旅行

「全車指定席」考

先日南アルプスに入るにあたって、登山口とした広河原というのは、甲府駅からバスで約2時間の所である。山梨には、昨年の秋にもちょっとした事情があって行った(→その時の記事)。その時は、八王子から石和(いさわ)温泉駅まで、「かいじ」という中央本線…

沢木耕太郎と『深夜特急』(2)

一昨日書いたとおり、沢木氏は1973年にインド~ヨーロッパを旅し、『深夜特急』を1983年から書き始め、1992年に完結させた。『旅する力 深夜特急ノート』で『深夜特急』が完結したとするならば、それは2008年にまで下る。旅から実に35年だ…

沢木耕太郎と『深夜特急』(1)

2月19日火曜日の夜、塩釜市民図書館の主催で開かれた沢木耕太郎の講演会に行った。塩釜市の中心部にある「遊ホール」(379人収容)は大入り満員。事前に整理券を配布していたのだが、少なくとも1週間前には「配布終了(満席)」の掲示が出ていた。へ…

大三島と瀬戸内海・・・四国旅行(7)

いろいろと公私ともに忙しい。四国の話がこれ以上続くのもだらだらした感じでよくないので、高知以降についてざっと書いて終わりにする。 四国は鉄道ファンにとって比較的面白い場所である。なにしろ、日本で唯一運行されている寝台列車は乗り入れているし、…

美しく哀しい室戸岬・・・四国旅行(6)

高知での2日目、桂浜と室戸岬へ行った。今回の旅行期間中でもっとも天気に恵まれた1日である。穏やかに晴れ上がり、気温も上がって、カッターシャツ1枚で外を歩くことが出来る。 そんな桂浜は美しかった。龍馬が愛した場所だ、などという能書きはどうでも…

高知城・・・四国旅行(4)

しばらく時間が空いてしまった。四国旅行の続きである。私がどこに行っていたか分からないという人は、(1)を参照して下さい(→こちら)。 我が家の子供達は歴史が大好きで、子供向けの平易なものが中心ではあるが、本はよく読んでいるようである。その都…

レンタカー・マジック・・・四国旅行(番外)

このブログ内では有名な話、私は自家用車・飛行機原則禁止論者である。地球環境上もさることながら、エネルギー資源の使い方の問題(使用優先度や後世との関係)として、許されるわけがないと思っている。したがって、かずら橋も元々はバスで訪ねるつもりで…

日本のネパール・祖谷渓・・・四国旅行(3)

四国に行くぞ、と決めた時、子どもたちに徹底的な予習と、自力での計画を命じた。そのために、時刻表の使い方を教え、地図と1冊のガイドブックを買ってやることにした。 ところが、書店でガイドブックを探すと、様々な場所についての解説が載っているだけの…

サンライズ瀬戸・・・四国旅行(2)

「サンライズ瀬戸」で行くというのは、「旅行は線」主義者である私が当初から決めていた四国入りの絶対条件であった。かつて24系寝台客車で運行されていたブルートレイン「瀬戸」が、電車に変わった途端、これほど安っぽい名前になってしまったことは嘆か…

年末のドタバタ・・・四国旅行(1)

終業式(正しくは閉講式)が終わって早々、家族で1週間ばかり四国へ行っていた。家族そろって時間が確保できる時期というのがここしかないので、2〜3年に1度、断固として休みを取り、子供達を研修旅行(ただの旅行?)に連れて行くことにしているのであ…

軽井沢−横川の今

信越本線は、まだ長野新幹線が開通する前に一度だけ、やはり教職員組合の研修(全国教研)で長野を往復したことがある。25年くらい前の話だ。単純な往復ではなく、上田電鉄に乗って別所温泉を往復したり、松代の象山神社、地下壕や小諸の懐古園を訪ねたり…

山梨県と小海線

ごたごたと忙しくしていてなかなか書けずにいたが、だいたい落ち着いたので復活。 落ち着く前のタイミングだったが、少し前に予定として入れてしまっていた都合で、先週末は山梨県に行っていた。石和(いさわ)温泉で行われた教職員組合の研修会に参加してい…

塩釜の仲卸市場

かつてバックパッカー(もどき?)をしていた時から、市場という生活臭と活気のある場所が大好きだった。人々の生活や文化の違いもよく分かって、有名な観光地よりもよほど面白い。私と同様のことを言っている人は少なくない。 今までに行った市場の中で一番…

ブルーウォーター・ストーリー

「今夏のお手紙教育」を中断したのは、(3)を書いていて、ふと、JPから依頼されていた最終アンケートをまだ取っていないことを思い出したからである。その中には、ちょっと面白い質問があって、どうせならその結果を踏まえて、と思ったのだ。そのことに…

遠い南極(8)

3月14日は、高校入試の合格発表だった。16時に無事発表が済み、16時半から職員の最終打ち合わせが行われることになっていた。会議室に入ると、校長が慌てたように私を手招きする。校長は私を外に連れ出した。もちろん、手招きをされた瞬間に、回答が…

遠い南極(7)

私も半世紀以上生きているからには、高校入試以来、選抜試験や資格審査といったものを受ける機会が何回となくあった。しかし、今回の南極派遣選考ほど、結果を待つ時間が長く感じられたことはなかった。それはやはり、自分の南極に対する執着の反映なのだろ…

遠い南極(6)

さて、最大の問題は「『南極授業』計画案2回分」というものである。私は、提出書類としてこれがあることを初めて知った時、目を疑った。なぜなら、まだ南極に行っていない段階で、授業案なんて作れるわけがない、いや、むしろ、そんなものを作って本当にそ…

遠い南極(5)

(4月28日から続く) 私が県庁を訪ねて3日後の1月25日、2時間目の授業が終わって職員室に戻ると、教頭から「校長がお呼びですよ」と言われた。急いで校長室に行くと、「あ、平居さん、おめでとう。県から電話があって推薦出すってよ。粘り勝ちだね。…

遠い南極(4)

私が自ら県に行って交渉したいと言い、校長がそれを了承した時、校長は、「だけど話聞いてもらえるかどうかは分からないよ」と言い添えた。私もそんな気がした。電話をしても、「その件についてはもう校長先生にお話ししてありますから・・・」と言われる可…

遠い南極(3)

まずは家族の同意である。これはあまり問題にならない。我が家はみんな自主自立。両親がいない夜でも、子どもたちは自分たちで食べて寝られるようにしてあるし、自分に行動制限がかかると嫌だということもあって、妻の外出・外泊もよほど特別な事情がなけれ…

遠い南極(2)

そんな私にとって、突然、南極が現実的な「夢」となったのが、2008年に募集が始まった教員派遣枠の設定だった。私は、最初期の段階でその企画に気づいた。しかし、当時は父が介護を必要とした上、下の子どもが生まれたばかりで、半年近くも家を留守にす…

遠い南極(1)

昨日書いた南極への「教員派遣枠」とは、正式には「教員南極派遣プログラム」と言う。2009年に砕氷艦しらせが新しくなった時、定員が10人増えた。この10人という貴重な枠を誰に割り振るかということが検討された際、学校の先生を南極に連れて行こう…

春の醍醐寺

週末、本当は生徒3人を連れて山へ行く予定だったのだが、体調不良者が1人出たところ、他の2人はそれだけで山行そのものの中止を決めてしまった。これは決して昨今蔓延する過剰な「安全第一主義」の結果ではない。まったくただの軟弱である。水仙がちらほ…

和田岬線

塩釜高校は昨日が離任式。どこの学校でも同じだと思うが、離任式の午後は、職員室の机の移動と大掃除である。しかし、塩釜高校が普通の学校と違うのは、キャンパスが2つあって、異なるキャンパスへの移動は転勤と同じ作業になる、という点である。だから、…

修学旅行(3)・・・USJの裏番組

3日目、バスで着いたUSJはごった返していた。教員は特別することがない。巡回指導ということにはなっているが、ただ園内をうろついていても何になるわけでもない。私以外の教員は自分の携帯電話を持っている上、担任には旅行用のレンタル携帯まで貸与さ…

修学旅行(2)・・・充実の自主研修

2日目は自主研修だった。生徒が班ごとに京都市内をうろうろしている間、教員は何をしているのかなぁ、と思い、夏休みが終わった頃に、某教員にこっそり尋ねてみると、「たぶんフリーになると思うよ」と言われた。私は大喜びしたのだが、まだまだ勝手の分か…

修学旅行(1)・・・やっぱり発達障害

修学旅行に行っていて、昨夜帰宅した。3泊4日、奈良・京都・大阪という定番中の定番である。塩釜高校は1学年10クラスという大規模校だが、うち2クラスのビジネス科は沖縄なので、普通科8クラスでの旅行である。高熱を発して病院に行った生徒なども出…

日本の里の秋

先週の金曜日、すなわち3連休の初日は、丸々1日かけて今年最後の庭整備をした。電動草刈り機で庭の草を刈り、垣根の剪定をする。垣根の剪定とはいっても、敷地の南側がすとんと切れ落ちていているので、その縁に植えてあるマサキは、南側を刈るのがなかな…

ウードとタブラの夜

昨晩は、石巻のライブハウス、ラ・ストラーダにウードとタブラのセッションを聴きに行っていた。アラブの民族楽器でリュートの原型・ウードにしても、表現力豊かなインドの太鼓・タブラにしても、石巻、いや宮城で聴けるチャンスは非常に少ない。まして、元…

函館本線8の字区間

駒ヶ岳下山後、私は銚子口発15:26の列車で函館に戻るつもりでいた。列車が来るまで1時間の時間があった。正に北海道の田舎、という感じの、なんとものんびりとした駅である。何しろ、一日の乗者数平均が2人(2013年 Wikipedia)である。人なんて…