音楽

1999と2000

我が家の水仙が開花した。不思議なことに、最も日当たりに悪いところに生えている水仙が、毎年最も早く開花する。ウグイスも盛んに鳴いている。今日は底冷えがして寒い一日だったが、やはり春なのだ。 今日は余裕のある一日だったので、本当に久しぶりに牧山…

中野りな!!(仙台フィル第370回定期)

昨晩は、1月14日に放映された「クラシック音楽館」、昨年11月23日に東京・サントリーホールにおけるベルリンフィル演奏会の録画を見た。指揮は首席指揮者のキリル・ペトレンコ、曲目はモーツァルトの交響曲第29番、アルバン・ベルクの管弦楽のため…

小澤征爾への思い

小澤征爾が死んだ。88歳。予想されていたことであったため、記事が用意されていたということもあるのだろう。どの新聞も扱いは破格。特に毎日新聞は、第一面のトップ記事だった。 昨年末に放映されたクラシック音楽界のまとめ番組で、ジョン・ウィリアムス…

自転車で清塚信也

昨晩、10時過ぎにちょっと見てみようかと思って、Eテレ「クラシック音楽館」をつけたら、ブラームスの交響曲第3番の第1楽章の終わりくらいを演奏していた。テレビの番組表にも曲目は書いてあるので驚かないのだが、驚いたのは、コンサートマスターの席…

MOROHA

どうやら、石巻の映画館でも「さよなら ほやマン」の上映が終了してしまったようだ。「1ヶ月続いてよかった」とは言えない。全国紙の映画評で取り上げられ、見た人の評判もあって、だんだんお客さんが増えていくという理想型からすれば、残念なことである。…

石田組!!!!!

一昨日発行した「担任のお話」の紹介が、なぜ昨日になってしまったかというと、一昨日は1時間だけ学校を早退し、仙台まで「石田組」の演奏を聴きに行っていたからである。 石田組は、今更説明の必要もないだろう。バイオリニスト石田泰尚(組長)率いる少人…

自転車で第九

日曜日は、午後から自転車で石巻市の複合文化施設「まきあーとテラス」に行った。「第1回石巻第九」という演奏会があったからである。プログラムには「復活の石巻第九 12年ぶりの復活、音楽の力で未来を変えよう!! 真の“喜びの歌”」と書かれている。 私…

熱演!カリンニコフ

朝起きたら、驚くほど近いところに巻き網船が泊まっていた。非常に珍しいことである。網を入れるはずもないのに、曳舟を下ろしているので、何事かと思ったら、曳舟は北上川に入ってきた。ははぁ、何かの事情で修理が必要となり、聖人堀鉄工所(→参考記事)に…

夢と希望に満ちた「春」

もはや先々月の話になるが、バイオリニスト西村尚也の演奏を聴きに東京まで行った話は書いた(→こちら)。彼がN響のゲスト・コンマスに招かれた時の録画が放送されるという話も・・・(→こちら)。 10月の半ばに、それらを記念して(笑)CDを一枚買った…

ZI-PANGと「それゆけ(笑)ほやマン」

大気の状態が不安定だとかで、強いにわか雨も心配されているが、とりあえず、今のところは気持ちのいい秋晴れが広がっている。午前中、例によって牧山に走りに行った。これまた例によって、せっかく気持ちのよい秋山なのに、人にはほとんど会わなかった。今…

予告編:N響の西村尚也

先月の末、西村尚也を中心とする弦楽三重奏の演奏を聴きに行った話を書いた(→こちら)。その中で、噂では知っていたが初めて聴いた佐藤晴真というチェリストにひどく心引かれた、ということも書いた。 その後、私は佐藤晴真の「The Senses ~ ブラ…

野口剛夫氏と佐村河内守

東京に出かける前日、新聞で野口剛夫という人の訃報を目にした。音楽学者、作曲家、指揮者だとある。私はよく知らない人だ。作曲家・別宮貞雄(べっくさだお)に師事し、後に養子になったという経歴も特異なものとして印象的だったが、2013年に佐村河内…

とてもぜいたくな1日半(後)

演奏会場から出る時、主催者から「平居さん、打ち上げ来ますよね」と声を掛けられた。「え、明日もあるのに打ち上げですか?」と答えると、「メシですよ」と言われた。 のこのこ付いて行ったのは、ミシュランで星こそないものの、「ビブグルマン(価格以上の…

とてもぜいたくな1日半(前)

期末考査の最中、昨日の午後から今日にかけての1日半、学校を休んで東京に行っていた。かのバイオリニスト西村尚也氏(→この人について)が帰国して演奏会を開くという案内(招待状)をもらったからである。今年は弦楽三重奏なのだが、そのメンバーがまた信…

トリプティーク

9月3日に録画していたEテレ「クラシック音楽館」を見た。6月10日に行われたN響第1966回定期演奏会(指揮:ジャナンドレア・ノセダ)の映像である。プロコフィエフのピアノ協奏曲第2番(独奏:ベフゾド・アブドゥライモフ)のサーカスとしか言い…

教師と教えること

夏休み中に、「バーンスタイン コンダクツ バーンスタイン」という安いDVDを買った。タイトルの通り、バーンスタインの自作自演映像である。収録されているのは、ディベルティメント、セレナード、そして交響曲第2番「不安の時代」の3曲。「不安の時代…

ニューイヤーコンサートのカラヤン

金曜日の夜、部屋の片付けをしていたら、ジャケットに指揮するカラヤンが印刷された記憶にないディスクを見つけた。見れば、1987年のニューイヤーコンサートのDVDである。え!?こんなもの持っていたっけか?と驚いた。お正月にテレビで中継映像を見…

恥ずかしい国際卓越研究大学

昨日帰宅したら、レターパックが届いていた。友人H君からで、内容物に「CD not for sale」と書いてある。何だろう?と思って開けてみると、トヨタ・マスタープレイヤーズ・ウィーン(→この団体について)の未開封CDだ。 2000年4月27日に札幌コン…

「英雄」が消される?

9月に入ったが暑い。昨日は、やはり真夏日で熱帯夜。今朝はかろうじて25℃を下回ったようだが、やはり真夏日。暑さが衰える気配はない。雨はほとんど降らない。福島県の会津地方や新潟県は、水不足が危機的状況らしい。これだけ全国が暑ければ、膨大な水蒸…

救いのない悲劇

今日は仕事を休み、仙台へ行っていた。いくつか用事があったのだが、メインは、藤原歌劇団のプッチーニ「蝶々夫人」である。生オケ公演で、私が買った3階席のチケットは驚きの2000円。一番高い席でも7000円。文化庁による補助金が出ているとは言っ…

日本における「黄河」の記録(2)

⑤の神戸での演奏会について、私は外山雄三氏にインタビューを申し込んで、まったく相手にされなかったという話は一昨日書いた通りである。 神戸労音は「しらべ」という機関誌(「機関紙」と印刷されているが、冊子である)を毎月発行していた。演奏会は「例…

日本における「黄河」の記録(1)

昨日、冼星海「黄河大合唱」という曲の日本初演に少し触れたが、なにしろ主題が外山雄三氏だったので、そのことから外れすぎないように、話を簡略化させたりしている。せっかくなので、少し補足を書いておこう。 「黄河大合唱」が日本で演奏された記録として…

外山雄三氏を惜しむ(2)

私が、一応中国近現代史の研究者もどきで、冼星海(しょうせいかい 1905~1945年)という人物に関する研究で博士号を取得し、『中国で最初の交響曲作曲家 冼星海とその時代』(アルファベータブックス、2017年)という著書があるということは、…

外山雄三氏を惜しむ(1)

今日の新聞各紙に、作曲家・指揮者の外山雄三氏の訃報が出た。亡くなったのは11日で、92歳だった。1989年から2006年まで、17年の長きにわたって仙台フィルの音楽監督を務めておられたことなどあって、その演奏に接する機会は多かった。 ふと気…

バーンスタインとミトロプーロス

久しぶりでバーンスタインのDVDを買った。1970年6月7日にムジークフェラインザールのウィーンフィルの演奏会で、ベートーベンのピアノ協奏曲第1番を弾き振りしたものである。我が家には、バーンスタインのベートーベン集(全7巻)がある。そこに…

歩いて日フィル

今週に入って、東北地方も梅雨入りした。絵に描いたような梅雨空が続いている。 政治の世界では、衆議院の解散が連日の話題だ。見ているだけで具合が悪くなってくる。与党が勝てるタイミングを探しているだけだということが露骨に見えるからだ。こんな自分勝…

小泉和裕のフランク

今日は、午前中、教職員組合の会議に出た後、午後は仙台フィルの第363回定期演奏会に行った。 仙台フィルは、めでたく、今年で創立50周年となる。私が初めて仙台フィル(当時は宮城フィル)の演奏会に行ったのは、1981年4月の第18回定期からだか…

素敵な演奏会と退屈な講演会

昨日は、陸前原ノ町のパトナホールに、昴21弦楽四重奏団+小井土文哉の演奏を聴きに行った。主催者であるゾンタクラブ(「女性と少女のためのより良い世界を築く」ことを目標として活動する団体)に所属する某女医さんからチケットをいただいたのである。 …

ウィンナワルツの幸せ

一昨日は入学式だった。再任用教諭1年目の私は、心機一転、なんと自らの希望によって1年生の正担任である。学科については教頭に一任したところ、機械科となった。過去を振り返ってみれば、1年生の担任というのは、東日本大震災の年に水産高校で担当して…

セロ弾きのゴーシュと音楽

昨日紹介した『宮澤賢治の聴いたクラシック』によると、賢治の弟・清六氏が小学校に入った明治40年ころ、宮澤家には既に蓄音機があったそうである。ただし、両親を始めとして身近な大人たちが義太夫を好んでいたことにより、レコードも全て義太夫関係のも…