音楽

一柳慧「ピアノ・メディア」!!

だいたい1週間遅れで、録画してあった「クラシック音楽館」を見ている。先週の日曜日は、ブロムシュテッドの最終回だった。シューベルトで一気に若返ったブロムシュテッドは、3番目のプログラムで、ますます元気になっている感じがした。この日のプログラ…

老人をよみがえらせる若者の力

日曜日に録画してあった、ヘルベルト・ブロムシュテッド指揮、N響第1966回定期演奏会の映像を、昨晩、ようやく見ることができた。その前の週にもブロムシュテッドを見て、そのあまりにも老いた姿にショックを受けたことは既に書いた。それでも、おそら…

生き物の哀しさ

2週間前の日曜日、Eテレの「クラシック音楽館」という番組の最後の部分を見たら、次回予告として、ブロムシュテッド指揮のマーラー交響曲第9番を放送するという短い映像が映し出された。 衝撃的だった。そこに映っていたブロムシュテッドは、昨年までとは…

末廣誠と仙台ニューフィル

一昨日、先週の土曜日は、勤務先の高校の文化祭だった。ところが、何しろいまだにコロナ禍である。事前に申請した生徒保護者だけ入場を認めるという「内覧会」方式をとって、公開時間も短く、慰労会の類もなかった。そこで私は、これ幸いと早々に学校を抜け…

歩いて読響・・・小林編

小林研一郎(コバケン)は、私が大学時代(1980年代)、5年にわたって宮城フィル(現仙台フィル)の首席客演指揮者を務めていたこともあって、比較的多く聴く機会があった。今回、少し気になったので調べてみたら、なんと11回も聴いている。今回が1…

歩いて読響・・・角野編

今春に勤務先が変わってから、自転車通勤をしていたのだが、なにしろたった15分。運動量としては少なすぎる。実際、少し体重も増えぎみだったので、1ヶ月ほど前から自転車を止め、せっせと歩いている。と言うわけで、前回は「自転車で都響」(→こちら)だ…

早川純のバンドネオン

遊び歩いているような話ばかりで恐縮である。 日曜日、例によって牧山に走りに行ったら、下山路で比較的親しい某大学教授U先生と会った。U先生は、やはり山道でばったり会ったご婦人3人組と、楽しそうにお話の最中であった。U先生には、先週の日曜日、女…

やっぱり山中惇史!

8月に、私は音楽を聴いた後の余韻ということに触れた(→こちら)。音楽は聴いた後、余韻を楽しむべきものであって、聴いた直後から他の音楽を聴くのは邪道である、というようなことだ。 そんな観点からすれば、「せんくら」は邪道のかたまりである。つまみ…

鈴木優人によるパルティータ

今日から年度の後半に入る。勤務先の高校では、29日に期末考査が終わり、昨日は1日の秋休みが設けられていた。もちろん、休みなのは生徒だけで、教員は勤務日である。部活はやっているし、就職試験や感染症問題で考査を受けられなかった生徒の追考査など…

ベームを「消去」する

娘の文化祭を見に行く以外、特にすることもない1日、DVDレコーダーの中に溜まった録画を少し整理した。消す前にもう一度見ておこうと思い、つまみ食い的に見た番組の中に、先月半ばに録画した「クラシック音楽館・伝説の名演奏」があった。 4分の3がバ…

ライプツィヒのバッハとスマホ

余韻を楽しむ、というのは大切である。音楽を聴いた後でも、映画を見た後でも、小説を読んだ後でも、少しの間は何もしないようにしている。「何も」というのは少し分かりにくいかも知れない。音楽を聴いた後なら、音楽は聴かない、映画を見た後なら、映画は…

西村尚也リサイタル(3)

昨日、2月に転倒して左手が動かなくなったことをきっかけとして施設に入っていた母を退所させ、自宅に戻した。残り幾ばくもない人生、コロナに感染すると困るからという事情だけで、家族にも友人にも会えない状態で隔離しておくのはあまりにもひどい、今な…

西村尚也リサイタル(2)

すごい演奏会だった。会場の小ささもあったのかも知れないが、とにかくバイオリンがよく響く。ピアニストも、かなり乱暴な、というか、力任せに鍵盤を叩く体育会系だったのだが、負けてはいなかった。それでいて、デリカシーに欠けるわけでもない。 冒頭のバ…

西村尚也リサイタル(1)

昨日から夏休みに入った。そしてその初日と2日目、東京に行っていた。西村尚也というバイオリニストのリサイタルを聴くためである。 実は、お父さんがちょっとした知り合いである。2ヶ月ほど前に、そのお父さんからお手紙をもらった。「ドイツ在住の息子が…

ブロムシュテッド!!

(タイトルは変わったが、昨日の続き。) 今回放映された演奏は、どれもすばらしい演奏である。ウィーンフィルは、名人芸にも支えられて正に王者の風格。コロナ禍ということで、わずか35人にメンバーを絞ったルツェルンは、その響きの明晰さと、きびきびと…

佐藤陽子、そしてブロムシュテッド!

今朝の朝刊で、佐藤陽子が死んだことを知った。ヴァイオリニストで声楽家、エッセイストという多才な人だ。おそらく、まだ私が学生だった頃、何という番組だったか憶えていないのだが、テレビをつけるとこの人が映っていた。スタジオでモーツァルトのヴァイ…

山形でブルックナー

昨日から、山形市に行っていた。第1の目的は、山形交響楽団と仙台フィルの合同演奏会である。飯森範親指揮によるブルックナーの交響曲第8番だ。 思えば運のない演奏会である。これは元々、2020年7月に開催される予定だった。ところが、コロナで延期と…

吉田秀和没後10年

5月末から先週まで、朝日新聞で「ことばを奏でる」という連載をしていた。吉田秀和没後10年に当たっての追悼企画である。懐かしいと言うか、面白いと言うか・・・古き良き時代に接するような感慨を持って読んだ。 私が特に面白いと思ったのは、連載第4回…

仙台と野島稔氏

日曜日のクラシック音楽館で、ピアニスト野島稔氏の演奏を少しだけ見た。クリストフ・エッシェンバッハが指揮した最近のN響定期演奏会録画が終わった後、いわば余白の部分で、わずか15分くらいだけ、氏が高校時代にリストの「鬼火」を弾いている白黒映像…

ヴァイオリン伴奏付きピアノソナタ(?)

4月16日に、石田泰尚というヴァイオリニストのリサイタルに行った話は既に書いた(→こちら)。その時のプログラムに、モーツァルトのヴァイオリンソナタ第25番ト長調というのがあった。演奏会が終わってから、そう言えば、モーツァルトのヴァイオリンソ…

Dona nobis pacem!

マリウポリのアゾフスターリ製鉄所の地下に立てこもっていたウクライナ兵(アゾフ連隊)が投降した。これによって、多くのマスメディアは「マリウポリ陥落」と大々的に報じていたが、私はとりあえず安心した。ロシア軍に包囲されて、重火器もなく、武器弾薬…

「能」の壁

今日は、「第24回仙台青葉能」というのを見に、仙台まで行っていた。能を見に行ったのは、おそらく学生時代以来、35年余りぶりとなる。なぜ、突如、能を見に行こうなどという気になったのか・・・ちゃんとしたいきさつがある。 私が「私は能楽に冷淡では…

東洋文庫と仙台フィル第355回定期

昨日は、午前中に多賀城市の東北歴史博物館(歴博)へ行き、午後は、仙台フィルの第355回定期演奏会に行った。 歴博の特別展は「知の大冒険 ― 東洋文庫 名品の煌めき ― 」。東洋文庫とは、東京にある民営の東洋学文献センター(図書館兼博物館)である。…

石田泰尚!!!

ウクライナの人に申し訳ないなと思いながら、今日は、午後から仙台に石田泰尚のヴァイオリンを聴きに行っていた。石田泰尚との出会いは衝撃だった。3年半ほど前の話である(→その時の記事)。うかつにも全然知らない演奏家だったのだが、正にショックを受け…

情報は発信者の価値観を表す

このブログに書いている私の記事も含めて、あらゆる情報は、その情報を発信した人の価値観を表す。「全てを書く」ことが絶対に不可能である以上、どの情報を残してどの情報を捨てるかという判断がなされた結果として、整理された情報(主に文章)は存在する…

究極の!!幻想交響曲

昨日は、仙台フィル第353回定期演奏会に行った。指揮は高関健で、曲目は矢代秋雄のピアノ協奏曲(独奏:河村尚子)とベルリオーズの幻想交響曲。出演者と言い、曲目と言い、これ以上はない面白い演奏会である。今年度、仙台フィルの演奏会に1回だけ行く…

自転車で都響!

昨日は、久しぶりで雪が積もった。5㎝くらい。今日、牧山に走りに行くのは厳しいかな、と思ったが、晴れているし、あまりぬかるむ道でもないので行くことにした。珍しく、息子が一緒に行くと言う。今日はスケジュールいっぱいで忙しいので、初めて、家を8…

NHKのファインプレー・・・マタチッチのブル8

11月来、ちびちびと書き続けてきた論文を、先週の半ばに提出した。査読で何を言われるかは知らないが、とりあえず爽快感がある。3年生が最後の考査期間に入り、授業がないということも手伝って、なんとなく気分的にのんびりだ。 というわけで、その後、わ…

JAZZの魅力(2)

二つ目は「KING SIZE!」(1958年)。 演奏しているのは、アンドレ・プレヴィンとレッド・ミッチェル、フランキー・キャップの3人。プレヴィンはドイツ出身のアメリカ人で、言わずと知れた大指揮者。作曲家でもある(バーンスタインと同じだ)…

JAZZの魅力(1)

記憶が定かでない点も多いのだが、11月だったか12月だったか、Eテレの番組で、ジャズピアニストのビル・エバンスを取り上げていた。レギュラー司会者の清塚信也とゲストの小曽根真が、ビル・エバンスの音楽がいかに美しく、魅力的かということを時折ピ…