秋の宮水



 宮水では、昨日から缶詰の製造が再開された。「再開」というのは、もちろん、東日本大震災で食品加工場の機器の大半が使用不能となり、この間、機器の入れ替えや修理、その他の整備があって、干物など、機器類をほとんど使わないものしか製造されていなかったからである。

 授業の合間に少し覗いて見ると、担当教員の事前指導がよかったせいか、食品科学類型(新・フードビジネス)類型3年の生徒たちは実に手慣れた様子で作業に取り組んでいた。仕入れたサンマが大きすぎて、「菊詰め(缶の中にサンマの切り身を放射状に入れる)」ができない、というトラブルもあったようだが、なんとか工夫で乗り切り、200キロのサンマを使って、900缶ほどの缶詰を作ることができた。「今年のは、解凍サンマじゃないので、美味いぞぉ!」とのこと。完成した缶詰は、おそらく震災前とは違う名前とラベル(私も未見)で、秋の各イベントで販売される。

 今年の秋は11月8〜9日に、「全国産業教育フェア」という大イベントが宮城県で開かれるという「特別」もある。この場でも、宮水に関するイベントを紹介しておくことにしよう。


10月25日(土)9:30〜14:00 錨章祭(文化祭)

  「復興デパート」(上記の缶詰の他、地域の海産物即売など)が開かれる。

11月1日(土)9:00〜12:00 オープンキャンパス

   宮水のキャンパスツアー。

   宮水の全実習施設を見学することで、

  「水産高校とは何か」に迫る。

  (今年は中学生向けの体験授業は無し。キャンパスツアー一本!)

   申し込み〆切は10月29日(水)→詳しくは宮水ホームページ参照(こちら

11月8日(土)〜9日(日)全国産業教育フェア

   水産高校のブースは名取市民体育館。

   宮水と気仙沼向洋高校以外にも、全国の水産高校が出品、出展する。

   8日は10:00〜15:30  9日は9:30〜14:00

   宮城丸の一般公開は仙台港中野埠頭で実施。申し込みは不要。

   船内見学のみで、出港はしない。

   日時は基本的にブースと同じ(9日は10:00〜)。

   詳しくは「全国産業教育フェア」のホームページ参照(こちら


 台風が近付いているようだが、缶詰を作った生徒たちは、来週月曜日には「仮設の縁」である石巻北高の田んぼで稲刈り。日々、秋の色は濃い。