変則台風は引き返して来ないか?

 奇妙な台風がやってきた。もう少し北寄りを通れば、多少の影響を受けるかと思っていたが、南にそれて行ってしまった。
 とは言え、台風の到来を実感しなかったわけではない。昨日、我が家から見える太平洋は、いつもと変わらない静かな海だったが、沖におびただしい船が浮かんでいた。そちらの方が安全なのか、海が時化るときには、必ず湾内の船が沖に移動するのである。居間から数えてみると、20隻に及ぶ。ほとんどがタンカーだ。
 今朝は大きな波が盛大に打ち寄せていた。東日本大震災後に作られた高さ7.2mの不粋な防潮堤の向こう側にある波消しブロックに砕けては、大きなしぶきを上げていた。台風は西進していて、昨日の方が近くにあったはずなのに、なぜ今日の方が波が高いのかは分からない。今はもう収まっている。
 台風は消滅寸前で、今は山口県を通過中。予測によれば、今後、九州北部を通過して東シナ海に抜けるらしい。テレビでも何も言わないが、東シナ海でこの台風は消滅するのかな?かつて、洞爺丸台風(1954年)は本州を通過して日本海に出てから再び発達した。水温の高い東シナ海で台風が発達しないわけがない。もしかするとこの台風は、再び勢力をグンと強めて引き返すか、一回りして再上陸ということになるのではないのかな?私はこっそりそんな心配をしている。想定外のことは後から後から起きる。
 話は変わる。
 昨日、「石巻かほく」という超ローカル紙に、牧山にカモシカが現れた、という記事が出た。3年くらい前から生息が確認されているらしい。読者が写したとかいう写真を見ると、私がいつも走りに行く大門崎から零羊崎神社への尾根道だ。タヌキやイタチで驚いているわけにもいかず、熊やイノシシだけを心配しているわけにもいかない(→こちら)。いつかカモシカにも出くわすかもしれない。
 今日も走りに行った。先週たくさん咲いていたヤマユリが、今日はほとんどすべてなくなっていた。強烈な香りに花を探してきょろきょろする、ということも皆無だった。ヤマユリの花期というのは短いものなのだな、と驚かされる。これが私の恐れる自然のデリカシーだ。自然はとかく繊細なのである。
 帰りにちょっとした用事でカンケイマル(石巻市内の器屋さん)に寄り道したところ、「この暑いのに・・・」とずいぶん感心されたので、改めて自説を述べた。「気候はどんどん厳しくなるのに、エアコンとか使って人工環境を強化し、体の適応力を衰えさせてしまうと、外界とのギャップは大きくなるばかり。これは危険!!だから、一番暑い時間に走りに出て、発汗能力を高め、暑さに適応できる体作りをするんですよ。」お説ごもっともだそうだ。
 湿度が高くて体感温度が高いので、いつも1時間半のコースを、ほとんど2時間かけて走った。気持ちがいい。