「自由」は恐ろしい!

 気がつけば1週間以上書いていない。旅行中を別にすると異常事態である。今回は特に理由がない。なんとなくおっくうだったのである。夕食とそれに伴う家事が終わったら、日によっては少し走りに出て、その後、音楽を聴きながらうとうとし始める、という毎日を過ごしていた。学期が間もなく終わりだ、ということもあるかもしれない。別に忙しい毎日を過ごしていたわけでもないので、疲れがたまって、ということもないのだけれど・・・。

 

(本日付「Tr,平居の学年だより」№14より)

 小学校よりも早く、塩高は明日から夏休み。近年、温暖化の影響で夏があまりにも暑いので、今年から冬休みを少し短くし、夏休みを延ばした。ところが、開けてみれば暑さとは無縁、この2日ほど、ようやく肌寒さを感じなくなった、というレベル。自然は気まぐれ、常に想定外。
 今日は高校野球宮城県予選で塩高の初戦が行われる。野球だけを特別視するのはよくないし、マスコミを始めとして、高校野球に群がって利益を得ようとする大人がたくさんいるのも不愉快だと、例によってブツブツ言っているのだが、一方、新聞を手に取ると、ついつい兵庫県大会の結果に母校の名前を探し求めてしまう自分がいる(一昨日、初戦で敗退!)。なんだかやっぱり高校野球は青春なのだな。

 

【「自由」は恐ろしい・・・いざ夏休み!!】

(前半=夏休み明けの日程に関する部分省略)
 夏休みは無条件のフリータイムではない。多くの人々の支援によって成り立っている諸君の高校生活である。あくまでも自分を高める時間として有効に利用すること。自由であればあるほど、その人の本当の実力(自己管理能力や主体的な学習姿勢)がむき出しになる。
 また、諸君の行動の一切が塩高ブランドの価値を上げ下げする、というのも授業期間と同じ。その影響は回り回って諸君の上に及んでくる(「情けは人のためならず」)。夏休み中、街でばったり会ったら金髪だった、などというのはご勘弁(笑)。

 

【会社が求めているもの】

 求人票の受付が始まって2週間。予想どおり、続々と求人票が届いている。
 先生方が、先月までに企業訪問をした話は№12に書いた。その際、生徒(新入社員)に何を求めるか、ということを聞き取りしているので、今日はその結果を紹介する。なお、会社のニーズについては、「学年だより№3」の裏面で、新聞記事(2015年4月4日付朝日新聞土曜版be「RANKING 新社会人に望みたいこと」)を使って紹介したことがある。今回の結果は、その正しさを確認することになったが、塩高と関係のある会社の意見であることから、新聞記事よりも断然リアルだ。
 選択式で回答してもらったわけではないので、統計として数値化はできないが、それでも結果ははっきりしている。なんといっても多かったのは、「元気で、休まない」。次に、「明るい、コミュニケーション力」、そして「大きな声で挨拶ができる」、更に「素直、向上心、誠実」と続く。
 おお、諸君が今の調子で順調な高校生活を送れば、ドンピシャ、社会で求められる人材になっていくではないか!また、以下のような言葉も印象的だった。
「運動部で活動していた生徒」、「基本的で当たり前のことができる」、「入社後にも努力し、学び続ける力を持った人」、「目的意識をしっかり持っている人」、「長く働く理由を持っている人」、「高校時代に何か一つのことに取り組み打ち込んだ生徒」。
 私が思うに、何ら特別なことはない。私達が「いい高校生だな」と思える生徒が、会社にとっても歓迎すべき人材だ、というだけのことである。違いといえば、成績に対するこだわりが会社の方が圧倒的に低い、ということだろうか?
 ただ、以前いた学校で、多くの会社の方が「勉強はできなくてもいいので・・・」というものだから、そのつもりで生徒を受験させたところ、「いくらできなくてもいいとは言っても、限度があります。高校生なんですから、中学校まででやった勉強はできて当たり前ですっ!」と怒られたことがあった。諸君は漢字3級(中卒レベル)は完璧なんだっけ・・・?

 

(裏面:2019年7月3日付朝日新聞「廃プラの輸入規制 東南アジアで次々」を引用。
平居コメント:日頃からゴミをポイポイ捨てながら、そのゴミがどのように処理されているかを考える人は少ない。まして、「リサイクル」「資源ゴミ」となると、立派に何かに生まれ変わっていると信じ、ゴミを出すことに後ろめたさも感じなかったりする。
 しかし、少し考えてみると、例えば、ペットボトルに魔法の粉を振りかけたら石油に戻る、などということがない以上、ゴミはいじればいじるほど石油を消費するはずだ。その上、分別もきちんと為されていないとなれば・・・。
 日本は「リサイクル」のためにゴミを輸出する。発送した時点で「リサイクル」は完了したという扱いだ。輸入した国がそれをどのように処理したかなんて確かめていない。
 こうして人間は、自分をかばいながら、資源消費と温暖化とを加速させている。)