来るよ、宮城にも・・・

 千葉県を襲った台風15号の被害の大きさには唖然とする。台風に襲われた頃はまだ暑かったし、その後、なぜか強い雨が降ること(泣きっ面に蜂)もしばしばで、被害者の方々は大変だろうなぁ、と思いながらニュースを見ている。関東地方に上陸する台風としては最強クラスというのは予想されていたようだが、確か、前日くらいからだったと思うし、台風の直径がひどく小さかったので、まさかこれほどの被害をもたらすとは思わなかった。
 東日本大震災の時、被災地のど真ん中にある我が家は5日後に電気が、11日後に水道と電話が復旧した(ガスは記録が見つからない)。それを思うと、既に2週間が経過するのに、電気の復旧しない家がたくさんあるという状況は驚くべきことだ。困っておられる方に対する同情は同情として、電気がなければ生活が成り立たないという文明の脆弱さについては、改めて全国民が直視しなければならない問題だと思う。
 屋根が壊れ、窓が割れているところに雨は困るだろう。ゴルフ練習場のネット支柱が倒れて壊れた家について、ゴルフ練習場側は謝罪しつつも「補償ができない」と言っているそうである。そんなことが許されるとは到底思えない。
 ところで、今回の台風とその被害を見ながら、私は思い出したことがある。それは2年前、観測史上初めて、台風が太平洋から直接宮城県に上陸しそうになった時のことだ。今回の台風とよく似ている。その時のこのブログの記事(→こちら)を見ると、私は、気象庁の発表とは別に、直感で50~60mの風が我が家に吹くことを予想している。偶然なのだろうが、今回、千葉県で吹いた風の強さと同じである。ああ、あの時台風がストライクだったら、こうなったのかも知れないな・・・。千葉の映像を見ながら思う。
 宮城県、特に石巻は気候がよい。夏に台風が来る時には勢力が衰えているし、冬の爆弾低気圧も来ない。35℃を超える猛暑日や熱帯夜は滅多になく、冬に-5℃を下回る日もまれで、雪もほとんど降らない。緯度や地形のおかげで、現在の日本にあっては奇跡のように過ごしやすいのであるが、もちろん、私は安心しきってなんかいない。海から直接上陸する台風というのは、2年前がたまたま少しそれていっただけであって、今後間違いなくやって来るし、それは今回の千葉と同様の被害をもたらすだろう。
 先週の日曜日の朝日新聞は、アマゾンでの火災を大きく特集していたが、それによれば、今年8月までの火災の結果として、2260万~3060万台分の車が1年間に出すのと同量のCO₂が排出されたという。恐るべきことである。今日の河北新報に載っていたインドネシアの森林火災だって、ほとんど年中行事と化している(→参考記事)。温暖化はIPCCなどの予測を超えるスピードで進むという私の予想は、残念ながら当たっているどころか、現実は悲観的な私の予想をさえ超えて進んでいきそうだ。
 来るよ、近いうち。海から直接上陸の台風が宮城県にも。