人類初の宇宙遊泳

(10月21日付け「学年だより№23」より)

 1969年7月20日、人類は初めて月面に降り立った。今年はそれから50年目に当たる。7~8月、私はそれにちなむ幾つかの特集番組を見た。いずれも人間が一つの限界を突破し、新しい領域に踏み込んだことの感動と興奮を生々しく感じさせてくれるものだった。
 そうしたところ、先々週の新聞で「アレクセイ・レオーノフ」という人の訃報が目に止まった(10月12日河北新報引用=見出しは「人類初の宇宙遊泳」)。なるほど、宇宙に関するこんな「初」も記憶されているのだな。
 当時は、アメリカとソ連が国の威信をかけて宇宙開発にしのぎを削っていた。宇宙遊泳で先を越されたアメリカが、月面着陸で巻き返す。政治情勢が変化し、両国の融和ムードが高まることで、1975年には両国のロケットがドッキングを果たすまでになる。そして1991年には、ソ連が崩壊して冷戦が終結するに至った。この年に氏が引退したことが、果たしてそれと関係しないのかどうか・・・?
 出来事の背後にあるそんな駆け引きや世界の動きにも想像が広がってゆくと、こんな小さな記事が何倍にもなって味わい深い。

 

*今回は、他の記事(体育祭・学年PTA)省略。

 

(裏面:2013年2月4日朝日新聞「災害起こす力桁外れ 自然災害エネルギー比較」を引用。
平居コメント:台風19号では、宮城県でも大きな被害が出た。自然の力の脅威ということを思う時、私はこの記事を思い出す。数字は「世界の1日の消費エネルギー」の何倍か、ということを表す。おそらく、今回の台風は「800億トンの雨を降らせる大型台風」(数字=130)か、それを上回るものだっただろう。これを見ると、東日本大震災を引き起こした地震(数字=1.4)でもかわいいものだが、地震はそれだけのエネルギーをわずか1分そこそこで放出する。そう思うと、エネルギーを1週間くらいかけて放出する大型台風よりはるかに強力だ、とも言える。)