塩釜高校は今日が終業式(正確には「キャンパス集会」)。塩釜神社のモミジもちょうど全ての葉が落ち、初詣の準備が始まった。年の瀬を感じるいいタイミングだと思う。
(12月24日付け「学年だより№32」より①)
この数日、年賀状を書くのに忙殺されていた。年に1度のお付き合いという人も多く、そろそろそんな人には年賀状出すの止めようかなぁ、と思うことも多いが、しかし、東日本大震災の時、意外にもそんな人にこそ助けられたりしたこともあって、やっぱり年賀状くらいは、と思って続けている。
とは言え、10年くらい前に比べると、出す年賀状の数はずいぶん少なくなった。私の世代はそろそろ親を失う時期であるため、この数年、喪中葉書が妙に多い。加えて、個人情報保護の問題があったり、メールでのやりとりが増えたことによって、新しく知り合った人には住所を知らないという人も多い。ほとんど物理的変化と言ってよい。
今年の3月、塩釜高校の歴史を調べる必要があって、塩釜女子高新聞を読んでいたら、12月発行の新聞には、「先生方に年賀状を出しましょう」というコーナーがあって、全教職員の自宅の住所が載っているのに驚いた。思えば、私たち教員にも『宮城県教職員録』という名簿があるのだが、20年くらい前までは、県内全教職員の自宅住所が掲載されていた。今は、担当教科と氏名だけだ。
「文字は人なり」。手書きの手紙には、メールなどにはない情報が含まれる。人柄に直に触れられる、と言ってもよいだろう。郵便というアナログ通信手段がなくなるのは寂しい。
今夏、普通科・現代文の授業で暑中見舞い葉書を書いてもらった時、郵便局からの依頼でその前後にアンケートを取った。この機会に、一部を紹介しておこう。
(事前アンケート)
Q6 メールや電話ではなく、「手紙でしか伝えられないことがあること」を感じたことがありますか?
男子 ある32人 ない69人 女子 ある73人 ない99人
合計 ある105人(38.5%) ない168人(61.5%)
Q7 前のお正月、年賀状を何通くらい送りましたか?
男子 ゼロ53人 10通未満40人 10通以上8人
女子 60人 68人 44人
合計 113人(41.4%) 108人(39.6%) 52人(19.0%)
(事後アンケート)
Q1 今回の授業を受けて、これから手紙を出してみたいと思いましたか?
はい170人(62.5%) いいえ102人(37.5%)
Q2 手紙を出してみたいと思った人は、誰に出してみたいですか?(複数)
友達107人 祖父母71人 先生26人 有名人63人 その他7人
Q3 手紙を出すとしたら、どんな手紙を出したいですか?(複数)
年賀状207人 暑中見舞い57人 お礼状58人 招待状35人
その他24人(ラブレター、ファンレター、お祝い、普通の手紙)
Q6は「ある」が意外に多いな、という印象。どんな内容のことなのか、とても気になる。年賀状は出したいと思う人が多い割に、昨年実際に出した人は少ない。増える可能性があるということなのかも。手紙というのんびりしていて温かなメディアの良さを体験するいい機会だと思うよ・・・。
(→関連記事「お手紙教育」)