私たちのメンツはつぶれたか?

 先月末、突如の休校により、今年度の「学年だより」が2月28日を以て終刊となったことについて記事を書いた(→「図らずも終刊」)。ところが、当初の休校措置要請が3月24日までだったことから、30日の離任式は予定通り行う、それに先だって終業式も実施する、ということになった。年度内に登校の機会が生まれたのである。というわけで、これまた図らずも、「学年だより№41」というのが出ることになった。

 

(3月30日付け「学年だより№41」より)

 思いもかけない長い休みになった。年度内に一度集まることができただけでもよかった、と言うべきなのだろう。25日に部活が解禁になり、やって来た諸君と会った時には、とても新鮮で、ああ、やっぱり生徒のいる学校はいいなぁ、と思った。病気になって初めて、人は健康のありがたさが身にしみるという。同様に、生活が制限されると、平凡な毎日の幸せが見えてくる。早く完全収束しますように・・・。

 

【私達のメンツはつぶれたか?】

・・・・・第2回塩竃ジュニア俳句コンクールの結果が出た!!

 休校期間中に、審査結果が届いた。第2回となる今年は、昨年と比べてはるかに広い範囲から多くの応募があったと、事務局の方が驚いておられた。今回は、体育館での表彰式も行われないことだし、まずはこの場で1年生の入賞者・作品を紹介する(注:ブログでは入賞者名称略)。

 

志波彦神社塩釜神社賞  拝殿に手を合わせ吐く息白し
優良賞          お正月今年も姉に会えぬまま
優良賞          帰り道時々宇宙をリスペクト

 

 「学年だより№37」で発表した「1学年国語科教員選」の優秀作品に入っていた俳句はひとつもない。私達の評価とコンクール審査員の評価は一致しなかった、ということである。№38に載せた「総評」で、私は「今回選に漏れた作品が、校外のコンクールで上位入賞さえしないとも限らない。そういうことになったら塩高国語科のメンツがつぶれるか?あるいは新鮮な発見におののくか?」と書いた。
 「拝殿に~」は、応募4566句中9位相当なので、十分に「上位入賞」と言える(優良賞は小中高別で、何位相当か不明)。仮想は現実になった。果たして、私達のメンツはつぶれたのだろうか?・・・№37と見比べてみて、どちらの作品に魅力を感じるか?・・・そこは諸君自身で判断して欲しい。

 

(裏面:3月20日付け毎日新聞「論点 不滅の光ベートーベン」よりバイオリニスト、ライナー・キュッヒル氏の意見(聞き書き記事)「理解ではなく経験する音楽」を貼付。
平居コメント:肺炎に関する記事があふれているが、年度の最後に重苦しいニュースもなぁ・・・と思ったので、「芸術」にした。キュッヒル氏以外にも、バレエダンサー熊川哲也氏と耳鼻咽喉科医でジャズピアニストの萩野仁志氏が書いていたが、スペースの都合もあり、一番分かりやすく妥当な意見に思われたものを一つに絞って紹介する。思うに、ベートーベンという人は、作品を生涯に沿って順番に続けて聴いた時に、より一層そのすごさが分かる作曲家である。例えば、伝記を読んでから、9曲しかない交響曲を順番に聴いてみる。前向き、素直な気持ちでそれができれば、きっと大きな感動が得られるはずだ。
(4月29日に仙台で、キュッヒル氏によるベートーベン・バイオリン協奏曲の演奏会がある・・・本当にある、のかなぁ?))


*これら以外の記事(異動に関するもの)は省略。