おいおい、しっかりしてくれ

(5月26日付「学年だより」№47より②)

 水曜日に2年生普通科を対象にメールを配信した。「課題は22日締め切りですよ。ただし、某組の古典学習課題集は、指示ミスがあったので2回目の登校日でも受け付けますよ」という内容のものだ。
 「ミス」というのは、単に、担任の先生が午前の生徒に「集めなさいよ」と言わなかった、というだけのものだ。
 メールを流した後に、少し(激しく?)後悔した。担任が「集めなさいよ」と言わなくても、課題になっていて、しかも、それは登校日に提出ですよと予め連絡してあるわけだから、「出さなくちゃ」あるいは「これ出さないの?」と言い出す人もなく、そのまま持ち帰るというのは変な話である。本当は提出を猶予する必要なんてないのだ。
 金曜日になって、他の某クラスでも同様のことが起こっていたことが分かった。「これは変だぞ」という気持ちは更に強くなった。水曜日にメールが流れた時に、「○組の~」という文言を見て、「私のクラスでも言われませんでしたよ」という電話もかかってこず、「22日までに出さなくちゃ」とあわてて持ってくる人もいない。これは正に奇っ怪だ。
 職員室で、私たちは諸君の行く末を心配し合った。某先生が、「生徒達、指示プリントに『登校日に持参しなさい』と書いてあったら、『持参』だけして持ち帰るのが指示通りって思ってるんじゃないの?」と言った時には、その場にいた先生方が大爆笑をしたが、本当は笑っている場合ではない。ブラック・ユーモアの世界である。今回起こったことはそれと同じか、それ以上だ。滑稽を通り越して不気味である。
 言われなければしない。言われたことしかしない。(「言われてもしない」は論外)。それでは勉強も出来るようにならないし、会社でも大切にされず、これから先の厳しい時代を生き抜いていくことは難しい。あぁ、やっぱり日頃から生徒に親切にし過ぎるからこんなことになるのだ・・・メール配信を後悔しつつ、私たちはそんな反省をするのであった。

(その他の記事は省略。)