本当に見たいと思ってくれる人

(10月16日付け「学年だより№65」より②)


【やっぱり、できてよかった文化部活動発表会】

 日曜日、これまたあいにくの天気だったが、予定通り開催できた。
 関わった生徒も観客も、それぞれ約90人、合計で200人ほどの会になった。なにしろ会場が広大なので、閑散とした感じではあったが、おそらく当事者にとってそれはたいした問題ではない。
 彫刻家(詩人としての方が有名)高村光太郎は、妻・智恵子の伝記の中で、次のように書いている。

「自分の作ったものを熱愛の眼を以て見てくれる一人の人があるという意識ほど、美術家にとって力になるものはない。」

 本当に自分の作品(演技)を見たいと思って来てくれた人であれば、客は1人でもいい。大切なのは数ではない。また、レベルアップのためには、10回のリハーサルよりも1回の本番の方が有効だ、ともよく言われる。その点でも、やってよかった。やはり、外部に対する発表の場があるというのは大切なことだ。塩釜市にも感謝したい。
 エスプでは、1週間にわたって美術部の作品が展示された。文化祭で展示されたのとまったく同じ作品だったが、個々の作品にスポットライトが当たると、色がとても鮮やかで、まるで別の作品のように見えた。展示環境というのは大切なんだなぁ・・・改めて思った次第。
 (ふるまいの「おでん」だけでなく)塩釜市に感謝したい。


【続々々報 修学旅行の方向性決まる】

 前回の「学年だより」で、修学旅行をどうするかについては21日に校長から直接話してもらうという予告をしたが、既に一昨日、各クラスでおよその説明があったはずだ。2泊に短縮し、感染者が多そうな京阪神三府県を避けて、奈良と三重を中心としたコースで実施する。
 私たちは、今月に入ってからだけで2回、珍しいほど長大な会議をした。感染リスクについての先生方の感じ方、考え方はまったくばらばらである。校長にも直接入ってもらい、みんなで危険性と修学旅行の意義(価値)のバランスを考え、歩み寄れたぎりぎりの結論が、今回の決定だということだ。宮城県で関西に行く学校は少ないだろう。あえて行くこと、行けることの意味はじっくりとかみしめて欲しい。


裏面:10月14日付け朝日新聞「杉田副長官首相に事前説明」を貼り付け。
平居コメント:最近話題になっているこの問題(=日本学術会議の新会員として推薦された105人のうち、6人の任命を首相が拒否した事件)が、諸君にとって縁遠く、難しすぎる問題だというのはよく分かるのだが、諸君も来年は選挙権を持つ。このような問題を理解し、自分の意見をしっかりと持てるようにならなければならない。そんな願いを込めてあえて載せた。とても重要な問題だ。
 なお、この問題については、おびただしい報道(新聞記事のみならず)を見つけることが出来る。当然、一つの記事では情報を尽くせないことや、立場による意見の違いが大きいからである。どれもこれも一長一短の中、この記事を選んではみたものの、ぜひ各自でいろいろな情報に当たってみて欲しい。