青いアジサイ、ピンクのアジサイ

(7月14日「学年だより№14」より①)
*旧「学年だより」から通算で第100号となります。


 週間予報によれば、宮城県は今後晴れが続く。今週末からは気温も30℃を超えるとあって、なんだか梅雨が明けそうな勢いだ。通学時のことを考えると雨は嫌なものだが、降るべき時に降ってくれないと、それも困る。
 さて、梅雨と言えば、アジサイ。これほど梅雨に似合う美しい花というのはない。
 ところで、諸君は青いアジサイとピンクのアジサイが、実は同じ種類だということを知っているだろうか?アジサイはリトマス紙。生えているところの土のpH(ペーハー)によって色が変わるらしいのだ。酸性なら青、アルカリ性ならピンクになる。本当かな?
 塩高では、西側から入ってくるマンション前の道の脇にアジサイが咲いている。私は今年初めて気付いたのだが、わずか2mくらい離れて咲いている2本のアジサイが、青とピンク、違う色なのである。え?たったこれだけしか離れていないのに、土のpHがそんなに違うものなのかな?
 よくよく考えてみると、土のpHによってアジサイの色が変わるというのは、本から得た知識であって、自分で確かめたことはなかった。かくなる上は、それを確かめてみよう。そう思った私は、一昨日、それぞれの根元から土をコップに採取し、水に溶かして沈殿させ、上澄みにリトマス紙を入れてみた。その結果、どちらも全く同じ色でpHは6(わずかに酸性)。
 う~ん、土のpHによってアジサイの色が変わるというのは本当なのかな?表面の土を取ったからダメだったのでは?20センチくらい掘ってみると、pH変わったりするのかな?本当に2本のアジサイは同じ種類なのかな?・・・疑問は後から後から浮かんでくる。
 他愛もないことだけど、これが学ぶということなのだな。スッキリとした結論にはならなかったが、これはこれで楽しい。


【文明は人間を堕落させ、環境を破壊する】

 先日、現代文の授業に行っている4クラスで、珍しく(?)説教をした。詳細はいちいち書かないが、説教の最後に次のようなことを話した。

「朝、昇降口の所で諸君の登校ぶりを見ていると、親の車で学校に来る人が少なくない。しかも校長室前までだ。これはさすがに厚かましい(怒!)。自力で登校せよ。入学前からそのことは強く言ってあるはずだ。親の車で来るにしても、校外でこっそり下ろしてもらい、歩いて来る。それが『たしなみ』というものである。」

(オマケ)「文明は人間を堕落させ、環境を破壊する。」
というのは、私の口癖である。「文明」とは「便利・楽・快適」のことだと思えば、まず間違いがない。今この瞬間のことだけでなく、少しでも時間的・空間的スケールを拡張させて考えてみると、「便利・楽・快適」がもたらすダメージの大きさは明らかだ。特に若者への悪影響は大きいだろうと思う。「若い時の苦労は買ってでもせよ」という言葉は、先人の偉大な知恵である。