80回目の開戦記念日に

(12月8日「学年主任だより№28」より)


 今日は日米開戦記念日。しかも、今年は80年目の記念の年だ。80年前の今日、日本軍がマレー半島に上陸し、ハワイの真珠湾を奇襲攻撃することで、太平洋戦争は始まった。
 8月15日の終戦記念日に比べるとやや地味で、例年は報道も少ない気がするが、力尽きて余儀なくされる終戦よりも、様々な人の思惑が重なり合って引き起こされる開戦の方が、戦争の教訓を考える場合には、より一層大きな意味を持つ。
 日本がなぜ無謀な戦争に突き進んだのか?私が見たところ、そこには、目先の利益(優越感や達成感といった精神的な者を含む)に目がなく、何が正しいかを深く考えもしないで、周りの顔色をうかがいながら自分の態度を決めるという日本人(人間?)の性質というものがよく表れている。それらの性質は、おそらく、今も全く変わっていない。
 何かの折に「戦争の教訓」など持ち出せば、「何言ってんの?」と笑われるか、煙たがられるのがオチだろう。しかし、それこそ記憶の風化であり、日本人の性質である。戦争の教訓は大切にしなければ・・・。


【すごい先輩がいたものだ(びっくり!!)】

 既に半月ほど前のことになるが、5年前のビジネス科卒業生S君が公認会計士試験に合格したという話が、職員室内を駆け巡った。これは難関!文系の国家資格の中では、法曹(裁判官、検察官、弁護士)になるための試験に次いで難しい、と言われている。
 ビジネス科の某先生は、「まさかこの学校から公認会計士が出るのを見られるとは思わなかった。在学中から会計に対する興味と意欲が旺盛で、学習姿勢がとても主体的だった。」と語っていた。偉大な先輩の存在が、諸君の質を保証したりは決してしないが(笑)、「自分にも出来るかも知れない」という希望を与えてくれるのはありがたい。
 公認会計士である必要はない。何かの分野で後に続け、後輩たち!!


裏面:11月30日付け朝日新聞より、「改憲論の足元で進行する『違憲』」を貼り付け。
平居コメント:憲法は国の最高法規であり、それは国民でなく、権力者を縛るために存在する。しかし、憲法は生き物ではないので、政治家が憲法に違反することをしていても、憲法が政治家を処罰することは出来ない(当たり前)。裁判所が違憲立法審査権を持つとは言っても、日本の制度では、裁判所にそれを行使させることはとても難しい(←調べてみてね。外国には「憲法裁判所」というものがあったりする)。結局のところ、憲法は、国民が政治家を監視することによってしか守られないのだよ。

 

*これら以外に、12月3日の学年行事の記事があるのだが、あまりにも内部的な内容なので割愛。