今年の年賀状から・・・

(1月21日付け「学年主任だより№32」より①)


 量はたいしたことないが、例年になく雪の降る日が多いような気がする。気温も低く、「換気しろ~~」が恨めしい(だろ?)。
 石巻在住の私は、毎朝6:15に家を出るのだが、最近ずいぶん明るくなってきた。空が明るいと気分も明るい。雪が降り、気温が低いとは言っても、春は着実に近づいているのだろう。そんな気がしてきた。昨日は大寒で、1月も既に下旬。
 さて、16日には年賀ハガキの抽選があった。過去2年、このタイミングで、今年私が受け取った年賀状の文面から、多少なりとも諸君の勉強になりそうなものを選んで紹介していたのだが、今年は通り一遍のものが多く、力作が少なかった。それでも、せっかくなので、ましなものを紹介しておくことにしよう。

「年末に東北沿岸部を生徒と共に回りました。『10年』という時間が、さまざまな矛盾を生んでいることを考えさせられる旅となりました。コロナもそうですが、『正解が見えない問い』を、生徒たちと共に考えていきたいです。」(他県の社会科の先生。大切な問いほど「正解」は見えない。)

「先生がかつて『子どもを持つことで経験できることを経験してみたくなった』と話されていたことの意味が分かるようになってきました。」(32歳の教え子。私そんなこと言ったっけか・・・?ただ、確かに、人生は何事も経験!!)

「合理的で効率が良いもの、便利なものがもてはやされる世は、果たして進歩していると言えるのだろうか、と思っています。その分、心と精神は退化しているように感じます。こういう時代には“めんどうくさいこと”が価値あるものと思っています。」(昨年も登場した県内の某学習塾の先生。私と同じようなこと言う人いるんだね。こういう人が、塾の経営者として生きて行ける世の中は、まだまだ捨てたものじゃない、と安心する。)

「朝の公園ウォーキング・ストレッチが日課になりました。鳥のさえずり、虫の声、風の音、木々の色、陽の光・・・至福の時間です。」(昔のサークルの友人。都心住まいでも、こういうことができるんだ!)

津波で壊滅的被害を受けた女川町の水産会社で、カキ人工採苗・養殖の技術指導をしています。シングルシードカキを新しい養殖システムを取り入れて生産し、ようやく新しい産業としての方向性を付けることが出来ました。今は、バイテク技術を使った周年出荷可能な3倍体カキの試験養殖を水産庁に申請する準備をしています。」(以前水産高校で同僚だった栽培漁業の先生。定年後の活動。そう言えば、著名な経営学者のP・ドラッカーは、前世紀末に「今後30年間で最も重要な新産業は水産養殖業である」と言っていたっけ・・・。生き物である人間は、食べずには生きて行けない。)