ついに「三秀」でビール

 今日は、Run友のUさんと、「女川まで走って行って、『三秀(さんしゅう)』で焼肉飯を食べながらビールを飲む」を実行に移す日であった。幸い、日中の最高気温が18℃まで上がると予想された穏やかな晴天である。
 朝9時に、石巻駅の裏でUさんと待ち合わせ、6分/㎞を目安に走って女川に向かう。9月に一人で行った時(→その時の記事)と違い、開北橋から井内水門、高木、水沼、真野内原を通って林道に入り、安野平を越えて女川に下るというルートを取ることにした。Uさんと四方山話をしながら、のどかな田舎をいいピッチで走り続けた。
 9月に谷筋を間違えてしまったので、今度こそと思い、地形図持参で、内原から林道に入ったところまでは良かった。ところが、林道に多くの枝道があって、しかも、どれが本来の林道なのかが分からない状態なものだから、今回もまた、道を失ってしまった。およその見当を付けながら、雄勝峠~京が森の縦走路を目指しているうちに、結局、9月と同じく日向山(ひなたやま 400.9m)に出てしまった。お粗末!
 だいたい12時頃には着くだろう、と言いながら走っていたのに、道迷いの結果の遠回りで、女川駅に着いたのは12時半であった。Uさんのスマート・ウォッチによれば、石巻駅から25㎞だ。目指す「三秀」に待ち人の行列ができていたので、最初に温泉に入って汗を流すことにする。何しろJR女川駅には「ゆぽっぽ」という温泉施設があるのである。今日26日は「ふろの日」なので、入浴料は半額の250円(安っ!!)。改札口脇の入り口を入り、2階が風呂場になっている。曇りガラスが使われているので、風呂場から海は見えないが、湯温が最適!のんびり入るのにほどよい温度だ。
 13時に風呂を上がると、「三秀」の待ち人は2人だけになっていた。名前を書いて待つこと5分。席に案内されると、目当ての焼肉飯とビールを注文する。「三秀」は、単に美味いというだけではなく、ボリュームがあることでも有名な店である。焼肉飯はどうしても多いような気がしたので、「半焼肉飯」にし、代わりに餃子を追加した。これが大正解。出てきたものを見ると、どうしても「半」には思えない。普通の一人前である。餃子も一皿510円なのだが、巨大な餃子が6個も載っている。
 本当に美味い。女川に来る人は、たいてい海鮮系のメニューを求めているはずである。そんなメニューのない普通の食堂(すこし中華系)である「三秀」に待ち人の行列ができるというのは、すごいことだと思う。
 私は、高校教師になった時、最初に赴任したのが今はなき女川高校であった。そのため、「三秀」を知ってから35年になる。その間、焼肉飯の味も量もまったく変わっていない。究極のこってり系で、ビールにとてもよく合う。文化財だと思うほどだ。今回、実は震災後初めてだったのだが、この店が生き残ってよかった。しみじみそう思った。
 Uさんと瓶ビールを3本空けて、ご機嫌で列車に乗り、石巻に戻った。単行運転の石巻線は、定員の2倍を超えると思われる混み方であった。のんびり万石浦を眺めながらの列車の旅、と思っていたにもかかわらず、私もUさんもすぐに眠ってしまい、気が付いたら石巻駅のホームに止まりかけていた。いい1日だった。これで、ビール付きの昼食、温泉、交通費全部足して2100円とは、これまたびっくり。