蛇の水攻め・・・学ぶことは楽しい



 冬が寒かったことの反動であるかのように暖かい。我がワンゲル部は、28〜29日、恒例の「新歓山行」というのを行った。山とは言っても、大和町にある七ツ森という里山である。それでも、ニリンソウカタクリ、ヤマブキ、サクラといった花々が咲き、新緑に覆われた山は美しかった。

 ところで、二日目、部員が道端で蛇を見つけた。体長数十センチの細いシマヘビである。「捕まえよう!」と誰かが言い出し、追いかけ回した挙げ句、近くに落ちていた空の一升瓶に、見事ヘビを入れることに成功した。ヘビは瓶に入ってしまうと妙におとなしい。観念しているようにも見えるし、開き直っているようにも見える。これをどうしようかという議論になり、結局、逃がすのはいいが、その前に一つ実験をしよう、ということになった。瓶に水を入れて反応を見るのである。残酷ではない。苦しくなったら、顔を出せばいいだけだからだ。

 驚いた。水を入れられても慌てないどころか、30秒たっても、1分たっても、時折口から小さな気泡を漏らすだけで、全く平然としている。少しは苦しくなったのか、ヘビが瓶から顔を出したのは、水攻めを始めてから3分以上経過してからだった。

 これは当然、学問上の新発見ではない。しかし、私達にとっての新発見であった。それで十分。「知る」ということ、「学ぶ」ということは楽しい。