2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

価値は現在形であるべき・・・世界遺産考

富岡製糸場が世界遺産に登録される見通しになった。私は、一昨年、富岡製糸場を訪ねて若干の感想を書いたことがある(→2012年11月27日)。かつて門脇小学校を震災遺構にすることについて書いたとおり(→2013年7月4日)、私は、役割を終えたも…

雲雀野海岸・町内会総会

最近、息子とよくキャッチボールをする。場所は、我が家からトコトコ階段を下りていった旧門脇小学校周辺の空き地だ。昔は門小の校庭で自由に遊べたのに、津波の余波で門小が燃えた後、2年余り経ってから、諸般の事情で校庭を市立女子高が使うようになった…

「中立」という与党支持

昨日、一昨日と、教員や自治体の批判されることに対する過剰な恐れについて少し触れた。そこで思い出したのだが、4月24日『朝日新聞』に、「「護憲」後援 自治体尻込み」という記事が出た。確か、その3日前だったかに、よりによって最近政治的姿勢の甚だ…

親離れ、子離れ

埼玉県の高校の先生が、自分の子どもの入学式に出席するために、勤務先の入学式を欠席したことが問題になった。私は最初、人から教えられてネットでその記事(『埼玉新聞』)を読んだが、全国紙で記事を見なかったので、全国紙となれば「この程度のこと」は…

私は言ったからね、やったからね・・・

昨夜は、宮城県高等学校・障害児学校教職員組合(高教組)石巻支部の懇親会があって、街で酒を呑んでいた。石巻地区には、分校を別にして10の高校がある。にもかかわらず、正規の労働組合である高教組の懇親会に集まったのはたったの12名であった。しか…

フィルム世代とデジカメ世代

そういえば昨日、出港式から学校に戻ると、机が隣り合わせの情報支援員 I 嬢(宮水ホームページ作りの優秀なるパートナー)と、期せずして同じことを言いながらため息を漏らした。「あ〜あ、写真撮り過ぎちゃった・・・」 思わず顔を見合わせて、ほとんど同時…

300万円=期待のシンボル

今日は、宮城丸が、私が副担を務めるN3(航海類型3年)の生徒と担任とを乗せて、60日間の遠洋航海実習に出発した。 2時間目の授業が終わると、私は石巻工業港に向かった。出港式の30分くらい前に着いたので、昨年宮水に来たばかりの先生を連れて、船…

マグロのつぶやき

STAP細胞に関する『Nature』掲載論文の科学的正しさに疑念が持たれ、大きな騒ぎになっていることについて、9ヶ月間もかけて為されたと報道されている「査読」が一体何だったのか、理研はさんざん標的にされているのに、『Nature』の責任に…

我が家のお花見

昨日は我が家で延々7時間の「花見」(職場公募制)をした。その前日、土曜日も友人一家が来て一日中遊んでいったので、週末の二日間で20人ばかりが、我が家で花見をしたことになる。 これを読んでいる知らない人が誤解しないように書いておくと、我が家の…

朝市保育園がんばれ!

昨日の『河北新報』に、「朝市保育園 窮地」という記事が載った。一読して、暗澹たる気持ちに陥った。およその内容は次のとおりである。 「仙台市の朝市にある「朝市センター保育園」が、2017年度までに市が独自認定の制度を廃止するため、認可保育所へ…

アラル海または同時代資料の力

昨日学校で、知的好奇心旺盛な青年教師W先生と情報支援員のI嬢が、なにやら楽しそうに話している場所に行き合わせた。見れば、W君の目の前には、高校生が授業で使う地図帳が広げてある。場所は中央アジアだ。 W「あっ、平居先生、アラル海って知っていま…

「学歴は変わるか」(3)

二日間書いてみて、どうもあまり整然とした論になっていない。蛇足にしかならないかも知れないが、少し補足をしておこう。 最初の問題に戻ってみよう。学歴と実力に相関関係はあるのだろうか? 先日、ある所で、「262の法則」という話を聞き、あまりにも…

「学歴は変わるか」(2)

次に、自分の足下、つまり高校卒業の価値というものを考えてみよう。大学だけではなく、高校にも序列があり、どこの高校を出たかということは立派な「学歴」だからである。 このことに関して言えば、正直な話、どこの大学に入ったかよりも、更にデタラメであ…

「学歴は変わるか」(1)

3月30日付け『朝日新聞』に、「教育2014 学歴は変わるか」シリーズの第1回として、「これって、学歴フィルター?」という記事が載った。某大学の学生が、インターネットで採用説明会への参加申し込みをしたところ「満席」だったのに、他の大学の友人…

Sinfonia Grande

昨日は、トヨタ・マスタープレイヤーズ・ウィーンの演奏会に行った。昨年もこの団体については書いた(←2013年3月31日)。ウィーンフィルメンバーを中心としていて、毎回、極上のアンサンブルを聴かせてくれるスーパー室内管弦楽団だ。しかも、「トヨ…

「輩出」考

昨日、ある教員が書いたクラス通信に私についての紹介があって、「平居先生は、今春、卒業生を輩出しました」と書かれていた。「輩出」という言葉の使い方にひどく違和感を感じたので、少し調べてみたところ、多少の発見があった。せっかくだから書いておこ…

被災地の小学校の春

春というのは美しい季節だ。歳を取るにつれてそう思う。だが、閉口するのは風の強さだ。天気図を見ると、穏やかな天気になりそうでも、なぜか1ヶ月くらい、ひたすら強い西風が吹き続ける。自転車通勤を始めたおかげで、今年はこの西風が本当にこたえる。な…

内橋克人・小保方晴子・吉松育美

この数日に読んだ記事から、三つ触れておこう。 4月8日に『河北新報』に載った内橋克人の文章「日本 再び暗い時代へ 今の政治家“軍国少年” 頂点同調主義から脱却を」は、至極もっともなことを淡々と書いた、いわば平凡な文章であるが、いくつかの箴言と、…

天高く鳴くヒバリの声

久しく筆が滞っていた。単にいろいろとやることがあったためである。 新年度が始まった。身の回りの些末なことを書いておこう。 今年は航海3年の副担任である。学年は問わず正担任希望だったのだが、なぜかこうなった。若い女の先生が担任だが、生徒は18…

判事の独立性を確保せよ・・・国際司法裁判所について

南極海における調査捕鯨が条約に違反するかどうかが問われた裁判で、国際司法裁判所(ICJ)は、違反するので、今後は実施しないように、との判決を出した。 私は、ある一定程度の捕鯨は商業捕鯨として認めるべきだ、という立場なのであるが、この判決につ…

増税に反対ではなかったけれど・・・

消費税が8%になった。昼におにぎりを買ったら、105円の本体に8円の税が付いて実感した。もともと私は増税賛成派で、しかも増税するなら消費税が合理的と思っていたので、文句のあろうわけもない。もちろん、消費税の逆累進制には問題を感じているが、…