2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

いざ雲の平、高天原へ

夏休みに入って早々、7月23日夜に自宅を出て、北アルプスに個人合宿に行っていた。昨日下山して、夜に帰宅。進学課外など存在しない工業高校普通科教諭の特権みたいな時間の取り方である。 還暦になっても、とりあえず体は動く。思い出は持って死ねない、…

三度「ジェンダー平等」について

昨日から夏休みに入った。この2日間、石巻は一昔前の夏を思わせるいい夏日だ。気温も30℃に届かず、ほどほどに風があり、湿度も低くて、海が水平線までくっきりと見えている。こんな夏ならずっと続いてもいいなぁ。 女子サッカーのワールドカップ(W杯)…

「絶弦」の体験

紀元前200年頃にまとめられた『呂氏春秋(りょししゅんじゅう)』という本に、琴の名手・伯牙(はくが)と鐘子期(しょうしき)の友情物語が描かれている。夏休み直前、2年生の「言語文化」という授業で、それを勉強した。ごく簡単に内容を書いておくと…

「頑張る」ことの本質

(2023年7月21日付け「担任のお話№15」より) 一昨日、他クラスより1時間多くて余った国語の授業をどうしようかなぁ、と思って、カツオ一本釣りの映像(プロフェッショナル「明神学武」→関連記事)を見てもらった。本物のプロフェッショナルが生ま…

主夫の夏の悩み

昨日、一昨日の2日間は、日本で一番気候がいい、と私が思っている石巻でも暑かった。16日が最高34.2℃、最低23.6℃、17日が最高32.8℃、最低24.7℃である。我が家の中でも、室温計が31℃を超えた。湿度も高く、ぎりぎり熱帯夜でこそないも…

日本における「黄河」の記録(2)

⑤の神戸での演奏会について、私は外山雄三氏にインタビューを申し込んで、まったく相手にされなかったという話は一昨日書いた通りである。 神戸労音は「しらべ」という機関誌(「機関紙」と印刷されているが、冊子である)を毎月発行していた。演奏会は「例…

日本における「黄河」の記録(1)

昨日、冼星海「黄河大合唱」という曲の日本初演に少し触れたが、なにしろ主題が外山雄三氏だったので、そのことから外れすぎないように、話を簡略化させたりしている。せっかくなので、少し補足を書いておこう。 「黄河大合唱」が日本で演奏された記録として…

外山雄三氏を惜しむ(2)

私が、一応中国近現代史の研究者もどきで、冼星海(しょうせいかい 1905~1945年)という人物に関する研究で博士号を取得し、『中国で最初の交響曲作曲家 冼星海とその時代』(アルファベータブックス、2017年)という著書があるということは、…

外山雄三氏を惜しむ(1)

今日の新聞各紙に、作曲家・指揮者の外山雄三氏の訃報が出た。亡くなったのは11日で、92歳だった。1989年から2006年まで、17年の長きにわたって仙台フィルの音楽監督を務めておられたことなどあって、その演奏に接する機会は多かった。 ふと気…

先生、どうやって来たんですか?

(2023年7月12日付け「担任のお話」№14より) 日曜日、石巻市民球場に高校野球の試合〈石工vs県工〉を見に行った。他の種目の大会には行かず、野球だけ特別扱いするのはよくないなぁ、と思うのだが、なんでもかんでも行くわけにも行かず、じゃあど…

検察は信じられるか?・・・袴田事件の有罪立証へ向けて

今年3月、再審開始が認められた袴田事件について、検察庁が改めて有罪を立証する方向で再審に臨むことが明らかになった。ちょっと信じがたい。今更どんな新しい資料(証拠)を提示できるというのだろう? この報に接した時、私の頭にすぐに浮かんだのは、3…

防衛装備移転三原則の見直しに関して

昨年のロシアによるウクライナ侵攻以来、日本の安全保障政策も異常な早さで変化している。ついに、と言うべきか、与党内部で防衛装備移転三原則の見直しという話になってきた。 私は、今の政府(与党)のやり方に賛成していない。ただしそれは、国会を軽視し…

実現すべきは機会の平等

この3日ほど、少し気温は高めながら、空気がからっとしていて、まるで北欧の夏のように快適な日が続いていた。加えて満月。特に一昨日などは、海が金色に光って美しかった。今日になって少し湿度が上がり、日本の夏に近づいた。気温は20℃代の半ばなのだが…

「~ぶり」考

昨日(7月3日=現地2日)も、エンゼルスの大谷翔平選手がホームランを打った。7月に入ったばかりなのに、既に今シーズン31本目である。日本のプロ野球で、WBCに出た選手の不振が続く中、例年にもまして好調を維持しているというのは、感嘆するにも…

バーンスタインとミトロプーロス

久しぶりでバーンスタインのDVDを買った。1970年6月7日にムジークフェラインザールのウィーンフィルの演奏会で、ベートーベンのピアノ協奏曲第1番を弾き振りしたものである。我が家には、バーンスタインのベートーベン集(全7巻)がある。そこに…

おかしいのは私?

6月28日に、「国際卓越研究大学」に関し、国の有識者会議が、その候補を東大、京大、東北大の3校に絞った、ということが新聞報道された。「国際卓越研究大学」(以下、卓越大)とは、世界最高の研究水準を目指して、国が一部の大学に対し、最長で向こう…