2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ひどく気弱でお人好しな日本人

このブログの記事は、新聞記事に触発されたものが多い。しかし、それは話のきっかけであったり、情報そのものの価値によるのであって、記事に書かれた意見が「う~ん、なるほど。こんな考え方もあるのかぁ」と私をうならせた結果であることは、さほど多くな…

寒い夜に北欧の熱い合唱団

昨夜は、東北大学の川内萩ホールで行われた、ペーター・ダイクストラ指揮するスウェーデン放送合唱団の演奏会に行った。チケットをいただいた上、かわいい合唱部の生徒を6人臨時引率である。仙台駅からホールまで歩く道すがら、寒いなぁ、これはどう考えて…

大木健氏「高校生向け公開講座」

(11月25日付け「学年だより№27」より) 菊祭りが終わった塩釜神社は、そのタイミングを待っていたかのように、モミジの紅葉が始まった。1本のモミジの木の色づき始めから完全に落葉するまでをじっと観察してみると、本当にドラマチックだ。 枝先から…

鈴木孝夫「ものとことば」の授業(2)

まず、「児ありけり。」(『宇治拾遺物語』「児の空寝」より)。授業で何て訳した?生徒:「児がいた」。私:どうして「児」は「児童」の「児」なのに、「子ども」って訳さないの?・・・そう、今の「子ども」とこの文章の中の「児」は意味が違うからだよね…

鈴木孝夫「ものとことば」の授業(1)

考査直前、授業で鈴木孝夫の「ものとことば」という評論を読んだ。構成が非常に明快。第3段落の冒頭が、「抽象的な議論はこのくらいにして、具体的なことばの事実から考えていくことにしよう」となっていながら、そこで語られる具体例が、それ以前の「抽象…

どうしても「日本史の汚点」だ

安倍政権が、憲政史上最長の域に達した。この事については、既に、マスコミでも多くが語られているが、あまり肯定的な評価にはお目にかかっていない。私も、まったく気が滅入るばかりである。 「現在の利益と将来の利益は矛盾する」というのは、私がしばしば…

恐怖!「鶴の一声」

今週は、火曜日から今日までが定期考査であった。授業がないから楽ちん!とはいかない。考査の前後1~2週間は、日本で一番(と言うのはさすがに大げさか?)暇な高校教員である私でさえ、息つく暇もないくらいに忙しいのである。考査の作問と採点が膨大な…

「役」は「役」でいいではないか

女優・沢尻エリカが、薬物使用の疑いで逮捕された。先月、徳井義実が所得税にかかわる申告漏れで活動自粛に入った。春にはピエール瀧が、やはり薬物使用で逮捕、有罪判決を受けた。共通するのは、NHKの大河ドラマ出演者だということだ。目立つ番組だけに…

新聞大崩壊!?

先週の水曜日、仙台の河北新報本社で行われたNIE(Newspaper in education)の高校部研修会というのに出席した。県内某高校の教諭が、夏に行われたNIE全国大会の報告をし、その後、某全国紙の仙台支局長が「新聞 デジタル化の今」と題した講演を行った…

ベルリンをめぐる思い出

一昨日、「ベルリンの壁崩壊30周年」に触れた「学年だより」の記事を載せた。それに関連して、自分とベルリンの関係(と言うほどのものではないのだが・・・)を少し書いておこう。いろいろと社会的問題を含む話になる。 私は、東西冷戦最中のベルリンに行…

素直に心を開くことができる

(11月15日付け「学年だより№26」より②) 芸術鑑賞会について、学校としてのアンケートや感想文の課題というものはなかったが、翌日、1学年の某クラスでは担任が独自にアンケートを取った。それによれば、A~Eの5段階評価で、Aが約75%、Bまで…

ベルリンの壁崩壊30周年

(11月15日付け「学年だより№26」より①) ○○何周年シリーズ、というわけではないが、先週の土曜日は、「ベルリンの壁」崩壊30周年だった。「ベルリンの壁」とは、昔、東ドイツの中に飛び地として存在していた西ベルリンを封鎖し、東(社会主義体制の…

平石氏にエールを!

今シーズン楽天の監督だった平石洋介氏が、楽天を退団し、ソフトバンクのコーチに就任するという情報がネットで流れたのは、先月の25日頃だっただろうか。ところが、不思議なことに、ネットでは多くの情報が飛び交いながら、新聞やテレビではそんな報道が…

拙著についての二つの書評

拙著『中国で最初の交響曲作曲家・冼星海とその時代』が出てから、もう少しで4ヶ月になる。当初から予想していたことだったが、おそらく売れていない。学術や出版の事情に詳しい人達は、「よくこの本3500円で出たね」と言ってくれるが、世間一般からし…

「本を読む」or「本に読まれる」

(10月8日付け「学年だより№25」より②) 少し前の話になるが、9月の丸々1ヶ月間をかけて、私は普通科の夏休み課題「読書記録」(=簡単な感想文)約300枚をせっせと読んだ。私は、諸君の感想以上に、本の選択に関心があった。もちろん、千差万別な…

わざわざ見に行く

(10月8日付け「学年だより№25」より①) 今週、塩釜神社は菊祭りだ。それに合わせて(?)、ついに社務所の屋根の葺き替え工事が終わり、覆いや足場が取り外された。丸2ヶ月ぶりのことである。御文庫と違って、こちらは銅板葺き。古い日本建築に似合わ…

犠牲者名を残す愚

今日は、勤務先の高校が「芸術鑑賞会」だった。なにしろ、県内最大の公立高校。学級減の影響で、私が赴任した3年前よりは100人近く減ったとは言っても、生徒数は1100人を超える。教員を入れると1200人だ。全員を収容できるホールというのが、宮…

グリーンランド争奪

アメリカ大統領が、パリ協定からの脱退を表明したことが、それなりに大きなニュースになっている。何を今更、という気がなきにしもあらず。彼は以前から、環境問題には冷淡なのである。と言えば、語弊があるかも知れない。もうかることしか視野に入っていな…

文化勲章は「名誉」で十分

今日は文化の日。もちろん、祝日であるという以外、私には何の関係もない。私は、日頃から十分に文化的な生活をしている(笑)。 昨日、朝日新聞「ニュースQ₃」欄で、「文化の日」を「明治の日」にしようという動きがあるという記事を読み、初めて知ったわ…

石巻でも水害!!

週末たびに雨が降っていたから、今日からの3連休、予報が3日とも「晴れ」だというのは、なんだか新鮮な感じがする。山は紅葉の季節でもあるし、どうせ家族は遊んでくれないし、以前からの懸案だった「六十里越え」(山形県)でも歩きに行こうかなぁ、と思…