冬の最後に井戸沢小屋

昨日から、仙台一高山岳部の諸君と一緒に、井戸沢小屋(学校所有の山小屋)に行っていた。7年前の那須における高校生雪崩遭難以降、高校生が積雪期の山に入ることが厳しく制限されるようになり、それ以前は1月か2月に実施していた冬の井戸沢小屋訪問が出…

登山大会も完全復旧

短歌についての雑文を書いている途中で、登山の新人大会に行っていた。続きを楽しみにしていてくれた皆さん(いるわけないか?・・・笑)、ごめんなさい。 今年6月の県総体はお呼びがかからなかった。県総体まで1ヶ月を切ると、予定に入れる必要があるのか…

富士山の無謀登山者

最近、新聞で毎日のように、富士山に無謀な登山を試みる人についての批判的な記事を目にする。3800m近い高山である富士山に、かなりの軽装で、宿泊や休憩も考慮せず、「弾丸登山」をする人が多いのだそうだ。日本人だけでなく、外国人にもそんな人が多…

何に「不安や恐怖」を感じるか?・・・北アルプス番外編

一昨日、双六小屋の賑わいについて書いた。多くの人が食事をし、ビールを飲んでいた。CSで、私より少し遅れてきて、私の隣にテントを張った2人組は、テントを張り終えると「さ、飯食いに行くか・・・」と言って、小屋の方に行ってしまった。まるで、下界…

ついに新穂高温泉!!

双六池のCSには130張りくらいのテントが張られたが、あと20くらいは張れそうな気がした。公称150張りのCSなので、その通りだなとは思ったが、この日は満員、予約で埋まっているのではなかったか・・・? 水場もトイレも、徒歩3分の山小屋まで行…

鷲羽岳を経て、俗界に戻る

7月29日(土) 高天原山荘4:05・・・水晶池・・・7:05岩苔(いわこけ)乗越7:15・・・8:20鷲羽岳(わしば-、2924m)8:35・・・9:30三俣山荘(みつまた-、2536m)9:45・・・10:25三俣峠(2750m)10:…

高天原は桃源郷!

この日の移動は本当に楽勝。そしてこの日も快晴。そこで、すっかり濡れたテントを乾かしてから出発することにした。 7月28日(金) 雲の平CS8:12・・・(散歩)・・・雲の平山荘脇の分岐8:40・・・9:00無人雨量計(2576m)・・・10…

いよいよ雲の平

7月27日(木) 薬師峠CS5:12・・・5:30太郎平小屋・・・6:02第一徒渉点6:15・・・6:37第三徒渉点・・・7:15カベッケが原・・・7:22薬師沢小屋(1912m)7:45・・・9:53雲の平木道末端・・・11:10雲の平山…

薬師岳の長い長い一日

7月26日(水) 五色ヶ原CS4:10・・・4:25五色ヶ原山荘・・・4:55鳶山(2616m)5:00・・・6:17越中沢岳(2592m)6:30・・・7:53スゴ乗越の頭(2431m)7:58・・・8:30スゴ乗越(2170m)8:43…

立山を経て五色ヶ原へ

今回は、山行の全貌を予め示さず、日を追って書いてみる。なお、休憩箇所については要所のみ書いてある。書いてある場所以外で一切休んでいない、ということではないので、そのつもりで。 7月24日(月) 富山駅に6:35に到着予定だったバスは、6:1…

いざ雲の平、高天原へ

夏休みに入って早々、7月23日夜に自宅を出て、北アルプスに個人合宿に行っていた。昨日下山して、夜に帰宅。進学課外など存在しない工業高校普通科教諭の特権みたいな時間の取り方である。 還暦になっても、とりあえず体は動く。思い出は持って死ねない、…

奥新川に明るい未来

昨日の河北新報社説は「『奥新川』終焉の危機」というものだった。仙台の市街地から西に約40㎞、作並(さくなみ)温泉の更に奥、広瀬川の源流に奥新川(おくにっかわ)という場所がある。JR仙山線に奥新川という駅があり、深い山の中に直接列車で入るこ…

土葬にも人口の壁

今日は朝から、石巻高校ワンダーフォーゲル部に付き添って、石巻市北部にある上品山(じょうぼんさん=466m)に行っていた。水沼という集落に車を置き、水沼山(みずぬまやま=347m)を経て、3時間あまりで上品山に着き、昼食の後、今度は水沼山の…

寛容な組織の中で・・・登山部顧問会への感謝

昨晩は、仙台市内のホテルで高体連登山専門部の主催による「退官記念祝賀会」なるイベントが開かれた。定年を迎える現職の顧問2名とともに、私はなんと「主賓」である。 もっとも、私は現在、美術部の顧問であって、登山部の顧問ではない。したがって、名簿…

しつこく女川

今日はまた女川に行った。呑み友達である仙塩地区在住のT君が、私のブログ記事(→こちら)を読んで、「どうしても『三秀』に行きたい」と言うから、「じゃあ、行こう」と応じたのである。しかし、昨秋以来3回の女川行きは、いずれも井内の奥からだったので…

今日は松山町

2~3年に一度、同じようなことを言っているので、気恥ずかしくて書く気にならなかったのだが、9月からまたダイエットに取り組んでいる。今春異動して自転車10分の楽々通勤になった上、職場で「ご隠居さん」扱いを受けているので、ぶよぶよ太ってきたの…

コロナの余波と北泉が岳

北泉が岳(1253m)に行ってきた。本当に久しぶりで、登山の新人大会に補助員として参加したのである。「本当に久しぶりで」というのは、もちろんコロナの余波。 「密」になるからテント泊がダメだ、飲食がダメだということで、高校の登山部も、軒並み活…

立ち枯れるアオモリトドマツ

昨日から、仙台一高井戸沢小屋に行っていた。築後50年が経過して、井戸沢小屋も老朽化が目立つ。構造物そのものにはあまり問題がないことから、今月末、少し大きな改修工事を行うことになった。その下準備として、小屋内部の物を移動したり、粗大ゴミと言…

「薪バイ」とヒルクライム・エコ2022

週末は、本当に久しぶりで仙台一高・井戸沢小屋に行っていた。2020年2月8~9日に行ったきり、コロナ問題の勃発と、石油ケチケチ生活とによって、行くに行けない状態になっていたのである。 その間に、山小屋の維持管理についての様々な議論や作業があ…

次はニペソツ

26日は、午前中1人で博物館・網走監獄を訪ねると、午後からNさんの車で十勝に向かった。3時間半かけて登山基地となっている糠平温泉に着く。東大雪自然館という国か道の展示施設で天気の確認をすると、これが実に思わしくない。27日は雨だという。か…

まずは斜里岳

Nさんとは、1999年8月10日に、北海道最高峰・旭岳(2290m)裏のキャンプサイトで隣同士にテントを張ったというだけの関係である。小学校5~6年生の男の子を1人連れていた。息子さんと親子登山かと思っていたら、Nさんは小学校の先生で、連…

炎のジプシーブラス

久しぶりに青空を見たような気がする。空だけでなく、心も晴れるような気がする。いいものだ。それもあって、久しぶりに牧山(→解説こちら)に行った。実に1ヶ月ぶりのことである。この間、走るために1時間半あまりの時間を取ることが難しかったり、天候の…

スズメバチと熊

毎週末、土日のうちのどちらか片方、牧山に走りに行くことにしている(→始めた頃の記事)。大門崎という所から頂上(零羊崎神社)まで、幅の広いなだらかな尾根道が続く。未舗装、車両進入禁止で、本当に快適な山路だ。 先週は日曜日に行った。今週は昨日、…

あまりにも早すぎる!

昨日は、会議も文書の締め切りもない、仕事の上で空白の一日だった。休暇を取り、他校の登山部顧問と3人で、蔵王に酒を飲みに行くことにした。今回泊まるのは、仙台一高井戸沢小屋ではなく、東北学院大学TGヒュッテ。井戸沢小屋から井戸沢を挟んでほぼ向…

少雪の蔵王

(2月10日付け「学年だより№38」より①・・・ただし、スペースの都合でかなり限られたことしかかけなかったので、こちらは本来書きたかった形で書く。実際の「学年だより」とは相当異なるがご容赦を。) 少し真冬らしい気候となった週末、蔵王に行ってい…

気付けよ、人間!

台風19号が接近しているという今、自宅にいる。 どうしてこんなことをわざわざ書くかといえば、本当は別の所にいる予定だったからである。毎年10月の第2週末(金~日)は、登山の新人大会なのである。今春、勤務先の学校では山岳部が廃部になったにもか…

焼き直し「南アルプス」

元々このブログは、タイトルとなっている「月曜プリント」(という名称、正式には存在しないのだけれど・・・)を公開するために立ち上げたものであった(→いきさつ)。ところが、その後、「月曜プリント」が発行されていなかった時期があった(長かった)もの…

苦闘、南アルプス(6)

【地図】 私は何事においても原理主義、「基本こそ全て」の人間である。山に何を持って行くかについてもその通りだ。地図とコンパスを持たずに山に入るなんて、絶対にありえない。 もちろん、今回も地図を持参はしたのだが、なんとアルパインガイドに付いて…

苦闘、南アルプス(5)

【山の時間】 本当に天候に恵まれた今回、それでも(2)に書いたとおり、夜は4回雨に降られた。そのうち1回はごく軽微だったが、3回はバケツをひっくり返したような土砂降りだった。強運のおかげで、3回のうち、本当に悲惨な思いをしたのは北岳山荘での…

苦闘、南アルプス(4)

【混雑】 南アルプスの最奥部なら、ハイシーズンでも登山者は多くない、という友人の言葉を信じて行ったわけだが、果たして、その点についてはどうだっただろうか? 私が行った7月28日から8月3日が、そもそもまだハイシーズンではないと思われるので、…