2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

石巻「日活パール」・・・ある文化遺産(?)

縁があって石巻に住むようになり、早くも丸23年が過ぎようとしている。人生で一番長く住んでいる場所だ。職業柄、家庭訪問に行くことも多かったので、少なくとも、平成の大合併前の石巻は、およそ隅から隅まで分かったような気になっている。そんな私が、…

類例の増加は、比類の無さを確かめさせる

3月16日、もう15年も昔の卒業生から電話がかかってきて、石巻市内で酒を飲んだ。同級生が5人集まり、今の生活やら高校時代の思い出やら、他の同級生の近況やらを話していた時、3年生の時のクラスで、Hだけが震災で死んだ、という話になった。 私は、…

無言館・・・石巻での展示会と講演会

石巻で「無言館」の所蔵作品展というが開かれている。私は、20日に絵を見に行き、今日は、館主・窪島誠一郎氏の講演を聴きに行った。 「無言館」とは、戦没した夭折画家の遺した絵を展示している私設美術館で、長野県上田市にある。1997年の開館。私は…

奇跡は起こった!!・・・41人全員で進級

(3月23日付 学級通信より) 今日で1年生はおしまい。なんとびっくり、途中退学した人もなく、留年する人もいない。41人全員が進級である。定員割れの続く宮水で41人学級というのも珍しいが、それがそのまま全員で進級というのは、たぶん「奇跡」と…

マタチッチのブルックナー

少しマニアックな話になる。 3月に入ってから、車の中ではひたすら小松亮太によるアルゼンチンタンゴを聴いていた。ところが、前の日曜日、「N響アワー」なるテレビ番組で、NHK交響楽団の昔の映像を流すというので、見てみたところ、ロブロ・フォン・マ…

これでスッキリ・・・携帯電話解約!

3月7日に「事務連絡」として、私の携帯電話についての思わせぶりなお知らせを書いた。実は、7日に盗まれたのである。断じて「無くした」のではない。あったはずの携帯電話が無くなり、思い違いかと思って、その日動いた場所を全て確認した上で、電話会社…

「平等」という観点

新聞やテレビで、大阪市長・橋下徹氏の得意満面、意気揚々といった姿を見るたびに、なんとも暗い気持ちになる。 先日書いた通り、上意下達への強い意識には恐れ入るほかない。日の丸君が代の強制には、世間で言われ、私自身も今まで(例えば、2010年6月…

久しぶりの山岳部・・・井戸沢小屋・刈田岳へ

週末、本当に久しぶりで、前任・仙台一高の山岳部に付き合って山に行っていた。もともと、一高の山岳部は季節に関係なく山行をしていたのだが、現在たった1名しかいない現役部員Sが危ない冬は山に行かない、と言い出したとかで、冬場が実質お休みになって…

君が代強制問題、その後

以前から度々書いている通り、私は今後日本という国が破滅するとすれば、その根っこの所に「日の丸君が代」強制問題がある、逆の言い方をすれば、「日の丸君が代」強制こそが遠因となって日本が滅ぶことはある、と思っているので、公務員が規則を守るのは当…

働くことは自己実現である

(3月13日付学級通信より) 先週の進路講演会の際、諸君に書いてもらったアンケートには、一見講演会とは関係の無いような面白い質問が付け加えられていた。 〈(6)将来の自分の仕事は次のどれにしますか?〉 a 自分の力で何かを成し遂げる仕事をした…

NHK特集「三陸大津波 忘れられた教訓」

3月11日の石巻は大変なことになりそうだ、鬱陶しいから脱出しよう、と思っていたのだが、石巻にいなければならない事情があって、離れられなかった。 眼下の南浜町は、朝から、いつもにもましてたくさんの人が詰めかけていた。以前そこに自宅があった人々…

その後のことは「社会現象」である

明日で震災から1年になるという。最近、震災に関する身の回りのことについて書かなくなった。そんな私の頭に毎日のように浮かんでくるのは、2008年に、益川敏英氏がノーベル物理学賞を受けた時のコメントだ。 「私の喜びは、私たちの理論の正しさが実験…

山本作兵衛画文集『炭鉱に生きる』

仮設校舎の図書室は狭い。教室半分の大きさしかない。その割りに、面白そうな本や新刊書がバランスよく揃っているのは、司書A先生の高い能力と向上心とによる。 1ヶ月ほど前、新刊書の中に、山本作兵衛『画文集 炭鉱(ヤマ)に生きる 地の底の人間記録』(…

専門外にこそ目を向けよ!

(3月7日付学級通信より) 昨日の馬場治先生(東京海洋大学、海洋政策学)講演会「水産業と国際貢献」は、人の話を聞く態度(行儀)としては及第点だが、人の話を聞く姿勢(意識)としては失格であった。講演会の前から聞こえていた「そんなの海洋総合科の…

事務連絡

今日からしばらくの間、私の携帯電話が使えなくなりました。急ぎの用事の方は、自宅または学校に電話を下さい。メールアドレスを知らない方は、このブログのコメント欄を使って、私にアドレス(非公開)を送って下さい。折り返し連絡します。 なお、これは、…

海の香りがする・・・

(3月7日付学級通信より) ようやく春の気配が少し感じられるようになってきた。日曜日の午後、仙台から卒業生がやって来て、我が家のリビングルームでお茶を飲みながら話し込んでいた。とその時、たった一声ではあったが、私は聞き逃さなかった。ウグイス…

先生はニコニコ元気が一番・・・保育参観に行く

土曜日は、小松亮太に先立ち、午前中、我が息子の通う保育園の「保育参観」というのに行っていた。震災前に通っていた保育園が、園児わずか10名だったのに対して、今の保育園は50名だし、私たち夫婦の勤務地の関係で、現在、送迎はほとんど私の役目にな…

「朗読」と「歌」の境

小松亮太を聴きに行くに当たって、なんとなく、何枚かのタンゴのCDを手に取って聴いてみた。予習が必要な音楽でもない。ただ、なんとなく自分なりに盛り上がりたかったのである。その中の1枚に、『Astor Piazzolla Best Selection』(BVCP-2652)というベ…

小松亮太のバンドネオンまたはタンゴという音楽

昨日は、念願かなって小松亮太のバンドネオンを聴きに行った。と書けば、意外の感を持つ人も多いと思う。ただ、私をよく知る人は分かる通り、私はジャンルに関係なく「一流」が大好きである。そんな私にとって、機会があれば実演に接してみたいと思っていた…

渡波で行われた卒業式

昨日は、県内の公立高校すべてで卒業式が行われた。我が水産高校は、3学年PTAの強い要望により、渡波の元のキャンパスで卒業式を行った。体育館は床下浸水だったし、建物もさほど傷んでいないのでいいのだが、例によって電気が来ておらず、トイレも使え…

餃子はうまかった・・・3年生の特別授業

(2月29日付学級通信より) 月曜日の考査終了時に、K先生が私に代わってE1に顔を出してくれたのは、私が調理室で3年選択現代文・特別授業というのをやっていたからである。授業中の何かの話をきっかけに、生徒が「ぜひ、平居先生の言う本物の餃子作り…