2005-01-01から1年間の記事一覧

言葉が壁の逆説

今年も残す所あと12日。何となく落ち着かない時期であるが、あさって水曜日から4泊5日で韓国・光州一高との交流会が行われる。 先週の木曜日は、教員有志による引率教諭3名の激励会(壮行会)が行われた。一昨年、友好関係を作ってゆくための打ち合わせ…

こいつは面白い、と思わせる力

先週火曜日のOB講演会、私は宮城大学の担当ということで、前評判の高かったA君の話を聞いた。宮城大学在学のOBとは言っても、彼は現在大学を休学し、ドイツに本社のある某会社の仙台事務所で正社員として働いている、という変わり種である。既に一度自…

電車の中の人間関係

諸君の中には知る人もいるまいが、石巻には「三陸河北新報社」という地方新聞社があって、「石巻かほく」という日刊紙を出している。大手の「河北新報」の子会社ではあるかも知れないが、地方版などでは断じてなく、一応れっきとした独立紙なのである(ちな…

抱腹絶倒・・・啄木いろはかるた

先日、帰宅すると、妻が何物かを手に取って、非常に複雑な表情をしていた。見れば手にしているのは「かるた」の札である。幼い娘を遊ばせるのに、何かきれいな絵の画いてあるものが欲しいと、家の中を物色した結果、私の書架に「啄木いろはかるた」なるもの…

選べないことの価値

来年度の科目選択の締め切りが迫っている。そのことに直接関係はしないが、科目を選択するということについていささか思うところがあるので、諸君の考える材料として書いておくことにする。 意外に思う人もいるかも知れないが、私は仙台フィルハーモニー管弦…

学べないことの重さ

9月の話なので、かれこれ3週間も前の話である。前任校で一緒だったA先生の定年退職を祝う会というのに行った(というより私が主催者だったのだ)。 参加者のスピーチに曰く、「A先生はいつも一番遅くまで学校で仕事をしていたが、これは別にまじめだったわ…

芸術の価値と賞の価値

栗駒山から下りて、我が家で一息ついていたところ、突如(←当たり前)携帯電話が鳴った。T君からであった。興奮した声で「吹奏楽部が今、金賞を取りました」という。隣にD団長もいた。千葉県までご苦労なことである。なんでも、この大会が始まって5年目で…

青蔵鉄路の驚き

(裏面:10月4日朝日新聞「標高4千メートル 走る最新技術」塚本和人筆引用) 鉄道を敷くというのは支配の象徴である。チベットはもともと独立国(吐藩以来)だったので、中国のチベット支配については、国際的にもまだまだ批判がある。これでどうなるこ…

しわ寄せは弱い人に・・・バリ島のテロ

2学期早々、暗い話であるが、またバリ島でテロがあったそうだ。諸君もTVのニュースその他で既に知っていることと思う。大抵の報道の中で触れられていた通り、バリ島では3年前にもナイトクラブで爆破テロがあり、今回の10倍近い200人以上の死者が出た…

政治亡命への道・・・入管に捕まった友人

先週の火曜日だったか、某友人から手紙をもらった。5月に私から手紙を送ってありながら、返事がないのをいぶかしく思い、また心配もしていたところであった。 その友人とは、日本で政治亡命を申請中のビルマ人(あえてミャンマー人とは書かない)M氏である…

商業主義の恩恵

先週水曜日、宮城スタジアムで日本VSホンジュラスのサッカー親善試合があった。勿論と言っては変だが、私は行かなかった。一度国際Aマッチの試合というのを見てみたい、という気はあるが、家が遠いこともあって平日はつらい。5対4という点の取り合いは珍し…

網地島からの奇襲

7月23日(日)の夕方、私が外から家に戻ったところで、電話のベルが鳴った。クラスの某君達4人衆で、なんと我が家から徒歩15分の船着き場にいる、網地島からの帰りだと言う。私は、現役の生徒はあまり家に入れないことにしているのだが、まぁ、仙台か…

漁り火

何ともぜいたくな話であるが、石巻の高台にある我が家からは、北上川の河口と太平洋が実によく見える。もっとも梅雨の間は湿度が高くぼやっと霞んでいて、どこが海かさえ分からないような日が多いのだが、先週はめずらしくクリヤーな日が多かった。そして金…

校外研修で学んだこと

今回の東京研修で、私はいくつかの大学について交渉の任に当たったのだが、そちらが引率者を必要とせず、しかも私は科学技術とその実用化に関わるところを見てみたかったので、積極的に、もしくは強引に日建設計・鹿島建設引率を希望した。後から聞いたとこ…

長時間通勤の楽しみ

先々週の金曜日、仙台の仮住まいから石巻の本宅に引っ越した。改築中の我が家はまだ完成しないのであるが、とりあえず住める程度にはなったので引っ越しを強行したのである。我が家は3月完成予定だったので、夏物衣類を始め、冬場は使わない物を全て倉庫に…

能動性と楽しい人生

先週の土曜日、東松島市のSさんという方の家に遊びに行った。この家には二人の息子がいて、上は3年生の時、下は2年生の時に石巻高校で私が担任をした縁である。もちろん、クラスの生徒の親の所に私が私的に出入りするなど普通はないことだが、いろいろな…

山中少子化談義

県総体期間中、私は予告通り、登山競技というものに引率参加していた。初日は雷雨で行動中止となったが、メインとなる二日目は、晴れてこそいなかったものの雨も降らず、むしろカンカン照りでなかったおかげで歩きやすく、一人の落伍者も出ずに、全員が、1…

作ったのは「大工さん」

ご存知の通り、目下、石巻の自宅を改築中である。打ち合わせの必要なこともしばしばあり、又そうでなくても、何となく気になるのと、単純に「建築工事」というものに興味を感じるのとで、暇を見つけてはせっせと石巻の現場に足を運んでいる。そして、大工さ…

義務と自発性

いかにも「五月晴れ」、気持ちよく晴れ渡った週末であった。我が山岳部は、例によって山へ行っていたのであるが、私は同行しなかった。私が山岳部の山行に同行しなかったのは、少なくとも一高に来てからは初めてである。今年新たに顧問になったK教諭が、今…

負ける「楽天」

毎朝「楽天」はよく負けるなあ、と半ば呆れ、半ば感心しながら新聞を見ている。シーズンが始まった時には、もしかすると勝率5割で大穴だ、などと思っていたが、最近は「楽天」の勝率より低い打率の選手が何人出るか、という意地の悪い楽しみ方をするように…

大学時代の豊かな時間

週末は、山岳部の諸君と山へ行っていた。仙台西郊の大東岳(1365.8m)である。もともと「新歓山行」として企画したのだが、1年生が一人も入らなかったので(涙)、急遽「新歓」の看板を下ろし、通常の月例山行として実施した。何ともショボイ話である。「何…

芭蕉は光圀公のスパイ

日曜日、茨城県へ行った。今月末日を以て日立電鉄という弱小ローカル私鉄が廃止になるというので、恥ずかしながら「鉄道ファン」の末席にいる私としては、この際、そのうち廃止になりそうな(ごめんなさい)他の二社(茨城交通、鹿島鉄道。なお、後者につい…

最終講義の感動

先週金曜日の午後は、I先生、H先生の最終講義が物理講義室で行われた。定員92名の教室に、私がざっと勘定したところ、200名を超す在校生、卒業生、教員が集まり、熱気に満ちた会になった。私は、このような混雑を予想し、20分前に馳せ参じて教室の…

巡り合わせということ

全日制の卒業式が行われて二週間になるが、何しろこの学校は、卒業式に在校生が出席しないので、今更ながらに少し触れておこうと思う。 一高の卒業式は非常に簡素であり、卒業証書授与式の後に行われる記念講演が重要なイベントである。聞けば、これに講師と…

卒業に込められた思い

週末は、仙台市内の六つの山岳会が合同で行う遭難救助訓練というのに、山岳部の生徒諸君と一緒に参加していた。昨日は、訓練が思ったよりも早く昼に終わったので、ちょっとだけ仕事をしようと、帰路、一高に寄った。人気のない静かな学校を予想してきたとこ…

鹿島鉄道存続運動

部活もその他の公務もない週末、県内の高校教員が自主的に開いた研修会(1泊2日)に参加した。私は、勉強というのは人に強いられてするものではなく、そもそも強いられた勉強では何も身に付かないと思う。だから、県や学校が時間も場所も金も保証してくれ…

セクハラ研修会

先週の木曜日、某弁護士を招いて、職員のための「セクハラ研修会」なるものが開催された。最近、セクハラに関し、学校の先生が処分される事件も何件か起き、社会のひんしゅくを買っているので、何か対策を取らねば、ということらしい。例によって不真面目な…

自然災害より戦争

謹賀新年 日本漢字能力検定協会なる所が毎年末に発表する「今年を表す字」として昨年選ばれたのは、「災」であり、12月の半ばに、清水寺の貫首たる高僧がこの字を大書する恒例の姿が、新聞その他で見られた。思えば、西日本や新潟での豪雨、洪水、大地震な…