2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

詩「人生遠視」考(2)

1行目と2行目が重なり合うことは間違いがない。「足もとの鳥」は、「自分の妻」と自分から極めて近い所にいるものとしての共通性を持つ。「たつ」はもちろん「飛び立つ」の意味だから、鳥が飛び立つことで、自分の妻が発狂したことを比喩することが、明確…

詩「人生遠視」考(1)

最近、授業で『智恵子抄』を読んでいるという話は、少し前に書いた。 実は、この詩集に含まれる作品の中で、どのように解釈すべきか、以前から悩んでいた作品がある。今回も、その作品を前にして思案をした。そして、私がこの詩をどう読むか、少し書いておこ…

文系と理系

先週の水曜日、関西を代表する超有名大学の先生方が4人、遠路はるばる我が宮水にやって来た。ま、「出前授業」のようなものをしに来てくれたのだが、宮水がお願いしたというよりは、彼らの問題意識に従って授業を行う場を、ちょっとした人間関係から宮水が…

子どもに何を見せて何を見せないか・・・人質事件の映像について

1月20日に、イスラム国が2人の日本人人質について、2億ドルの身代金を要求しているとのニュースが流れた。この事件については、2億ドルを払うべきか否かという点を中心に、多くの人が語っているようなので、少し違う観点で書いておこうと思う。 21日…

みやぎ水産の日

宮城県では、昨年の10月に、毎月第三水曜日を「みやぎ水産の日」と定めた。水曜日の「水」と第三の「三」で、「すいさん」となるからのようだ。「宮城水産高校」と間違って呼ばれることの多い、我が「宮城県水産高等学校」にしてみれば、「みやぎ水産の日…

パレスチナに拍手を、得点はチームのもの

サッカーのアジアカップ1次リーグを、日本代表が1位通過したというのは結構なことである。今日は私も試合を見ていた。2対0というのは「大差」と言うほどではないが、比較的安心して見ていられる試合内容だったと思う。いつも不思議に思うのだが、どちら…

緑の党(2)

「緑の党」の歴史と、そこにおける方向性模索の議論の中で、私が最も興味引かれたのは、失業問題についての議論である。1980年代初頭、西ドイツの失業者は200万人を超えていた。環境を柱とする政党が、それにどのように取り組むのか。議論は割れた。 …

緑の党(1)

冬休みに関西旅行に出掛ける際、船の中で読む本を何にしようかと思い、すぐに読みたい新刊書もなかったので、我が家の書架を眺めていたところ、永井清彦『緑の党』(講談社現代新書、1983年)という本が目に止まった。そう言えばドイツにそんな政党があ…

気仙沼線全通の熱狂から考える

冬休みに、亡父の蔵書の中に宮脇俊三の『時刻表2万キロ』(河出書房新社、1978年)という本を見つけて、手に取った。宮脇俊三という「乗り鉄」のご本尊のような人は、『時刻表昭和史』という名著の執筆者として、私にとって敬意の対象となっている(2…

選手を育てるという「文化」

いささか手前味噌な話になるし、あるいは、誰にとってもよくあることかも知れないが、私が言っていたことがあとから現実になる、ということが時々ある。それが最近は増えているような気がする。もちろん、少しは気分がいい。 最も典型的なのは佐村河内守事件…

蔵王の火山活動・余波

のんびりした3連休を過ごした。と言うのも、本来であれば、昨日今日は、前任校の山岳部生徒を引率して、蔵王山刈田峠から約1キロの井戸沢小屋という所まで行く予定であったが、それが中止になったからである。平地でも風が強く、仙台でも少し雪が積もった…

低い投票率と『智恵子抄』・・・!? (2)

12月24日の『毎日新聞』に、埼玉県済生会栗橋病院院長補佐・本田宏氏による「福祉国家を支える教育」という記事が載った。副題として「最低の帳票率だった衆院選」とある。氏は、日本とデンマークの教育を比較しながら、主権者教育のあるべき姿を考察す…

低い投票率と『智恵子抄』・・・!? (1)

しばらく前の話になるが、12月の衆議院議員選挙の直後、職場で某同僚が投票率の話を始めた。今回の選挙の投票率は、戦後最低の52.66%。その低さは各所で話題になったが、基本的には「困ったものだ」という論調である。果たしてそれが本当に困ったこ…

ペテルギウスの爆発は見たい!!

昨日の新聞各紙は、山形県のアマチュア天文家・板垣公一さんが、100個目の超新星を発見したことを報じた。豆菓子会社の社長をしながら、夜間、夜空をにらみ続けるのだという。記念すべき100個目の超新星を、山形市内の自宅から栃木県に設置した望遠鏡…

太陽光発電1周年

以前書いたとおり(→こちら)、我が家では昨年の1月7日から太陽光発電というのを始めた。そう、今日はその1周年記念日である。居間に取り付けられているモニターに、「発電開始記念日」という表示が出ていたので気が付いた。迂闊な話である。 このモニタ…

非文明の利器「湯たんぽ」

関西から帰ってきた後、仙台界隈の実家にいたのだが、以前いた学校の部活OB会とか、御用始めから出勤する必要があったという事情で、2日と4日は一人で石巻に戻り、束の間の一人暮らしをしていた。少し空けると、家の中は非常に冷たくなるもので、関西か…

アギーレ監督無罪説

サッカー全日本の監督、アギーレ氏に関するスキャンダルや、それに対するいろいろな人々の反応は、11月くらいから耳に入っていた。年末、旅行に行っていて社会問題に触れていないということもあるので、代表もアジアカップの現地合宿に入ったタイミングで…

美しき明治村

【明治村】 旅行の実質的な最終日は、「明治村」を訪ねた。中学校時代のことだったと思う。母が買っていた『暮らしの手帖』という雑誌で、明治村の特集記事を読み、明治村に保存された建築物の美しさに魅力を感じると同時に、「本来は国がやるべきことを名鉄…

今年の年賀状

今年の年賀状文面(イラスト等省略)は以下のとおり。これ以外に、家族の写真を入れたファミリーバージョンというのもあるが、数からするとごく少数である。アナログ主義者だが、今年は住所もPC印刷とした。必ず何か一言は手書きで加えたけど。 恭賀新禧 …