2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「悲劇」と「英雄」を求める心

本当は、今日、フィンランドの教員養成システムについて書いて、フィンランドシリーズを終わりにしようと思っていた。ところが、その前に読んでおきたいと思っていた本が届かないという事情があったりするので延期し、10月28日付「第2次月曜プリント」…

フィンランドの教育を考える(5)

「国際経営開発研究所(IMD)」が発表した、「大学教育が経済のニーズに合っているか」というデータ(2005年)がある。その指数(算出方法未詳)は、またも1位がフィンランドで7.97。日本は3.75で、60ヶ国中最低に近い56位である。PI…

フィンランドの教育を考える(4)

(2)で少し触れたが、フィンランドの授業時数は、OECD諸国の中で最も少ない。7〜14歳における総授業時数は約5500時間で、日本は約6200時間。最も多いイタリアは8000時間を少し超えるが、そのイタリアは、総合読解力において、PISA…

フィンランドの教育を考える(3)

フィンランドの教育システムに少し目を向けてみよう。 フィンランドでは、教育の決定権が実質的に各学校にある。国には教育省や国家教育委員会という組織が存在し、「国家カリキュラム大綱」なるものが策定はされているが、ガイドラインでしかなく、現場がそ…

フィンランドの教育を考える(2)

言うまでもなく、フィンランドの教育は2000年に行われたPISA(OECDにおける学習到達度調査)で、総合読解力第1位(日本は8位)となり注目を集めた。2003年のPISAでもフィンランドは1位で、この時、日本は14位に後退したため、なお…

フィンランドの教育を考える(1)

先日、私は林竹二の『教育亡国』という本に感想を書く形で、教育のあり方について若干の思うところを書いた。しかし、それは林の物言いにカチンと来たことに対する反作用的な書き方になっているので、本意でないとは言えないが、いささかすっきりしないモヤ…

就職への道・・・解禁から1ヶ月

(10月19日付「第2次月曜プリント」より訂正して転載) 諸君にはまだ遠い話かも知れないが、3年生は、9月16日に解禁された就職試験の1回目の結果がほぼ出て、今から第2ラウンドという緊張感のある状況になっている。震災があり、地元企業が大きな…

ベートーベン頌・・・「英雄」交響曲に寄せて

金曜日の夜は、1年ぶりで仙台フィルの定期演奏会に行った。最近、震災(JRの不通、救援車両の増加)やら被災証明書による高速道路の無料化やらで、仙台に行く三陸自動車道がやたらと混んでいるので、文化祭の前日に学校を早めに脱出し、仙台の会場に足を…

『宮水に明日はあるのか?』の結末

このブログでもさんざん登場していた宮水情報科学科1年のクラス演劇『宮水に明日はあるのか?』は、全然「無事」ではなく、終了した。気にしている人もいるみたいのなで、結末を報告しておく。 予定通り、11:00から「1回きり」ということで上演した。…

あえて赤恥をかく道を選ぶ

(10月21日付「第2次月曜プリント」より、加筆訂正して転載。このプリントは、いつも配りっぱなしだが、今日は非常に珍しく、解説しながら朗読した。) 昨日の総練習は、総監督が実行委員会から呼び出されて一時場を離れた瞬間に崩壊、いつの間にか雲散…

E1崩壊まであと2日・・・!!??

(10月20日付「第2次月曜プリント」より転載) いよいよあと2日となった。朝にも話したとおり、超満員は保証する。今年の宮水、いや石巻地区にぴったりのテーマで、しかも、ありきたりでない企画はこれしかない。少なくとも、情報をgetしている人間…

「必需品」なんてこんなもの

(10月19日付「第2次月曜プリント」から加筆修正して転載) 先週土曜日の臨時登校日(9月21日台風休校の振替)は、意外なほど欠席が少なかった。一方、私は諸君に何も言わずに欠席したので、月曜日は「非難の嵐」かと思っていたら、誰にも何も言われ…

音楽は消えてしまうから美しい・・・和泉宏隆のJazz Piano

先週の金曜日、学校の近くのN's-SQUAREという所へ、和泉宏隆のピアノを聴きに行った。Jazz Pianoというのは、私があまり聴きに行く分野ではない。本当に久しぶりである。分散和音の上にメロディーを載せているだけという感じの音楽を非常に「単調」若しくは…

E1に明日はあるのか?

答案返却も終わり、いかにも後期の授業が始まったという雰囲気になってきた。エアコン電源のブレーカーが落とされ、節操のないエアコン濫用を見なくて済むのは、私にとってストレスの軽減この上ない。そう思っていたところ、昨日の学級日誌には、「クーラー…

子供・学校・地域を考えるために・・・門脇小学校の映画

昨晩は、家族で門脇小学校(=門脇中学校)へ映画を見に行っていた。現在、震災後の門脇小学校を舞台にしたドキュメンタリー映画(『宮城からの報告〜子供・学校・地域』)の撮影が行われていて、その最初の4分の1くらいを撮り終えたところで30分間の予…

再び「もったいない」

9月25日に、ケニアの環境活動家でノーベル平和賞受賞者、ワンガリ・マータイさんが死んだ。あまりにも有名な方なので、私のブログで取り上げるにはふさわしくないと思い、自分自身の心の中で、静かにその死を惜しんでいた。 彼女は、日本に来た時に「もっ…

年をとる哀しさ

この3日間、登山の新人大会(南蔵王)に役員として参加していた。顧問を引退したばかりの昨年は一度もお呼びがかからなかったのに、1年を隔てて、今年は県総体に続き、新人大会までお呼びがかかったというのは、以下のような理由らしい。 まず、今年は、顧…

後は立派なバカとなれ!・・・体育祭・錨章祭に向けて

(10月5日付第2次月曜プリントより、加筆転載) 9月下旬に数回開かれたシナリオ委員会は、毎回なかなかの盛り上がりを見せた。あの雰囲気がクラス全体のものになると最強なのだが、残念ながら、2回のシナリオ検討HRは、なかなかそうはいかなかった。…

濃厚なる異文化の香り

(10月5日付第2次月曜プリントより、加筆転載) 9月29日及び30日付『河北新報』から引用(このブログに記事を貼り付けられないので、「要旨」を書いておく) 29日:「運転女性にむち打ち刑」・・・サウジアラビア・ジッダの裁判所が、女性の運転の解…

アンネのバラ

一週間前に、近所に住むK先生から、鉢植えのバラをいただいた。我が家のダイニングルームに置いておいたところ、すぐに花が開いた。上品なオレンジ色の美しいバラである。3日ほど、家族の目を楽しませてくれたが、早くもすっかり枯れてしまった。 このバラ…