2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「心のケア?」・・・私には分からん

先週の土曜日、生まれて初めて日帰りで東京に行ってきた。全日本教職員組合(全教)という組織の全国学習会があって、その冒頭で被災地の学校から報告をして欲しいと、前々から頼まれていたのである。 11:30から、50分ばかりお話をした。3月11日以…

「バラへの三つの願い」・・・中国近代の作曲家・黄自(3)

せっかくの機会なので、黄自のその後について、もう少し書いておこう。 学生の指導にも作曲にも力を注ぎつつ、学外の更に多くの役職を兼務しながら、多忙な日々を送っていた詳細は、書き出すときりがない。ただ、1936年に、中国人による初めてのオーケス…

「バラへの三つの願い」・・・中国近代の作曲家・黄自(2)

我が家を探してみたら、ちゃんと「玫瑰三愿」の楽譜が出てきた。もともとこの曲は、バイオリンとピアノによる伴奏が付く独唱曲である。作詞者は龍楡生(龍七)。 玫瑰花、爛開在碧欄杆下。 我愿那妬我的無情風邪雨莫吹打! 我愿那愛我的多情游客莫攀摘! 我…

「バラへの三つの願い」・・・中国近代の作曲家・黄自(1)

先日、とある事情で仙台フィルの楽員の方数名とお話をする機会があった。中国近代の音楽家について、不遜にも半ば私が解説するような形でお話ししていたところ、突如、Oさんから逆襲を受けてしまった。 「ところで、『バラへの三つの願い』だったかいう曲を…

偉大な行為と人間味・・・ダニエル・ミッテラン氏

今日の新聞に、ダニエル・ミッテランという人の訃報が載った。「ミッテラン」という名前を見てすぐに思い浮かぶ通り、15年前に亡くなった元フランス大統領の夫人らしい。 『河北新報』の記事(国際面)は『朝日新聞』よりも詳しくて、読んでいて面白かった…

夜の音楽

もう2週間くらいになるかも知れない。同僚A先生が、「僕このECMっていうレーベル好きなんですけど、平居先生、聴いてみませんか?」と言って、1枚のCDを貸してくれた。見れば、『The Melody at night, with you.』というキース・ジャレットのソロア…

課長交渉(円滑な組織運営について)

今日は後段、課長交渉の一場面である。 私の目の前では、震災時の安否確認に教員が自分の携帯電話を使ったことについて、その費用を県が出すとか出さないとかいう話が行われていた。私は組合・県どちらの話も聞くに堪えず、あえて以下のように発言した。 「…

教育長交渉(宮水の復旧について)

今日は、県庁で行われた、教職員組合による「教育長交渉」及び「課長交渉」というのに出席した。これは、毎年夏に提出する「要望」に対する回答交渉で、テーマは小学校から高校に至るまでの教育問題・教員待遇問題全般に渡る。私は、前半(13:30〜15…

石巻市復興計画についての意見交換会

今夜、門脇中学校で開かれた「石巻市震災復興基本計画(素案)に関する意見交換会」というのに出席した。11月15日から27日までの間に、石巻市内14カ所で開かれる意見交換会の第2回である。なにしろ、ここは、石巻で最も被害が大きく、今後は住宅地…

校内マラソン大会

(11月16日付第2次月曜プリントより、加筆修正して転載) 今年度最後の行事とも言うべきマラソン大会が終わってしまった。初めて渡波を離れて慣れない場所でコースを設定するわけなので、担当者にとって何かと気苦労の多い大会だったが、天候に恵まれて…

久しぶりで時の話題(TPPと巨人の内紛)

久しく、震災以外の時事問題から遠ざかっていた。二つの問題に触れておこう。 一つはTPPである。この問題については、今年の2月7日に書いた。今読み直しても、考えは変わっていない。予想される農業の壊滅的衰退を、私は、農家の生活の問題ではなく、日…

地方私鉄の魅力と哀しさ・・・十和田観光電鉄

週末、家族で青森県まで行っていた。三沢と十和田市を結ぶ「十和田観光電鉄(十鉄=とうてつ)」というローカル私鉄が、年度末で廃止になるというので、見に行ったのである。雪が降る前の季節で、週末が二日続けて空いているのがこの週末しかなかったし、一…

辛亥革命100周年・・・「1911」を観て

先日、珍しく(←嫌いなのではなく、時間がとれない)映画を見に行った。「1911」という映画である。今年は、辛亥革命100周年に当たる。それを記念して、中国と香港が共同し、相当な力を費やして作った大作だというので、中国近現代史を一応「専門」と…

フィンランドの教育を考える(番外)

フィンランドの教育に関する本を読んでいて、ひとつ気になったことがある。それは、学習を阻害する子供文化についての話が出てこないことだ。日本の教員の多くは、携帯電話とゲームがいかに子供をダメにしているか、知りすぎるほど知っているだろうと思う。…

フィンランドの教育を考える(6)

フィンランドの教員養成システムについて書くと言いながら、寄り道をしつつ、数日が過ぎてしまった。 さて、フィンランドの教育水準が高いという場合、その原因を尋ねると、多くの専門家が、その一つに「教師の質の高さ」を挙げる。では、なぜそのようなこと…

若者はいつ学ぶのか?・・・「教育のつどい」に出て

今日は、仙台で行われた「みやぎ教育のつどい」というものに出席していた。これは、かつて「合同教研」と呼ばれていた、教職員組合による教育研究集会の名残である。何が「合同」かというと、小中学校と高校の教員が「合同」で学び合うという意味である。更…

ベートーベン頌(2)・・・「希望の歌」

昨日、愛知私学の「Bigフェスティバル」に参加し、藤澤ノリマサ氏自身と一緒に彼の「希望の歌」を歌って、涙が出そうになったという話を書いた。藤澤ノリマサとは、「ポップオペラ」というジャンルを提唱してヒットしている歌手で、もともと本格的に声楽…

愛知の「Bigフェスティバル」

2日の放課後、すぐに学校を脱出し、昨日の夜まで名古屋に行っていた。驚くべきことに今年4回目。5、7、9、11月と1ヶ月おきに行っていることになる。自分に何かのスペシャリティがあってお呼びがかかるなら名誉なことだが、「被災地の先生」では威張…

被災した小学校の将来像

今日は、震災で一躍有名になった(?)門脇小学校(門小)の今後に関する保護者説明会が行われた。正式名称は、「石巻市立学校施設災害復旧整備計画策定に係る門脇地区保護者懇談会」という恐ろしく長いものである。 門小が居候している門脇中学校(門中)の…