2018-01-01から1年間の記事一覧

年末のドタバタ・・・四国旅行(1)

終業式(正しくは閉講式)が終わって早々、家族で1週間ばかり四国へ行っていた。家族そろって時間が確保できる時期というのがここしかないので、2〜3年に1度、断固として休みを取り、子供達を研修旅行(ただの旅行?)に連れて行くことにしているのであ…

「西郷どん」に泣く

前の日曜日、NHKの大河ドラマ「西郷(せご)どん」が終わった。私はもともと、大河ドラマを見たことなどなかった。ところが、歴史ファンたる我が家の子供達が、なぜか前回の「女城主直虎」を見始めたところ、我が家は構造上プライバシーがないために、な…

燃料税・消費税=増税

そう言えば、今更ながら先月の休筆期間中にあった出来事では、フランスのデモ騒ぎが気になった。マクロン政権が、環境政策の一環として燃料税の引き上げを表明したところ、フランス全土で反政府デモが起こり、支持率が急降下した、という事件だ。 このような…

雀団子

毎朝、塩釜駅から塩釜神社に向かって歩いて行くと、途中に、2m半くらいの高さの1本のグミの木(だと思う。そんな実がなるから)があって、道路にせり出して立っている。今はもう葉も落ちて、すっかり裸だ。 最近になって気付いたのだが、そこに雀がなって…

辺野古に思う

辺野古における米軍基地建設のため、海を埋め立てる工事が本格的に始まってしまった。政権は、普天間基地の危険除去のためのやむを得ない措置だと言うし、反対派は自然破壊と沖縄の民意無視を問題とする。私は反対派だが、報道を見ながら諸手を挙げて反対派…

音楽は魔術…ラボ第15回

昨晩はラボ・トーク・セッション(通称:ラボトークまたはラボ)第15回であった。私は12日(水)がNIE高校部研修会(懇親会付き、仙台)、14日(金)が職場の忘年会(仙台泊)だったので、少々疲れ気味。 さて、今回のゲストは作曲家で石巻専修大学…

授業で言葉の海を行く(2)

これが終わると、いよいよ本題、教科書のテキストを読むことになるが、なにしろ平易な文章だし、特別なことは何もしていないので省略。 そして最後は、新聞だ。二つの記事を裏表に印刷したものを配るに先立ち、導入としてアンケートを採る。「世論調査」や「…

授業で言葉の海をゆく(1)

今、2年生が使っている「現代文」の教科書に、俵万智の「情けは人の・・・」という文章が載っている。慣用表現の誤用・誤解をテーマとした極めて平易な文章である。 授業でこの文章を扱う予定でいたところ、9月の26日に、恒例の「国語に関する世論調査(…

塩釜神社の紅葉と雪

11月以降もずいぶん暖かい日が続き、今年の冬はどなることやら、と思っていたら、今月に入ってようやく冬めいてきた。我が家も、ストーブに火を入れるようになったし、先の日曜日には車のタイヤ交換もした。その日曜日には、石巻でも初冠雪が見られ、我が…

史料としての時刻表と広告

私は非常に目が悪い。もちろん、0.1未満だ。視力検査で面倒なことになるのが嫌で、車の運転免許の書き換えが憂鬱である。幸い、今年9月の書き換えはパスできた。 目が悪いのは、いわゆる「勉強のしすぎ」ではない。原因ははっきりしている。地図と時刻表…

浅川保先生と山梨平和ミュージアム

石和温泉は、笛吹市という面白い名前の市にある。温泉がなければまったくただの街だが、頂上付近だけとはいえ、富士山と北岳、すなわち日本で1番目と2番目に高い山が見えるというのはすてきだな、と思った。 住宅と住宅との間のほんの小さなスペースにもぶ…

軽井沢−横川の今

信越本線は、まだ長野新幹線が開通する前に一度だけ、やはり教職員組合の研修(全国教研)で長野を往復したことがある。25年くらい前の話だ。単純な往復ではなく、上田電鉄に乗って別所温泉を往復したり、松代の象山神社、地下壕や小諸の懐古園を訪ねたり…

山梨県と小海線

ごたごたと忙しくしていてなかなか書けずにいたが、だいたい落ち着いたので復活。 落ち着く前のタイミングだったが、少し前に予定として入れてしまっていた都合で、先週末は山梨県に行っていた。石和(いさわ)温泉で行われた教職員組合の研修会に参加してい…

これこそが「粋」

ふと気が付けば、2週間半にわたって更新していない。あと2週間くらいは滞りがちになるような気がするが、生きている証拠だけ示しておく。 この2週間半の大事件といえば、アメリカの中間選挙と、カルロス・ゴーンの逮捕だろう。中間選挙は、マスコミでも、…

鯨と耳垢

ちょっとした事情で私的に超多忙なので、更新が滞りがちになるかもしれない。この間の出来事に関して、3つ書いておく。 (その1) 週末毎に素晴らしい秋晴れが続いていた。暇ではないにしても、休日出勤というようなこともないので、日中、時間を作っては…

恩田陸「骰子の七の目」(4)

この小説の寓話としての意味については、昨日までの記述でほぼ尽きているのだが、なにしろ小説のタイトルが「骰子の七の目」である。その意味するところを明らかにする必要はあるだろう。昨日、教科書会社の虎の巻に、「『サイコロの七の目』の表すものにつ…

恩田陸「骰子の七の目」(3)

もうひとつの政治的問題がある。「骰子の七の目」の中で主流派となる柱時計支持者は、家族の一体感を育むという点で、柱時計に大きな価値を見出していた。国会に関わる議論の中で、「家族の一体感」と言えば、すぐさま思い浮かぶのが選択的夫婦別姓に関する…

恩田陸「骰子の七の目」(2)

(一昨日の続き) まずは傍聴人について、である。小節の中で「私」たる斉藤栄一の目線で描かれている傍聴人の特徴を整理すると、次のようになるだろう。・戦略会議に大いに期待している。 ・分かりやすいことを喜ぶ。 ・人に選んで(決めて)欲しい。 ・ラ…

馬鹿(マールー)の話…ラボ第14回

昨夜はラボ・トークセッション(ラボ)第14回であった。そこで、早々、今日は「骰子の七の目」お休み。(「ラボ」が何かというのは、このブログの読者にはよく分かっておられるだろう、ということで、今回からは過去記事へのリンクも省略。) 皆さんご多忙…

恩田陸「骰子の七の目」(1)

高校の現代文の教科書というのは、授業時数の割に分厚い。たいていはふたつの章に分かれていて、2年間での分割履修が想定されていることが分かる。おそらくどこの学校でもだろうが、それらのテキストの全てを授業で扱うというのは不可能だ。せいぜい半分く…

不摂生に健康保険

某財務大臣が、「飲み倒して運動も全然しない(で病気になった)人の医療費を、健康に努力している俺が払うのはあほらしくてやってられんと言っていた先輩がいた。良いことを言うなと思った」と述べたことが、多少の話題になっている。マスコミには批判的ニ…

原理主義者にとっての定年制

首相が定年を70歳まで延長する考えを示している。既に、年金の支給開始年齢に合わせる形で、定年を迎えても、年金がもらえるようになるまでは再任用という形で、実質的な定年延長が行われている。給与は確か4割減くらいだったはずだ(←不確か)。定年退職…

どっちもどっち、またはバルトークのオケコン

先週末の土曜日は、年度当初の予定によると、中学校の文化祭であった。「年度当初の予定によると」などと書いたのは、それが金曜日にに変更になってしまったからである。特別見たかったというわけではないが、一応娘がステージに出る場面くらいは見に行って…

秋晴れの一日、牧山の快感と西武の無念

素晴らしい秋晴れの一日だった。6時に起きた時には、北上川の河口付近まで女川方面から霧の塊が押し寄せてきていて、河口にかかる日和大橋が半分くらい霧に隠れていた。とても幻想的な風景だ。起きてきた愚息が、「天空の城だ!」と興奮していた。 日中、海…

続・テロップの横暴

元々存在していながら気にならなかったものが、ある瞬間から猛烈に気になる、ということが時々ある。最近の私について言えば、それはテレビのテロップである。これについては先月一度書いた(→こちら)。あのラトル指揮ベルリン・フィルによるマーラーの余韻…

不憫なキツネ

昨朝の5時半過ぎことである。布団の中にいた私を、妻がリビングから声を潜めて呼んでいるのが聞こえた。何事かな、と思いながら、起き出して行ってみると、妻が庭を指さしながら「キツネ、キツネ」と言う。見れば、確かにキツネがいる。私も同じ場所に25…

文系的学問の有用性について(2)

はっきり言って、文系的知には著者が言うような価値があるのは確かだろうが、そのためには、層を厚くするということを考えたとしても、大学で研究対象としてそれを学ぶことが許される人は、もっともっと少なくてもいい、と思う。現在、大学で文系の学問に取…

文系的学問の有用性について(1)

吉見俊哉『「文系学部廃止」の衝撃』(集英社新書、2016年)を読んだ。タイトルを見ると、文科省が大学の文系学部を廃止しようとしているのに対する批判の書であると想像される。決して間違いではない。しかし、文系学部の価値論だけは一書にならないと…

敵は内にあり・・・部活手当の削減

昨日、宮城県議会の総務委員会で、高校教員の部活動手当改正案が可決した。まだ県議会を残しているとは言え、実質的には決着である。 具体的にいえば、現在4時間以上で3600円の手当を、3時間で支給する代わりに2700円にする、というものである。な…

拉致問題のジレンマ

連日のように、朝鮮半島に関するアメリカ、韓国、中国、ロシアといった国の動きが報じられている。日本は半ば蚊帳の外だが、いずれ首相とキム委員長の会談が行われるという話もある。 朝鮮半島の非核化について、諸手を挙げて賛成していいかどうか、私には悩…