2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

野口剛夫氏と佐村河内守

東京に出かける前日、新聞で野口剛夫という人の訃報を目にした。音楽学者、作曲家、指揮者だとある。私はよく知らない人だ。作曲家・別宮貞雄(べっくさだお)に師事し、後に養子になったという経歴も特異なものとして印象的だったが、2013年に佐村河内…

とてもぜいたくな1日半(後)

演奏会場から出る時、主催者から「平居さん、打ち上げ来ますよね」と声を掛けられた。「え、明日もあるのに打ち上げですか?」と答えると、「メシですよ」と言われた。 のこのこ付いて行ったのは、ミシュランで星こそないものの、「ビブグルマン(価格以上の…

とてもぜいたくな1日半(前)

期末考査の最中、昨日の午後から今日にかけての1日半、学校を休んで東京に行っていた。かのバイオリニスト西村尚也氏(→この人について)が帰国して演奏会を開くという案内(招待状)をもらったからである。今年は弦楽三重奏なのだが、そのメンバーがまた信…

「思考の肺活量」禍

まったく突然、秋になった。先週の木曜日に気温が急降下したと思ったら、土曜日には湿度も下がり、本当に爽やかな秋になった。1週間前には真夏日で、夜も熱帯夜に近かったのに、昨日の石巻は、最低気温が14.3℃で、平年(15.4℃)さえも下回ったのだ…

トリプティーク

9月3日に録画していたEテレ「クラシック音楽館」を見た。6月10日に行われたN響第1966回定期演奏会(指揮:ジャナンドレア・ノセダ)の映像である。プロコフィエフのピアノ協奏曲第2番(独奏:ベフゾド・アブドゥライモフ)のサーカスとしか言い…

意味は後から決まる

(2023年9月22日「担任のお話」№20より) 冒頭に9月21日付け「河北春秋」(河北新報のコラム)を貼り付け。以下、それを受けての文章。 そうそう、昨日は宮澤賢治の命日であった。毎年必ずこの日には、花巻市の「雨ニモ負ケズ」碑の前で、賢治祭…

教師と教えること

夏休み中に、「バーンスタイン コンダクツ バーンスタイン」という安いDVDを買った。タイトルの通り、バーンスタインの自作自演映像である。収録されているのは、ディベルティメント、セレナード、そして交響曲第2番「不安の時代」の3曲。「不安の時代…

「個人」が先です

9月19日である。明日からは下旬。めちゃくちゃに暑い。しかも、湿度が高くてねっとりとした真夏の空気だ。 確かに、9月に入ってから1~3℃気温が下がり、湿度の低い爽やかな日もあった。それでも、昨日までに真夏日が5日、熱帯夜が3晩あった。これを…

教育改革に関する複雑と単純

土曜日の午後は、仙台に名古屋大学名誉教授・現花園大学教授・植田健男氏の講演を聴きに行っていた。演題は「『21世紀教育改革』の行方と私たちの課題~コロナ禍以降の教育DXの展開」。 約2時間に及んだお話は決して分かりやすくなかったのだが、後から…

ニューイヤーコンサートのカラヤン

金曜日の夜、部屋の片付けをしていたら、ジャケットに指揮するカラヤンが印刷された記憶にないディスクを見つけた。見れば、1987年のニューイヤーコンサートのDVDである。え!?こんなもの持っていたっけか?と驚いた。お正月にテレビで中継映像を見…

知識を役に立てられない

(2023年9月14日「担任のお話」№19より) (ブログのために:既に書いたことの焼き直しだったり、内部の問題だったりして、ここに紹介するほどの記事はないのだが、「今週もちゃんと出していました」という証拠として、少しだけ引用しておく。以下…

また田んぼが消える

一昨日の「石巻かほく」という超ローカル紙トップ記事は、「合庁南に大型商業施設」というものであった。当該地区の大きな写真も添えられている。写真というのは、収穫直前の田んぼの写真だ。 これでまた石巻が更に発展する、と喜んでいる人が圧倒的多数派な…

ロボコン

台風明けの今日は仙台に行っていた。話題のジャズフェスではない。県工業高校(県工)でロボコンが行われたのだ。 昨日の放課後、機械部「ロボコン」班に所属する私のクラスの某生徒が、「先生、今日の放課後暇ですか?」と言ってやって来た。生徒に「暇だよ…

中国音楽研究会のこと(5)

そもそも、「中国音楽研究会のこと(2)」で紹介した通り、中音研は、発足当初の目的として「中国の歌を唱い日本全国に広める努力」をすることを定めていた。すると、最初から目指していたのは「歌う会」ではなく、「合唱団」だったということになる。 それ…

円形脱毛症

(2023年9月7日「担任のお話」№18より) 暑くてからからの毎日が続いていたのに、昨日は一転豪雨(石巻で155.5㎜!!)。以前から、温暖化が進めば気象は極端化すると言われている。昨日の雨が、その現実化の一つでなければいいのだけれど・・・。今…

中国音楽研究会のこと(4)

5年ほど前に、私は中国音楽研究会という組織について3回連載の一文を書いた(→こちら=今回の記事に直接関係する連載第2回)。中国音楽研究会は、『新中國の音楽』(飯塚書店、1956年)という本の編者で、名前から想像すると学術団体なのだが、どうし…

恥ずかしい国際卓越研究大学

昨日帰宅したら、レターパックが届いていた。友人H君からで、内容物に「CD not for sale」と書いてある。何だろう?と思って開けてみると、トヨタ・マスタープレイヤーズ・ウィーン(→この団体について)の未開封CDだ。 2000年4月27日に札幌コン…

「英雄」が消される?

9月に入ったが暑い。昨日は、やはり真夏日で熱帯夜。今朝はかろうじて25℃を下回ったようだが、やはり真夏日。暑さが衰える気配はない。雨はほとんど降らない。福島県の会津地方や新潟県は、水不足が危機的状況らしい。これだけ全国が暑ければ、膨大な水蒸…