知識を役に立てられない

(2023年9月14日「担任のお話」№19より)

 

(ブログのために:既に書いたことの焼き直しだったり、内部の問題だったりして、ここに紹介するほどの記事はないのだが、「今週もちゃんと出していました」という証拠として、少しだけ引用しておく。以下以外の記事は省略。)

 

 このクラスのT君、K君(石工Bチーム)のロボコン県大会準優勝=全国大会出場は実にめでたい。改めておめでとう。
 実はこの私、県工業高校で行われたその大会を見に行っていた。大会前日の金曜日に、Kから誘われてリハーサルを見に行った。ほんの10分か15分のつもりで見に行っただけなのに、あまりにも面白いので小一時間もいてしまい、その間に他の学校がどんな趣向を凝らしてくるのかが気になり始めた。偶然、土曜日には予定がなかった上、電車が台風の影響なく時間通り動いていたこともあって、少し暑いけど行こうか、ということになったのである(暑さは「少し」では済まなかった=笑)。
 残念ながら観客が少なく、以前テレビで見た全国大会とは雰囲気もレベルもずいぶん違っていたが、それでも、優勝した仙台市工は、アイデア、完成度ともに秀逸で、見ていてわくわくした。ハードルを乗り越えるために本気で頭を使い、工夫するというのは、本人たちにとっても楽しいことだろうし、見ている側の心をも動かす。やっぱり手間のかかったものはいい。手間は価値である。
 準優勝はできたものの、石工Bもリハーサル通りのことができず、悔しかった部分もあるはずだ。ロボットの改良だけではなく、運転技術も高めて、全国大会(10月28~29日、福井)では納得のゆく結果が出せるように・・・みんなで応援しよう。

 

裏面:8月22日付け朝日新聞より「生き物ヒント ものづくり」を貼り付け。
平居コメント:機械に携わる人で、生物なんて自分の仕事には関係ない、と思う人は少なくないだろう。日頃、石工生と接していても、「そんなの何の役に立つの?」とか「そんなの自分には関係ない」とか言う人は珍しくない。しかし、役に立たないもの、自分に関係ないものが何かを予測することは不可能だ、と私は思う。何がいつどこで役に立つかなんて絶対に分からない。だから若者は、ゴタゴタ言わずにあらゆることを勉強すればいいのだ。もっとも、いろいろな知識を持っていても、それはそれ、これはこれ、知識が最後までバラバラという人もいる。だとすれば、一見関係のない知識を結びつけ、役に立てるのも実力のうち、ということになる。役に立たない知識があるのではなく、その知識を役立てられない自分がいる、ということ。