2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

情けは人のためならず

ガザの状況が見るに堪えない。前回(→こちら)も書いた通り、イスラエルが残虐な復讐を行うことは予め想定されたことなのだが、それでも、イスラエルの反応は私の予想を上回るようにも思う。 特に驚いたのは、国連事務総長に辞任を要求したという問題だ。温…

萩の複雑とミヤギノハギの怪

昨晩は、ラボの第29回であった。今回ご登場いただいたのは、地元石巻専修大学理工学部の教授・根本智行先生。演題は「秋の七草 萩の特徴と分類」であった。 萩はマメ科の植物である。宮城県民である私たちにとって、県花がミヤギノハギであるゆえに、とて…

ZI-PANGと「それゆけ(笑)ほやマン」

大気の状態が不安定だとかで、強いにわか雨も心配されているが、とりあえず、今のところは気持ちのいい秋晴れが広がっている。午前中、例によって牧山に走りに行った。これまた例によって、せっかく気持ちのよい秋山なのに、人にはほとんど会わなかった。今…

『こころ』の「覚悟」

3年生の授業で、国語という教科における高校生活のハイライト、夏目漱石の『こころ』を読んでいる。2時間かけて通読しても、生徒はほとんど何も憶えていないし、ポイントを絞らなければ考えるということもない。少しずつ読んでも、自ら先を読み進めような…

情報リテラシー

(10月26日付け「担任のお話」№24より) ブログ用の補足:私はいつも、冒頭に、学校生活とはさほど関係がないような400~600字程度のエッセイ風の文章を置く。今回も決して例外ではないのだが、少し違う。裏面に10月12日付けの読売新聞「ス…

スダチのジャム

素晴らしい秋晴れの中、久しぶりで牧山に走りに行った。先月の30日以来、約3週間ぶりだ。週末に新人大会や文化祭といったイベントがあったり、雨が降ったりして、これだけ間が空いてしまった。 最近、東北では熊の被害が多発している。昔は、ツキノワグマ…

学びのモチベーション

(2023年10月19日「担任のお話」№23より) 10月ももはや後半。石工祭が行われた14日は、我が家の「初日の出」であった。と書けば、「なんじゃそれ?」という話だが、事情は以下の通り。 言うまでもなく、太陽が現れる場所は、季節とともに変化…

アナログの終焉・・・ファックス原稿用紙のこと

今年、1年生のクラス担任になってから、例のごとく学級通信を出し始めたのだが、当初は以前の様式とほとんど同じで、手書きではないものを発行していた(→参考記事)。ところが、いろいろと感じるところ、思うところあって、5月末からは手書きに戻した。以…

テロリストはどちらだろう?

え、また戦争?!と驚いた。単に戦争が始まったというだけではない。ハマスがイスラエルを攻撃したというのが理解できなかったのだ。(→私とパレスチナとの関係) イスラエルを攻撃して、イスラエルがそれに反撃しないわけがない。それは反撃を超えて復讐と…

予告編:N響の西村尚也

先月の末、西村尚也を中心とする弦楽三重奏の演奏を聴きに行った話を書いた(→こちら)。その中で、噂では知っていたが初めて聴いた佐藤晴真というチェリストにひどく心引かれた、ということも書いた。 その後、私は佐藤晴真の「The Senses ~ ブラ…

工場見学大好き!!

(2023年10月22日「担任のお話」№22より②) 解説:10月5日(木)、私が担任をしている機械科1年生は、恒例の工場見学に行った。科の行事なのだが、なぜかクラスの正副担任も行くことになっている。行ったのは、石巻市北村にある東北電子工業北…

答案用紙の余白から・・・

(2023年10月22日「担任のお話」№22より①) 先週、始業式に先立って行われた表彰式。ステージに上がった8人のうち4人がこのクラスだった。なんとなく気分がよい。考査前は欠席続出だったが、それも一段落。順調で成果の得られる毎日になるとよい…

詞書の問題

最後に「詞書(ことばがき)」の問題に触れる。 詞書とは、短歌の前に書かれている作歌事情を説明した部分である。岩澤先生が引いている『万葉集』の大伴旅人の歌で具体的に見てみよう。 a 大宰帥大伴卿(だざいのそちおおとものまえつきみ) 酒を讃むる歌…

文語か口語か?(2)

前回引用した高村光太郎の記述は、詩についてであって短歌についてではなかった。短歌は詩の一部とは言え、本当に同一に扱ってよいかどうかについては、慎重でなければならないだろう。 前回も書いた通り、光太郎は与謝野鉄幹に師事して短歌を作り始めた。1…

登山大会も完全復旧

短歌についての雑文を書いている途中で、登山の新人大会に行っていた。続きを楽しみにしていてくれた皆さん(いるわけないか?・・・笑)、ごめんなさい。 今年6月の県総体はお呼びがかからなかった。県総体まで1ヶ月を切ると、予定に入れる必要があるのか…

文語か口語か?(1)

岩澤先生は著書の中で、短歌の定型性だけでなく、用語と仮名遣い、詞書といった問題についても考察している。定型性について基本的に意見が一致していた私も、こちらはそうはいかない。 まずは用語と仮名遣い、すなわち、文語か口語か、歴史的仮名遣いか現代…

短歌における定型性(補)

先週東京に行った時(→その時の記事)、行きの新幹線では、岡崎先生の『歌で革命に挑んだ男』を読み直し、帰りの「ひたち」では、岩澤謙輔『短歌よ定型に還れ!』(夏目書房、2000年)という本を読んでいた。特に復路。何にも邪魔されない4時間半はとて…

6分の1が終了

(2023年10月2日「担任のお話」№22より) 諸君が秋休みだった先月の29日は、いわゆる「中秋の名月」であった。石巻では天気に恵まれ、素晴らしい月を見ることができた。やはり、空気の澄んだ秋の月は美しい。 実は、その日は私の誕生日でもあった…