2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

井上ひさしの作文教室

(6月30日付け「学年だより№52」より①) 日曜日の新聞(河北)で左のような訃報(注:ミルトン・グレイザー氏91歳のもの)を見つけた。今や世界中に氾濫する「I❤○○」というデザインは、あまりにもシンプルであるが故に、ほとんど自然発生的に生まれ…

「てしまった」考(2)

さて、「垣間見てけり」→「垣間見てしまった」、「心地惑ひにけり」→「心が動揺してしまった」をどう考えるべきだろうか? 私は「完了形」とは何かについて、かつて若干の考察をしたことがある(→こちら)。それは、中国語をヒントに考えてみると、完了形が…

「てしまった」考(1)

古典の授業で口語訳をする際、「にけり」「てけり」という完了+過去の助動詞を訳すのに「~てしまった」とするのをよく見る(英語の授業における完了形の解説でも同様のことをしているはずだ)。最近も、『伊勢物語』第1段「初冠」について、次のようなプ…

新生活様式への違和感・・・河北新報掲載の拙文

今日の河北新報「持論時論」に、私の文章が載ったので紹介しておく。見出しは新聞社が付けることになっているので、どうなるかな?と心配していたが、「『新生活様式』への違和感 人間関係への影響危惧」となっていた。そのものズバリ。悪くない。 「物事と…

「夢」を問い直す

(6月23日付け「学年だより№51」より②) 【「夢」を問い直す】 今年度第1回の進路希望調査の結果は、両学科を合わせて次の通り。 就職62名 進学292名 (注:ブログでは詳細省略 就職希望者の少なさ=進学希望者の多さが際立った学年である。特に…

太陽に手を合わせる

(6月23日付け「学年だより№51」より①) 今日は沖縄戦の終結記念日。沖縄戦とは何か?なぜあれほど悲惨なことが起こったのか?そこにはどのような人間の性質が表れているのか?・・・戦争の歴史を学ぶことは、常に豊かな教訓を私たちに与えてくれる。 …

新鮮!!『零の発見』

毎日の通勤に使っている電車は、高校が授業を再開した6月1日以降、だんだん混むようになってきたが、大学がまだ授業を始めていないらしく、石巻で座るのに困るという状態ではない。本当に助かる。 毎日、乗っているのはほぼ同じ顔ぶれだ。だからと言って、…

黒人差別は「他山の石」

(2020年6月16日付け「学年だより№50」より) 梅雨に入った。今のところ、雨はさほどでもないが、空気は重くなった。学校での服装も「猛暑時対応」になってはいるものの、まだまだ序の口。温暖化の進行もあって、おそらく暑い夏が待っている。 とこ…

修学旅行の準備を始めるよ

(2020年6月6日付「学年だより№49」より②) 【修学旅行の準備を始めるよ】 今日はちょうど修学旅行開始6ヶ月前。本来であれば、普通科は既にクラス別研修の計画を終えていた時期だ。 お金のことなどもあるし、早くも明日からビジネス科の調べ学習が…

大丈夫、大丈夫

昨日も今日も、多くの場所で真夏日、あるいは猛暑日になったらしい。一方、我が塩釜・石巻は、よく晴れて日射しは強いが、爽やかな乾いた風が吹いて、快適そのもの。ドイツかポーランドあたりの真夏のようだ。 6月に入り、高校が一斉に授業を再開した結果、…

産業構造転換のチャンス

学校が始まって1週間が過ぎた。始業時刻を1時間遅らせ、40分×6コマという変則形ではあるが、5月末の駆け込み通知で「クラスを2分割」はせずに済み、全員マスクという以外には違和感のない新学期になっている。出席率も上々。生徒たちは、何事もなかっ…

学年目標(2)

(6月1日付け「学年だより№48」より③) ⑥ 人の気持ちを思いやり、円満な社会生活ができるようにする。(「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ(自分がされたくないことは人にするな)」という言葉は、『論語』に2回繰り返して出てくる道徳の原点である。…

学年目標(1)

理由は憶えていないのだが、昨春「学年だより」を発行し始めた時は、最初の4枚を公開していない。したがって、年度当初、生徒に提示した「学年目標」も公開していなかった。今年はそれを2回に分けて公開する。 (6月1日付け「学年だより№48」より②) …

春の盛りの新学期(?)

(6月1日付け「学年だより№48」より①) ようやく、実質的な新学期が始まった。暦は既に「水無月」である。 これから梅雨が始まるのに・・・?もちろん、それは新暦(私たちにとっての普通のカレンダー)が旧暦と相当大きく違っているからである。今年の…