2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「ちい、ちい、ちい ── 」を読む

水産高校では、毎月、新聞形式の図書館報『眺海』というものが発行される。そこには新任教員が順番に随想を寄せることになっていて、5月号は私の当番であった。私は以下のような文章を寄せた。 「かつて書いた『「高村光太郎」という生き方』という本の中で…

静寂も闇も「自然」である

週末は、例によって一高山岳部の諸君と山へ行っていた。今回は3年生の引退山行ということで張り切り、吾妻連峰を東(浄土平)から西(白布温泉)まで縦走するという、週末山行としては豪勢なものであった。 幸い天気は上々。行程のほとんどは雪の上で、やや…

平均点はいらない・・・坂田隆氏の世界

私の地元・石巻では『石巻かほく』という新聞が出ている。その第1面に「つつじ野」というコラムがあって、委嘱されたらしい素人が、曜日を決めてエッセイを書いている。今年に入ってから私が注目しているのは、毎週木曜日に掲載されている石巻専修大学長・…

政治家も育てる

沖縄問題がますます大変なのに加えて口蹄疫である。たまたま(?)、小沢氏の政治資金問題もあって、民主党の支持率も末期的状況になってきた。 小沢氏の問題はさておき、沖縄を中心とする基地問題と、それに大きく関係するであろう民主党の凋落について、思…

においの記憶

職場が近くなったおかげで、今年は私も、我が子を保育所に送り迎えするようになった。我が子の通う保育所は、車の通れる道から100mほど引っ込んだところにある。道路に車を置いて、子供の手を引いて歩いていくと、毎朝、保育所のすぐ手前の家から強烈な…

金色の峰と魚

金曜日はうっとおしい曇り空で、肌寒い一日だった。職場が近く、仕事がさほど忙しくないのと、日が長いのとのおかげで、この日もまた、まだ明るいうちに家に着いた。夕食の準備には一寸早いかなどと思いながら、外の景色をぼんやりと眺めていたところ、西の…

詩人の領域、または、焚き火の魅力について

運動部を持っていない私は、ゴールデンウィークが丸々の休みであった。こういう時に、他の先生方に対して申し訳ないような気持ちになるのは、正しい感覚なのかなぁ? それはともかく、部活がなかったかと言えばそうではない。というのも、「登山歴のある山岳…