これでスッキリ・・・携帯電話解約!



 3月7日に「事務連絡」として、私の携帯電話についての思わせぶりなお知らせを書いた。実は、7日に盗まれたのである。断じて「無くした」のではない。あったはずの携帯電話が無くなり、思い違いかと思って、その日動いた場所を全て確認した上で、電話会社に電話をかけ、電波が出ている場所を探してもらったところ、私がいた場所とは関係ない場所にあり、しかも翌日もう一度探してもらうと、場所が動いている。それでいて、警察へは届けられていない。ははぁ、盗まれたのだな、と分かった。

 新しい携帯を入手せねば、と一瞬思ったが、すぐに、これはいいチャンスだぞ、解約してしまえばよいのだ、と思い直した。たかだか10年くらい前には、こんな物なくても済んでいたのに、いつの間にかとりあえず文明に冷たい私ですら、何かにつけて頼りにするようになってしまっている。それによって、時間構わず公私の区別がつかなくなり、ものごとの段取りを真面目にしなくなり、要りもしない情報伝達が増えた。確かに、仕事上必要に思える場面もないではないが、自宅か学校に電話をしてつながらなければ、あきらめてもらえばいいのだ。それでも支障があるというなら、どこかの営業職のように、県が支給するのが当然だろう。友達も減るかも知れないが、これで減る友達にもともとたいした友達はいない。昔もらったきり使う機会もなく眠っているテレホンカードも、これで日の目を見ることが出来る。

 というわけで、時間が取れた今日、携帯電話会社の営業所に出向き、解約手続きというのをした。なんだか、ひどくスッキリした気分だ。近い将来、再び携帯電話を持つことはあるかも知れない。しかし、無ければどうなるのかという実験は、してみる価値がある。

 数日前、PCのアドレス帳にアドレスのある人々の多くに、上のような事情で携帯電話が使えないからというメールを送った。わざわざ返信をくれた人の多くが、盗難については「それは災難でしたね」みたいなことを書いて来るわけだが、面白いことに、解約を検討中ということについては、「おめでとうございます」とか「それはうらやましい」とか書いて寄越す人が少なくない。携帯電話にお世話になりながら、本当はよくないな、無ければむしろスッキリするだろうな、と思っている人は相当数いるようだ。

 実験の結果については、いずれまた書くことにしよう。


(補)パスワードが設定してあった上、3月7日夕方の時点で、携帯電話会社にロックをかけてもらったので、電話の中の個人データが流出する可能性は「無い」と考えていいようです。ご心配なく。