「頑張る」ことの本質

(2023年7月21日付け「担任のお話№15」より)


 一昨日、他クラスより1時間多くて余った国語の授業をどうしようかなぁ、と思って、カツオ一本釣りの映像(プロフェッショナル「明神学武」→関連記事)を見てもらった。本物のプロフェッショナルが生まれてくる秘密のようなものを、比較的上手く描けている作品であるが、同時に、私たちが日頃何気なく食べているものが、どのような作業・苦労によって供給されているかということも教えてくれる。
 スーパーで、きれいに個別包装された商品だけを見ていると、なぜ、どのようにしてそれらの商品がそこにあるのか、いやいや、それ以前の問題として、それが元々どこで、どのような生活をしていた、どんな色、形の魚なのかさえ意識できない場合が多い。
 仕事の多くは舞台裏だが、高校生は往々にして表に見える部分だけを考えてしまう。しかし、私たちの生活は、見えるものも見えないものも含めて全てがないと成り立たない。それが分かると、「ありがたい」という気持ちも生まれてくる。


* これは大切!! 情報モラル研修会 *

 スマホを売っている会社が、スマホの危険性を訴えるというのはうさんくさい話だな、と思いながら聞いていた。・・・私は「スマホの敵」or「スマホが敵」?(笑)
 が、諸君にとってはとても大切で、直後の学年集会の内容ともよく重なる話だった。今の諸君にとって特に大切なのは、次の部分ではなかっただろうか?

「他人の写真については①撮っていいか?②SNS等に載せていいか?③人に見せていいか?必ず尋ねる。(←私は自分の写真についても同じ注意が必要だと思うよ。)」

 自分の思い(意図)と、それを見た人の思いは必ずしも一致しない。しかも、諸君の目の前の小さな画面は、地球全体で共有が可能だ。恐ろしい!!
 最も危険なのは、昨日のお話を、どこかの誰かの話であって、自分には関係ないと思っていた人なんだけどね・・・。


裏面①:7月14日付け朝日新聞より「私は、高校球児でした」を貼り付け。
平居コメント:三者面談の時に(人によって違うけど)、「どんなにみんなが頑張っても、順位は必ず1位から40位まで付いてしまうし、人と自分とを比べながら生きるのは苦しい。だから、大切なのは『何位』ではなく、頑張り切れたという実感があるかどうかなのではないか?」というような話をした。同じく、「人に勝つよりも、常に過去の自分を乗り越えられるように」とも。この記事を読むと、「頑張る」ということの本質とでも言うべきものがよく分かる。強豪校でレギュラーになれなかった塚田君も大宮記者も、人間的な成長ということについて決してレギュラー以下だったということはないだろう。
裏面②:4月22日付け「天声人語」を貼り付け。
平居コメント:言葉は面白い。録音がなかった時代の発音の復元にびっくり!!

 

*これら以外の記事は省略。