食料について考える



 我が家は共働きなので、毎週日曜日に、一週間分の買い物をする。最近、野菜がずいぶん高くなった。季節的なこともあるにせよ、どうやら中国産の品物の流通量が減ったというのが要因らしい。私としては、物価が上がるというのは困るにしても、いいことだという思いも強い。そもそも、今までの値段が明らかに間違い。「愛知県産キャベツ88円」なんて、輸送や販売のコストを考えたら、絶対にあり得ない値段だ。安い外国産品が入ってくる→国内産が売れない→赤字を出しても値段を下げる→農業離れが進む→食糧自給率がますます下がる、という魔のスパイラルを日本は続けてきた。もちろん食糧自給率の低下は、日本が外国のご機嫌伺いをしなければやっていけなくなることを意味する(石油と同じ)。先々週、私がここに書いたことと違って、「あのギョーザ」事件は本当に「中国の食物」へと拡大しつつあるが、これをきっかけとして、日本人が自分たちの食糧問題を真剣に考えるようになるなら、とてもいいことである。