人生あっての「進路」



 今回の進路講演会は出色!受験業界の人が講師に来た時で、私が退屈を感じなかったのは珍しい。もちろん理由は明白。講師のF氏が、自分の大学時代(留年→退学未遂)を赤裸々に語りながら、それに基づいて自分の言葉でものを語っていたことによる。実体験特有のリアルさはもちろんよいが、話の内容そのものと言うよりは、彼が自分自身をさらけ出していることによって生じた迫力こそが、私達を動かしたのだと思う。

 進路の話といえば、細々としたデータや制度に関する話ばかりが目立ちがちだが、自分が様々に悩みながら生き、その中で将来を考えるということを抜きにして、制度も数値も意味を持たない。そんな、冷静に考えれば全く当たり前のことを、非常に納得しながら聞いていた。