悲しみの涙で溢れるエヤーワディー



 昨日、非常に久しぶりで、我が敬愛するビルマ人M・A氏から手紙が来た。手紙とともに、生まれたばかりの孫のものを含む何枚かの写真、そして映画のチラシが一枚同封されていた。どうもこのチラシの映画が、彼がなかなか手紙を書く暇もなかった要因らしい。

 映画のタイトルは『悲しみの涙で溢れるエヤーワディー』。「エヤーワディー」とは、「イラワジ川」と言えば分かる人も多いのかも知れない(イラワジ川はエヤーワディー川の旧称)。どのような映画か、チラシの文面を引用しておこう。


「これがミャンマービルマ)の現実だ!

2008年5月、サイクロン・ナルギスがミャンマーを襲った。

15万人もの命が失われた。被災者は250万人。

なぜこれほどまでに被害が拡大し、悲劇を生んだのか?


日本に住む映画監督ティッターが事実に基づいた脚本を自ら執筆、撮影にあたった。

助監督はアウンリンナイン。多数の在日ビルマ人が出演するなど制作のすべての面で協力。サイクロンに襲われたビルマ

何が起こったのかを赤裸々に再現した。


ミャンマーのエヤーワディー(イラワジ)管区、サイクロン・ナルギスが襲われた被災者たちが実際に体験した恐怖や悲嘆を、

人びとの暮らしぶりや社会のありようを踏まえて描いた映画です。この映画を通じてミャンマーのありのままの姿を知っていただきたいと

願っております。上映に際してご協力いただいた寄付金は、関係団体に託し、被災地域の再建に役立てます。」


 つまり、M・A氏は「多数の在日ビルマ人」の一人としてこの映画の制作に協力し、自らスクリーンにも登場しているらしいのだ(ロケなんか、どこでしたんだろうね?)。日本でも、このサイクロンと、それに対するミャンマー政府のずさんな対応がいろいろと問題になったので、内容については何となく想像が付くのだが、私たちが知り、考える事と、ビルマ人が知り、考える事が一致するとは限らないし、少しでもズレがあれば、そこにこそ立場の違いは表れてくるわけだから、激励の意味も込めてわざわざ見に行こうかなぁ、と少し考えている。むしろ、映画そのものよりも、そこに集まってくる人達が面白そうだ。

 上映は東京で1日だけ。その後、東南アジアやアメリカを巡業する予定との事である。

【上映予定】

 8月29日(日)

 1回目 13:30〜15:30

 2回目 16:00〜18:00

 3回目 18:30〜20:30

 場所:南大塚ホール(JR山手線大塚駅から約200m)

 入場料:不明(多分一応無料で、カンパの形で任意の額を払う)

 その他:日本語字幕付き