久しぶりで写真を撮った・・・我が家からの風景



 今日は、珍しく何というほどの予定もない本物の休日であった。風が強く気温は低かったが、天気は良く、ストーブを消しても部屋の中が17度まで上がった。

 約1年ぶりで庭から南浜町の写真を撮った。震災後、半年に一度ずつ定点観測をしようと思っていたのだが、この1年は変化に乏しかったので、そんな気にならなかったのだ。

 震災から間もなく2年ということでか、今年に入ってから相次いで大きな建築物の取り壊しが始まっている。私が学校に行く途中に目にする建物だけでも、石巻市立病院(まだ外から見ていて解体工事が分かるくらいにはなっていない)、市立病院看護師宿舎、石巻市立女子商業高校、同渡波中学校が解体中だ。

 加えて、我が家のすぐ下に見えていたファミリーマートの残骸が、とうとう撤去されてしまった。休日になると多くの観光バスが止まっていたその駐車場も、アスファルトがはがされて使えなくなった。

 こんな風景を見ながら、久しぶりに1枚・・・という気になったのである。

 北上川の堤防工事も始まってしまった。5メートルほどの堤防が出来るらしい。工事は始まっていないが、海岸には7メートルだ。以前も書いたが、危なければ住まなければいいだけの話なのに、何十年か何百年かに1度の津波のために、街をコンクリートで囲ってしまうというのは本当に愚かなことだ。門脇小学校校舎の解体を始め、意見が割れていることが分かる事案はいくつもあるが、高い堤防(防潮堤)を作ることについては、いまだかつて賛成意見を耳にしたことがない。にもかかわらず、早い時期にそれは決められ、粛々と実行されていく。ゼネコンから有力者に金が流れているのだという陰口がささやかれるのも当然かも知れない。

 大きな建築物がなくなるのはスッキリしていいが、堤防を始め、困った工事も行われる。何か動きがあるたびに、それを見ながら一喜一憂している。まだまだ続きそうで、落ち着かない。