ついにその日が来た!?

 昨日は月曜日だった。月曜日と言えば、例によって(→こちら)映画館「日活パール」が気になる日である。もうそんな状況になってから2ヶ月以上経つので、なんとなくマンネリ化し、手に汗握るような状態から、「ああ、今週末もやるのね」という至極あっさりした感慨に変化しつつあった。ところが一昨日、かの映画館に「7月1日、2日営業致します」という張り紙はなかった。代わって、格子状のシャッターの内側に模造紙で「お客様へ」という張り紙がしてあった。なぜ、いつものようにシャッターの上なのではなく、内側なのかはよく分からない。そこには次のように書いてあった。

「申しわけご座居ませんが都合により休館させていただきます。尚7月22日より当劇場において「リボンアート展」が開催されます。」

 「閉館」ではなく「休館」である。が、果たして今後復活することはあるのだろうか?映画館のホーム・ページとて無いので、ネットで検索してみると、「ポルノ映画館へ行こう」というサイトが見つかったが、そこには赤字で「6月25日で閉館」と書いてある。
 このうらぶれた映画館には、柄にもなく屋内駐車場があって、10台弱の車を駐めることが出来る。裏口の隣に出入り口がある。土日、すなわち映画館として営業している日にそこを通ると、常に何台かの車が駐まっているのが見えた。かつてはなかったことのような気がする。さすがに週末だけの営業になると、この文化遺産の終焉を察して、一度は足を運んでみようかという人が来るものなのであろうか?廃線間近の鉄道と同じ現象である。これでしばらくは気息奄々週末営業を続けられるのかな?と思っていた矢先の「休館」は驚いた。
 館主の清野太兵衛氏は90歳を迎えたはず。こうして時代は移り変わってゆく。東北地方に残るポルノ映画館は弘前の1軒だけになった。「リボンアート展」(Reborn art festivalの一部かと思うが、この映画館で何をするかの詳細情報発見できず)で何をするかは知らないけれど、建物の内部を見るだけなら、その時にもう一度チャンスはあるらしい。