再見「ほやマン」&牧山のモミジ

 今日は、朝から再び「さよならほやマン」を見に行った(→初めて見た時の記事)。月曜日(13日)、ある人から「ほやマン、今日で終わりなんですね」と言われて驚き、映画館のHPを見てみると、確かに、マンスリースケジュールの13日の所に「上映終了予定」と書かれている。監督の地元であり、舞台にもなっている石巻で、これほど早々に上映終了になるとは思わなかった。私はショックを受けた。
 ところが、水曜日に仙台に行った時、会った人たちに「仙台の映画館ならまだやってると思うから、この映画ぜひ見に行ってよ」とチラシを渡したところ、ある人が私の目の前でスマホの画面をスッスッと触り、「石巻でもまだやってるじゃないですか」と言う。驚いてのぞき込むと、確かに23日までは上映することになっていて、しかも「終了未定」になっている。どうやら13日以降に、急遽延長されたようだ。監督からも「見た人は褒めてくれるが、集客は大苦戦だ」と聞かされていたので、ほっと胸をなで下ろした。そして、もう一度じっくり見てみたいという気持ちと、集客に少しでも協力したいという気持ちがあって、再び映画館に足を運んだのである。
 9:25からの上映回に行った。客は私を入れてたった5人だった。少し哀しくなったが、映画館全体が閑散としていたので、「さよならほやマン」だけが不評だ、というわけではなさそうだった。朝だったからかな?
 2回目でも、やはり面白かった。ただ、見え方は少し変わった。前回は場面を追うのに一生懸命だったが、今回は全体を貫く筋のようなもの、ストーリーの中に張られた伏線というようなものがよく見えた。大変よく考えられた映画だと思った。一方、出演者全員を手放しで褒めた前回と違い、荒井春子役の松金よね子だけは演技臭・役者臭が強くていいと思わなかった。逆に漫画家・高橋美晴役の呉城久美は、私の心の中で更に評価が高まった。少し崩れた都会人の役を本当に上手く演じていると思う。
 「集客は大苦戦だ」というメールを監督からもらった時、私は「当然だ。監督は無名で、出演者だって映画初めてみたいな人が主役をやっているわけだから、チラシやポスターを見ただけで人がわんさか見に行くはずがない。本当にいい映画は、じわじわと評判が広まり、やがて多くの人に受け入れられていくものだ」というようなことを書いて返信した。まったくその通りだ。そして今日、この映画はもっと多くの人に受け入れられて欲しい、と改めて思った。まぁ、そのためには「運」も必要なのだけれど・・・。

 午後は、3週間ぶりで牧山に走りに行った。この間、体調を崩したり(腰痛)、天気が悪かったりして行けなかったのだ。火曜日の地元紙「石巻かほく」に、零羊崎神社(牧山頂上)で「モミジが見頃を迎え始めた」という記事が出ていたのと、多少風はあるが穏やかな秋晴れだということもあって、行こうという気になった。本当に美しく色づいていたのは、栄存神社社務所下のあたりだけだったが、静かな午後の秋山は気持ちがよかった。新聞記事になったにもかかわらず人は少なかった。それでも、山中で7人に会ったというのは、いつもに比べると多い。東北で熊の被害が相次いでいるからか、私以外の人たちはみんな熊鈴をぶら下げて歩いていた。新聞によれば、見頃のピークは23日頃の見込みだそうである。天気がよかったらまた行こう。