日本人の意識

 (12月22日「担任のお話」№30より②)


〈余談〉
 自分では絵が描けないにもかかわらず、何かの縁で美術部の顧問をしているため、時々美術室に行く。美術部の生徒とのやりとりはともかく、壁に貼ってある授業で作った作品を見るのが楽しい。もちろん、M1美術選択諸君の作品も見せてもらっている。教室で見る姿や、国語で書いてもらった作文とはまた違った個性が表れているように思う。創作活動の魅力であり価値だ。


裏面:8月11日付朝日新聞「人類滅亡の警告どう向き合う 意識低い日本、切迫した問題と捉えるには」を貼り付け。
平居コメント:今年もあと10日というところで、身の回りを片付けていたら出てきた新聞の切り抜きから。
 思えば、今月はCOP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)が開かれ、「化石燃料からの脱却を進め、今後10年間で行動を加速させる」ことが合意されたが、一方で日本は、ドイツのNGOによる各国・地域の気候変動対策の順位付けで、64ヶ国中58位となった。5段階評価だと「1」らしい。
 昨年の世界の温室効果ガス排出量が過去最多となり、それに伴って地球全体の平均気温が最高を記録し、山火事が多発し、北極海の氷の完全融解や、大西洋の海流が止まることさえ危惧されている状況下で、身の回りを見ている限り危機感ゼロというのは、私にとって驚くべきことだ。当初でも致死率わずか数%の新型コロナウイルスにあれだけ大騒ぎした人間が、だよ。
 人間には「自分にとって都合が悪い現実からは目を背ける」という性質があると言われている。いくら目を背けても現実は改善されず、影響は及んでくる(赤点と同じ)。こわい、こわい。だけど、そんな人間の性質は日本でも欧米でも同じはずなのに、どうして日本人の意識が低い、もしくはそれが殊更に問題になるのだろう?


*これら以外の記事(冬休みの心得みたいなこと)は省略。