「おっくう」の一歩先へ!!



(11月13日付け学級通信より)


 土曜日はオープンキャンパスであった。生徒参加者数は80名で、例年とほとんど変わらなかったが、そのうち3分の1が女子、というのが大きく変わった点であった。しかも、開講式が終わった後、各類型の体験授業に分かれる際、航海技術と機関工学(今の類型で航海とテクノ)に生徒が集中したのにも驚いた。

 中学生が体験授業を受けている最中、私は大人向け「キャンパスツアー」の案内をしていた。これは今年の新企画である。12名の大人(引率の保護者だけでなく、一般の方もいた!)を案内し、本校舎の東半分(航海計器実習室、製図室、図書館)→新実習棟(食品加工場、原動機室を含む)→栽培実習場と、駆け足1時間半のツアーであった。栽培実習場では、思いがけず、ゾーケン(増殖研究部)の生徒諸君が出迎えて案内してくれた。挨拶・言葉遣いも含めて本当に立派であった。時間の都合で艇庫や「みさご」までは見に行けなかったけれど、なかなか好評だったようだ。天気に恵まれ、栽培実習場から見た万石浦も美しかった。ある保護者の方から、終了後、「中学生の時に見に来ていたら、私も人生変わったかも知れません」と言われた。カメラマンとして同行していたO先生も、楽しく勉強になった、と言っていた。

 思えば、諸君は水産高校にいながら、その特徴的な施設はほとんど見たことがないだろう。諸君が見たことのある部分は、ほんの数%に過ぎないのではないだろうか?大人を案内しながら、諸君にも、卒業までに一度見せてやりたいなぁ、と思った。

(おまけ)

 昨日の朝刊に、来年度高校入試第1回予備調査の結果が載った。分かっていたこととは言え、情報科学科が消えたのは少し寂しい。で、宮水は・・・

 男95名、女19名、合計114名が希望していて0.71倍。低いようだが、昨年度の同じ調査と比べると微増している。昨年もこの後に伸びて、ほぼ定員通りの受検者があったわけだから、今後どうなるか?楽しみにしていよう。


【体を動かすと脳も動く?・・・マラソン大会】

 諸君とも2回走ったが、その1週間くらい前からいろいろなクラスの体育の授業に混ぜてもらって練習している。忙しくて走る時間を取ることが(←「走ることが」ではないからね・・・)「苦しみ」になってしまったので、もう1年間も走るのを止めてしまっていた。一度止めてしまうと、再び走ろうと一歩を踏み出すのが非常におっくうになる。しかし、マラソン大会が近づいたことで、無理にでも走り始めると、これが案外気持ちよく、楽しい。やっぱり、体を動かすと脳まで活性化される気がする。

 残念ながら、半分くらいの諸君はまったくグダグダで、こういう生き方は退屈で疲れるだろうなぁ、と同情するが、上位10人くらいは、部活を引退した3年生とは思えない立派な走りだ。

 昨年、クラス対抗で圧勝した諸君だが、今年は果たしてどうなるのか?変な期待があるわけではないけれど、やっぱり少し楽しみな気がする。まずは、私自身が、昨年のように直前に情けないケガなどすることなく、気持ちよく走ることができますように・・・。

 

【文化部が主役の文化祭】

 なかなか思いがかみ合わないこともあり、諸君の就職・進学に関する雑事や、その他の雑務が多いこともあって、危険なことが始まりそうにないのをいいことに、静観・黙認している。大事なのは、あくまでも諸君が自分たちの最後の文化祭を充実感を持って終われるかどうか、である。

 最近の宮水の文化祭は、少し雰囲気が違うのだが、文化祭というのはたいていの場合、文化部の発表の場として設定されたものであった。主役は文化部、なのである。今年、台風が来るというので、文化祭をどうするかという議論が行われた際にも、中止ではなく延期にしようとなった背後に、文化部の発表の場がなくなるのはまずい、という意見があった。だから、今の宮水でも、文化祭の主役はまず第一に文化部だと考えた方がよい。運動部では既に引退した3年生も、文化部は文化祭まで現役のはずだ。そのことにも、文化祭とは何か、ということが関係している。E3には、文化部けっこういるよね?


(裏面:11月9日付け『日本経済新聞』より、「エコノ探偵団 日本の借金減らせるの?」を引用。

平居コメント:日本の借金問題は、私よりも諸君にとっての大問題だ。どこかの誰かの話、こんな難しい話は嫌い、俺には関係ない・・・と言っているうちにも、借金はどんどん増え、いよいよ切羽詰まって何かの策(=当然、負担を伴う)が取られる時には、誰も「知らない」「関係ない」では済まない。)