「歳末助け合い」の代わりに・・・



 昨年の春、仙台駅前にある「朝市センター保育園」について、3度ばかり駄文を書いて紹介した(→こちら)。国の制度変更に当たり仙台市が、近くにパチンコ屋があるという理由で、朝市センター保育園という実績と理念のある保育園への助成金を打ち切ろうとしている、これはケシカラン、というような話だ。幸いにして、多くの人々の協力で、大量の署名を集めて訴えたりした結果、パチンコ屋があるというだけの理由で助成金を打ち切ったりはしない、ということになったのだが、一難去ってまた一難。認可するためには1000万円の「保有金」というものがなければならない、と言い出した。詳細は、保育園のホームページを見ていただくのがいいのだが、なにしろ、そんなお金がなくても今まで成り立ってきた保育園である。私にはある種の言いがかりのようにしか見えない。零細な保育園にとって、1000万円は大金だ。それを、使う当てもないのに「保有」していなければならないというのは酷である。しかも、事業の性質上、ばくち的な方法で一気に収入を増やすということもできない。企業の内部留保というのが時々問題にされるが、公がそれを積極的に薦めているようなものである。

 保育園では、制度に文句を言っても仕方がないので、寄付集めを始めた。ところが難航しているらしい。世の中では、さもないことに数億円もの寄付が集まったり、信じられないほど贅沢な列車や客船に申し込みが殺到したりする。にもかかわらず、公権力にいじめられている良心的な保育園の1000万円募金は難しいというのは、どうもバランスを欠く話であると私には感じられる。

 現時点(12月7日20:50)で寄付に頼らなければならない710万円のうち、集まっている金額は521万円。最近になって、保育園では、「Readyfor」というサイトで寄付を募るようになっている。しかし、12月28日までにあと190万円の寄付がなければ、絶体絶命のピンチに陥るようだ。「Radyfor」のサイトを見てみても、今一つ仕組みがよく分からないのだが、いただいた葉書によれば、期限までに目標金額に達しないと、1円も手に入らないのだという。

 これはたいへん。葉書をいただいてから、しばらく放置してあったのだが、年末の寄付・募金シーズンに合わせて、いよいよ紹介しておかなければ、と思った。ぜひ多くの人に紹介して欲しい。

 「Readyfor」の朝市センター保育園のページは→こちら