「部活動」について考える集会

 昨日、先週の金曜日に宮城教育大学に行ったということを書いた。会いに行った「某先生」とは神谷拓氏である。この方については、かつてその著書について駄文を書いたことがある(→こちら)。先生の部活動論は、ある種あまりにも理想主義的であって、本当にこんなことできるのかな?と思ってしまうが、先生に対する反論を無理矢理重ねていくと、結局最後に、だったら現状を肯定する(=流される)しかないという壁に行き着いて、やはり取るべきものは神谷論だという所に押し戻される。
 というわけで、先生の著書を読んでからちょうど1年。今年もやってきた組合主催の教育研究集会「教育講座」(2日目第3分科会)で、ついに、懸案の部活動問題を取り上げることにして、たまたま宮城県内にお住まいの神谷先生に助言者をお願いし、お引き受けいただいた。金曜日はそのための打ち合わせであった。
 最近、私のブログでも何度か取り上げたが、部活動についての状況が動きつつある。今まで部活動は、なんだか触れてはいけない問題、触れれば教員間の内部対立を生む問題であった。ところが、この2〜3年、毎日新聞論説委員・落合博氏が、何度か取り上げてくれたり、名古屋大学の内田良氏が問題提起をしたり、部活動問題対策プロジェクトなる超党派的有志団体が立ち上げられたり、そしてついに、首相でさえも、教員の多忙化との関係で、部活動の見直しに言及したり・・・あるのが当たり前、それに教員も顧問として関わるのが当たり前という状態に棹さす動きが生まれてきた。
 教職員組合の弱体化が激しいのは困ったものだが、そのおかげで組合の発言力が弱まり、何を言っても人があまり気にしなくなったという状況も、部活動を問題にする上では追い風になっている。
 私は、不特定の人に情報をさらすのが気味悪いので、あまり事前の宣伝をこの場ではしないことにしているのだが、今回の議論については、できるだけ多くの、しかも、いろいろな立場の人に参加して欲しいという気持ちがあるので、あえて公表しておくことにする。教育研究集会全体の案内とは別に、この分科会のためだけのチラシも作り、更に小中学校・私立学校用のバージョンまで作ってばらまいた。部活は公立高校教員だけの問題ではない。できれば保護者の立場で話してくれる人も欲しい。

 2月19日(日)9:00〜11:30  玉造荘(川渡温泉
 参加費:1000円
 (内容)
  ・神谷拓先生による基調講演「部活動の歴史と課題」(仮)
  ・県内某高校N教諭による報告「部活動問題をめぐる最近の状況」
  ・参加者による討論
 
 たった2時間半だが、なかなかこのような機会を作ることは難しいので、最後には、教職員組合に対して今後の取り組みを提言できるところまで持って行きたい。ただし、私が無理矢理神谷理論に引っ張ろうという気はなく、できるだけニュートラルな立場からスタートしたいと考えている。
 是非ご参加を。申し込みは022−234−1335(宮城高教組)か、コメント欄を使って私まで。


(注)この記事を書いた翌日、読者の方から「掉さす」を誤用しているとの指摘をいただいた。確かにその通りである。本文をいじらず、ここに注記して訂正の代わりとする。