ベートーベンの誕生日

(12月16日付け「学年だより№73」より①)

 今年は、「楽聖」ベートーベンの生誕250年という記念の年だった。そして今日こそが、その誕生日。
 昔、アインシュタイン(科学者)とベートーベン(芸術家)はどちらが偉いか?という議論を聞いたことがある。答えはベートーベンだ。天才アインシュタインがいなければ、何年か(何十年か?)は遅くなっただろうが、相対性理論は必ず誰かによって発見されたはずだ、一方、ベートーベンの音楽は個性の表現であり、同じものを作るというのは絶対に不可能だからだ。(←私たち、誰の個性についても実は同じこと。個性は唯一無二、かけがえのないものだということです。)
 生誕250年と言えば、作品の歴史は『源氏物語』の4分の1にも及ばないけれど、世界中から広く、深く受け入れられたという点では、ベートーベンの方が圧倒的だ。音楽というものの抽象性(言葉=理屈が不要)によるだろう。もはやそれは一般教養である。特に若者には、一度じっくり向き合ってみて欲しいものだ。


(裏面に2018年6月1日=第九の日本初演100周年「天声人語」を貼付。平居コメントなし。)

 

*小さな文章だが、今回はひとつひとつのテーマがあまりにもバラバラなので、4日間に分けて公開します。