スポーツ・テスト

 天気が悪かったこともあるが、足に張りが残っていたので、先週末はいつものコース(牧山)に走りに行かなかった。なぜ足が張っていたかというと、先週月曜日と火曜日、生徒と一緒に「スポーツ・テスト」というものに参加したからである。
 「スポーツ・テスト」とは、8種目の記録を取ることで体力を測るというもので、年齢による変化を把握するため、小学校1年生から毎年必ず行うことになっているらしい。昨年まで、私は、全ての体力の基礎になっているのではないかと思われるシャトル・ランだけ、都合が付く時に限って参加していたのだが、今年はふと思い立って、全種目に挑戦してみることにした。自分の仕事との関係で、体育の授業でやる時にはなかなか参加できないが、定期考査直前の放課後に行われる欠席者のための補修に参加できることになった。
 さて、まずは恥を忍んで、その結果を公表しておこう。数値の後ろの( 点)は、18歳=高校3年男子がその記録だった時に与えられる10点満点のポイントである。実際の年齢である59歳のポイントだったら何点になるか、それは知らない。

 50m走  8.1秒(3点)
 ハンドボール投げ 21m(3点)
 立ち幅跳び 1.88m(3点)
 反復横跳び   45回(5点)
 握力   右 40.5㎏(6点)  左 35㎏(5点)
 長座体前屈 28.5㎝(3点)
 上体起こし   19回(4点)
 シャトルラン  94回(7点)
  合計     39点=評価D(5段階中4番目)

 最も点数が低いのは長座体前屈だろうと予想していた。とにかく、年齢が上がるにしたがって体は硬くなるのである。予想は決して間違っていなかったが、長座体前屈を含めて「3点」が4種目も出てしまった。言い訳をすれば、50m走は、グランドが砂っぽく、ずるずる滑って加速ができなかった。アンツーカーの立派な競技場や、アスファルト道路なら0.5秒は早くなるだろうと思った。反復横跳びは、初めてやったのだが、なかなか要領の必要な種目で、1回か2回の練習では上手くいかなかった。
 ショックだったのは本命のシャトル・ランである。確かに点数だけ見ると、全種目の中では相対的に最もよく、元気な盛りの高校生男子の中に混じっても平均以上なのであるが、なにしろ私の目標は「定年を迎える時に100回」だったのである。そして、おととしまでは100回が維持できていた。ところが、昨年初めて100回に届かず、98回でショックを受けていたところ、今年は更に大きく下がった、ということだ。
 実は、月曜日に測った時には90回で挫折したのである。しかし、この年になると準備運動が大切だと、「スポーツ・テスト」の前に1.5㎞あまり走り、さんざん柔軟体操をした上で、記録の悪さに驚きながら50mを2回測り、ハンドボール投げと立ち幅跳びの後でシャトル・ランに挑んだため、さすがにくたびれていたのだろうと思った。そこで、火曜日、反復横跳びだけやって、その後すぐにシャトル・ランに2回目の挑戦をしたのである。その結果が、月曜日よりは4回多い94回だった、ということだ。
 おそらくは、これが「老いの衰え」というものなのだろう。だが、この1年で体重が3~4㎏増えたことも原因のように思う。何しろ、南極行きに挫折したことで(→解説はこちら)、厳しいメディカルチェックを受ける可能性がなくなったために、緊張が緩んで生活が怠惰となったのは間違いないのである。
 私は来年60歳を迎え、その年度末が定年退職ということになる。今年の記録に6回上積みできれば「定年で100回」が実現する。しかし、それは非常に困難なことに思われてきた。まずは、、体重を落とさなければ・・・。
 ともかく、「スポーツ・テスト」以降、筋肉痛と足の張りがひどかった。ようやくすっかりそれが回復したので、またぼちぼちと走るつもり。そういうやり方をしないと、また怪我をする。それもまた加齢の哀しさ。