「休み」は忙しい

(2023年8月23日「担任のお話№16」より①)


 気候変動に対して悲観的な私の想像さえ超える暑い夏だ(=現在形)。真夏日にしても熱帯夜にしても、過去の石巻の記録を大幅に更新中である(=現在進行形)。大谷選手のホームラン数でもあるまいし、喜んではいられない。
 夏休み課題「暑中見舞いはがき」を提出した諸君に送った返事で、私はたびたび「気象は年々厳しさを増すばかり。暑さに負けない体作りをせねば・・・」みたいなことを書いた。エアコンの効いた部屋でじっとしていれば、確かに快適で体も楽だ。しかし、それは「その場しのぎ」「ごまかし」でしかない。永久に文明の利器で自分を守ることができるとは限らないから、環境と自分の耐性の差が大きくなればなるほど危険も大きくなる。夏休みに部活を頑張っていた諸君、いいねぇ。


【特集:私の夏休み・・・「休み」は忙しい!(笑)】

 夏休みに入るとすぐ(「梅雨明け10日」といって天候が安定している)、1人で北アルプスに行った。テントと1週間分の食料(全部で約20㎏)を担ぎ、富山県の室堂という所から、岐阜県新穂高温泉という所まで、連日約1000mを上り下りしながら歩いた。晴れていて絶景を見られたのはよかったが、標高2500mを越えた所にいながら、日差しが強烈で暑さに参った。大雑把なカロリー計算をしてみると、毎日、フルマラソンを2回走るのと同じかそれ以上のエネルギーを消費していたようだ。びっくり!!
 「あぁ、今の自分にもまだこの程度のことはできるんだな」という自信を得たのは確かだが、一方、「年寄りの冷や水」という言葉もある通り、体力の増強よりも消耗(ダメージ)の方が大きかったような気もした。帰宅後10日間くらい、なんとなく体調不安定な日が続いて、二度とこんな山登りはできないのではなかろうか?・・・と考えては、寂しさを感じてしまった。
 8月に入ってからは、エアコンが効きすぎて寒い学校と、エアコンがなくて暑い我が家とで、日頃できないお勉強をしていた。遠く金沢から友人が来ていたり、川開き祭りの花火を見に行ったり、20年ぶりくらいでオペラ(歌劇)を見に行ったり・・・総じて、変化のある、心身ともに刺激的ないい夏休みを過ごしたと思う。
 さぁ、バージョンアップして、また冬休みまでの4ヶ月間頑張るぞ!・・・と、諸君と同じ思いで(笑)今日を迎えている。


【実現させてなんぼ】

 夏休み中に、ガス溶接技能講習が行われた。このクラスからは6名の諸君が参加し、数日前、私の所に「修了証」が届いた。諸君が取得した正式資格の第1号ではなかろうか?面接などをしていると、資格取得を目標として語る人は多いが、言うだけなら誰でも簡単にできる。目標は「実現させてなんぼ」の世界である。1歩を踏み出せた6名の諸君、おめでとう!!
 なお、夏休みに入る直前に行われた「危険物取扱者」試験は全滅であった。どんな試験かが分かったところで、改めて挑戦してくれたまえ。