今年も教研

 先週末はカッターシャツ1枚で歩いていたのに、今週末は1日中ストーブが消せない。その間、金曜日には16㎝の積雪があり、今も外は雪景色だ。
 私は朝起きると、毎日、沖に浮かんでいる船のチェックをする。昨日は珍しい船が来た。水産庁の漁業取締船「照洋丸」(2183t)だ。おそらく、漁業取締船の中では最大の船なのではないだろうか?水平線から現れた時に珍しい船であることには気付いたが、双眼鏡で見てもよく分からない。我が家から2㎞くらい(海岸から1㎞強)のところまで来ると、水産庁のファンネルマークがはっきり見えた。それでも、何という船か分からないので、伝家の宝刀「Marine traffic」で調べてみると、「照洋丸」と判明した。少しだけ停泊していたが、すぐにどこかへ行ってしまった。
 話は変わる。
 昨日の午後から、松島に泊まりに行っていた。教職員組合の教育研究会(教研)が行われたからである。昨日の午後は分野別の分科会、今日の午前は「学校作り」についての意見交換会だった。
 かつては、教科別と問題別の分科会が行われ、教科別は8つくらい、問題別は4つか5つくらいの分科会を設定していたのだが、参加者の減少と共にそれらが維持できなくなり、今回はついに従来の教科別が文系と理系と支援教育という3分科会、従来の問題別が「学校作り」1本という設定になってしまった。宿泊して参加した人もわずか20人弱。私が教員になった頃のほぼ10分の1である。こういう所に来ない圧倒的多数の教員が、どこでどのようにして勉強しているのかは知らない。
 年々参加者が減少する上、新顔がないため新鮮味に欠ける。面倒くさいから行くのやめようかな、と思うこともしばしばなのだが、行ってみるとそれなりの刺激があって、決して「虚しい2日間だった」などとは思わなくて済んだ。夜の酒席も含めて、いい時間を過ごしたと思う。前向きで真面目な人間が集まっていると、こうなるのだ。
 今日の「学校作り」意見交換会で思ったのだが、どうすれば風通しのいい職場が作れるかなどというのは、まず最初に学校の中で議論が出来なければならない問題だ。ところが、学校の中でそんな議論は絶対に出来ない。それこそが困った問題だ。あまりにも忙しくて、そんなことを議論している暇なんかないというのもあるが、そもそも教員にとって職場環境は与えられるもの、面倒な議論をしてどうするの?という雰囲気が極めて濃厚なのだ。私がよく言う通り、1990年頃の「日の丸・君が代」問題で、政府がそれらの卒業式・入学式への持ち込みをごり押ししてから、政府の思惑通り、教員は本当に考えることを止めてしまった。いや、少し語弊がある。各論の部分では決して考えないわけではないのだが、総論の部分、つまり本来学校はどうあるべきか、あるいは、それに直結した部分については考えないのだ。
 教研に参加した時だけ、まだ考えることを止めていない教員に出会える。結局のところ、話をしていて面白いのは、話の内容というよりも、そういう人間の質そのものによるのだ。午前1時過ぎまでぐだぐだと話をしていて疲れたけれど、いい気分で帰って来た。