メダカが死んだ



 我が家のメダカが2匹とも死んだ。今日かどうかは分からない。昨日既に死んでいたかも知れない。気付いたのが今朝だった、というだけのことである。

 このメダカについては昨年一度書いた(→こちら)。餌もやらず、水も交換しないまま、まるで永久機関のようにメダカは生き続けている、という話である。もともと、世話をしないことは「可哀想」もしくは「気の毒」なことで、生き物を飼う資格などない、と怒られそうなものだが、人間の感覚と他の生き物の感覚は違うはずなので、一体どうすることがその生き物のためなのか分からん、メダカが好きなのはどのような環境なのだろうか?と悩みながら、メダカが元気なのをいいことに、あえて水を交換することも止めて、薄汚い水槽の中をのぞき込んでいた。

 ところが、4月の初旬に、妻が、メダカをくれた人からひとつまみの水草(名前は知らない。ホテイアオイでないことだけは確か)をもらってきて水槽に入れた。感動的と言ってよいほど、水槽の中の緑色のオリのようなもの(アオミドロ?)が日に日に減って、水が澄んできた。心なしか、メダカの体がピンと伸びて、生き生きしているように見えてきた。これはいよいよ永久機関だ、メダカも喜んでいることだろう、と思っていた矢先に、メダカは昇天あそばされたのである。

 死因は分からない。緑色のオリが餌になっていたため、それが無くなって餓死したのか、植物性であるはずの緑色のオリが酸素を水中に供給していたため、それが無くなった結果、酸欠となったのか、水中の酸素量は変わらないが、気温が上がって活動的になったために酸欠になったのか、オリとは関係なく、単に寿命や病気だったのか・・・。

 参考までに、メダカの寿命なるものを調べてみると、約1年らしい。孵化したばかりの状態でもらってきたのが、昨年の夏の終わり頃だから、老衰には早すぎるが、あり得ないほどのこともない。産卵期は春から夏らしいので、もしも我が家で生き残っていた2匹が雄雌だったら、卵を水草に産み付けて息絶えた可能性も無いわけでは無い。肉眼で見てみてもよく分からないが、特に邪魔になるわけでもないので、1ヶ月ほど水槽をそのままにしておいてみよう。稚魚が生まれてきたら・・・救われたような気持ちになるような気がする。