私がパネラー!!!



 土曜日は、以前予告していた「石巻教育を語る会」が行われた。NHKアナウンサー津田喜章さんによる講演「被災地の声から見える、復興の光と影」である。

 今さら言うまでもなく、私は被災地、正しくは「被災地現象」とも言うべきものに非常に冷たい人間である。被災地で4年あまりの間に行われてきたことの多くは、暇で豊かすぎる今の日本を反映した愚行の数々でしかないと思っている。(上の「記事一覧」から、カテゴリー「震災」に進み、そこに含まれる記事を読んでみて欲しい)

 とは言え、私がよく知らなかった津田さんの話を聞くに当たって、変な先入観や思い込みを持って身構えていた、ということはない。だが、話を聞いてみて、共感できることは何もなく、やはり私は違うのだな、という思いばかりが強く残った。夜の酒席でも、講演に関してあれこれ話すことなど無く、気まずい雰囲気を作るのも申し訳ないので、全然関係のない話をしている人と酒を呑んでいた。被災地を特別に扱う必要など何もないのだ。「石巻教育を語る会」についてのお話はこれで終わり。

 ところで、今年8月16日(日)から18日(火)、仙台で「教育のつどい〜教育研究全国集会2015in宮城」という大規模集会が開催される。いわゆる「全国教研」というやつである。その初日、16:30〜19:00「教育フォーラム7(1) 3・11から4年半〜宮城の子どもと学校・地域の課題は」という分科会で、こともあろうに、私はパネラーになってしまった。

 1ヶ月ほど前、担当者から依頼があった時、「私は被災地にメチャメチャ冷たいですからね。私が話すと、場が乱れますよ。」と言って断った。震災に関する報道にしても集会にしても、被災者は可哀想で、頑張っていて、健気だという文脈以外で話すことは難しいし、おそらく期待されてもいない。そして最後は、それを聞いていた人が「私が元気をもらいました」と言って、上がりとなる。そんな場面をうんざりするくらいたくさん見てきた。私はそんな場に身を置いて、心にもないことを言わされるのは嫌だ。

 その後、多少のやり取りがあって、結局、私は思ったとおり、考えているとおりのことを話す、それによって進行は混乱するだろう、それでもよければ、という条件で引き受けることになった。担当者は、予定調和の議論なんて面白くないから、むしろ私のようなのがいた方がいい、と面白がっているようであった。もっとも、後からもらったコーディネーターである某大学教授からのメールを見てみると、私と分科会責任者とのそんなやり取りがきちんと伝わっているとは思えない。当日、この先生困るだろうなぁ(笑)。

 というわけで、興味のある人はどうぞ。ただし、右翼による集会妨害等の問題があるので、現時点では、会場がどこかは書けない。気にしていれば、そのうち情報に接することもあるだろう。