石巻の春(ウグイスと風)

 昨朝、ほんの一声か二声、ウグイスが鳴いた。私が「ウグイス!」と大声を出したら、家族は「本当?」と疑う。また鳴いた。「聞こえた?」「えーっ?パパ、ついに(頭だけでなくて)耳まで悪くなったんじゃない?」・・・
 今朝、またウグイスが鳴いた。まだホーホケキョではない。しかし、実に柔らかく響くあの声はウグイスだ。鳴き方ではなく、声質で分かる。「ほら、やっぱりウグイス!!聞こえなかった?」するとようやく、娘が「確かにウグイスだ」と認めてくれた。すると、昨日もやっぱりウグイスだったはずだ、ということになる。私の面目は保たれたわけだ。
 我が家におけるウグイスの初鳴きについては、3年前に、すこしまとめたことがある(→こちら =今日の書き出しと同じような書き出しになっていて笑ってしまう)。それによれば、ウグイスの初鳴きを強く意識するようになって以来、12年間で2012年の3月4日を1日上回る最早記録だ。ただし、実に頼りない鳴き声で、しかも、2日とも朝6時過ぎだけだ。明日はどうなるだろう?もう少し「ホケキョ」に近くならないと、少し感動に欠ける。
 春と言えば、石巻は風の町である。冬は雪が降らず、気温も仙台より温かいくらいで、夏は仙台よりかなり涼しい。私は今までに幾度となく、石巻は日本で一番気候のいい町だ、と書いているのだが(→例えばこちら)、唯一の弱点は風である。先日、テレビの天気予報の豆知識コーナーのようなところでやっていたのだが、東北地方(の太平洋側だったかも)で風が強い町は八戸と石巻なのだそうだ。風速何mだかを超えた日の日数を表す棒グラフを見ると、ダントツと言ってよい。特に今から5月いっぱいくらいがひどい。最近、毎日のように風が強めだったが、今日も一日中、強い西風が吹いていた。
 午後から、久しぶりで牧山に走りに行った。往路は西→東なので追い風になるし、山の中は全て森の中なので問題にはならないが、復路、特に「かわみなと大橋」を越えるのは大変である。風に向かって走るのにあまりにもエネルギーが必要なので、上りは歩いた。てっぺんを越えると、正面に日本製紙や石炭火力発電所が見える。煙突から出ている煙が真横に流れていた。今はまだいい。もう少しすると、この強風が花粉や黄砂を運んでくる。